表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
特務機関はホストクラブ  作者: 宙美姫
第1部 輝エリミネーターズにようこそ!
13/51

第13話 私は納得できない

澤崎さんがゆっくりとソファに座る。

事務室中央にある応接用の豪華で大きなソファ。

そこには誰も座っていない。

それは『部外者』の『お客様用』であることを意味していた。


澤崎さんが私に対面のソファに座るように手で進める。

まるで入社試験での面接のようだ。

普通だったら、こんなホストクラブは興味はない。

だけど『落とされる』のも望んでいない自分の心。


私はゆっくり対面のソファに座る。

これから何を話すのか理解しているかのように、

それまで付近にいたイケメンホストたちの姿が遠ざかっていく。

私の心臓はこれまで以上に激しく踊っている。


私の目を見て澤崎さんが口を開く。

「君には特殊能力がある。魑魅魍魎が見えてしまうと言うこと。」

知ってる。

私も理解している。


私の目を見て澤崎さんが続ける。

「魑魅魍魎が跋扈する『中間ゾーン』に、君は自然に入っていける。

そこは危険な空間だ。」

たぶんこの間、私が紛れ込んだ場所。


私の目を見て澤崎さんが続ける。

「君は『渡り人』と呼ばれる特殊能力の他にもうひとつ、

種敵の攻撃を無効化する力も持っているのかもしれない。

邪悪な敵は、それも邪魔に感じて、君を狙うだろう。」


『渡り人』。

そんなこと言われても。

『邪悪な敵』。

あの、半ズボンの男児=鬼公子のことね。


「新月の夜、丑三つ時の頃、ゲートが開き、此岸世界から魑魅魍魎が現れる。」

澤崎さんがよりいっそう強い目で私を見つめてくる。

「ゲートが開き、中間ゾーンが発生する場所は、だいたい判明している。」

私は澤崎さんが次に言う言葉を大方予想できた。


「だから、新月の夜は外に出るな。」

聞きたくない。

「だから、もう二度と、ここに来るな。」

私はそんな言葉なんか、聞きたくない。


悔しい。

何よ勝手に。

反論しよう。私は反論した。

「でも。」


私の反論に澤崎さんは強い口調で再反論してきた。

「新月の夜の丑三つ時、ゲートが開く。ここら辺にゲートの出入り口がある。

渡り姫の能力を持つ君は、ゲートを行き来する能力があるから、もうここに来ない方がいい。

敵にも狙われるし。」


敵に狙われる。

あの時見た、悲しげでどこか邪悪な鬼公子のことを再度を思い出す。

「あいつらに目をつけられると君の命も危ない。もう普通の生活できなくなる。

だから、もう来ないでほしい。」


「でも。」

私は再反論に再々反論した。

だが澤崎さんは淡々と『お説教』を続けた。

「ゲートの所在はすべて全部確認できているわけではない。

我々の知らない場所にゲートが出現するかもしれない。それこそあなたの住む近くで。」


私はお説教は嫌いだ。

親だろうと彼氏だろうと、そして澤崎さんであろうと。

「あなたの身の安全のためにも、ここには来てはいけない。新月の夜は家から外に出てはいけない。」

私は最大級の不満の表情で反抗の態度を示した。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ