第二十一話 光魔法の授業
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次の日から、セリアの生活は大きく変わった。
午前中はこれまで通り、小間使いとして働く。
掃除。
洗濯。
使い走り。
そして午後。
ロゼッタお嬢様が魔法の授業を受けている間――
セリアは侍女長から侍女教育を受けることになった。
侍女教育の内容は多い。
礼儀作法。
・カーテシー(身分別)
・手袋の扱い
・食卓補助
・主人への呼称
・廊下での礼儀
・来客への基本対応
訓練。
・一日三十回のカーテシー練習
・食卓セット実習
さらに家事技能。
・ベッドメイキング
・銀食器磨き
・衣装整理
・香水管理
・燭台管理
覚えることは山ほどあった。
ただ一つだけ助かったことがある。
カーテシー。
ロゼッタの淑女教育を横で見ていたおかげで、侍女長から及第点をもらえた。
しかし、それ以外は――
セリアは悪戦苦闘だった。
小間使いの方がよほど楽だと思うほどに。
⸻
次の日は、光魔法の授業だった。
教師はシスターだった。
小綺麗なシスター。
セリアは思った。
(私がいた孤児院より、グレードが二つも三つも上の教会に所属してそう)
さらによく見る。
(手がアカギレてない……?)
孤児院のシスターは皆、手が荒れていた。
洗濯。
炊事。
畑仕事。
だが、目の前のシスターの手は白く綺麗だった。
(……そんなシスターいるの?)
いや。
目の前にいる。
(なんか貴族みたい)
そんなことを考えていると授業が始まった。
「まずは治癒魔法ね」
セリアはいつも通りやった。
光を浴びせる。
ぱっと強い光が溢れる。
シスターは少し驚いた顔をした。
「あなたね、
才能はあるわ」
セリアは嬉しくなった。
しかしシスターは続けた。
「でも、
コントロールはあまり得意ではないわね」
シスターは指先を伸ばした。
細い糸のような光が現れる。
まるで蜘蛛の糸のように細く、静かに輝いていた。
「こういう風に、
細く長く、
これを十分間、維持してほしいわ」
セリアはやってみた。
しかし――
できない。
細い光どころか、光がすぐ暴れる。
結局、光の糸は一度も作れなかった。
授業は終わった。
シスターは言った。
「あなたの治療方法、
フラッシュのような光でしょう?」
セリアは頷いた。
シスターは少しため息をついた。
「あれはね、
大怪我の治療法よ」
セリアは固まった。
シスターはさらに言った。
「普通の人がやったら、
魔力切れで死ぬわ」
セリアは青くなった。
(え、今まで普通にやってた、
私、何してたの)
授業が終わる頃には、セリアは疲れ切っていた。
廊下に出ると、ロゼッタお嬢様が声をかけてくる。
「セリア」
セリアはぐったりしていた。
ロゼッタは言った。
「魔力制御って疲れるわよね」
セリアは思った。
(お嬢様の授業、見てた時はわからなかったけど、絶対地獄だ)
そして少しだけ元気が出た。
(私だけじゃないんだ)
セリアは小さく笑った。
「はい、ロゼッタお嬢様、
とても疲れます」
こうして、セリアの新しい勉強の日々が始まった。
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