表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

22/28

第二十話 専属侍女

5時30分と17時の2回更新しています。

よろしくお願いします。


本日も読んでいただきありがとうございます。

もし楽しんでいただけましたら、ブックマークや下の★から評価をいただけると励みになります。




ジャガイモが流通に乗り、領地の収穫は安定して買い取られるようになった。


その結果――


エーデル男爵家の財政は、久しぶりに余裕を取り戻していた。


王都の屋敷の執務室。


男爵と男爵夫人は、珍しく穏やかな顔で話していた。


男爵が言う。


「ロゼッタちゃんに専用の侍女をつけられるくらい余裕ができたね」 


ロゼッタの教育費は宰相家から出ていた。


爺や以外の使用人の費用は出してくれていない。


教育に関係ないからだ。


男爵夫人は嬉しそうに微笑んだ。


「ロゼッタちゃん、喜ぶわ」


少し考えてから続ける。


「でも、まずは爺やと相談しましょう」


男爵は頷いた。


「そうだね」


夫人はしみじみと言う。


「私たちが領地で借金に追われていたとき、


 王都でロゼッタちゃんを育ててくれていたのは爺やなのだから」


男爵も深く頷いた。


「エーデル家で一番ロゼッタちゃんのことを分かっているのは、爺やだ」


こうして、爺やが呼ばれることになった。



しばらくして、執務室に爺やが入ってくる。


男爵は話を切り出した。


「ロゼッタちゃんに専属侍女をつけようと思うんだ」


爺やは一瞬も迷わず答えた。


「セリアを推薦します」


男爵と夫人は顔を見合わせた。


爺やは静かに続ける。


「光魔法、


 しかも高魔力、


 孤児院出身ではありますが――問題ありません」


少しだけ口元を緩める。


「光魔法の使用人を連れていることは、貴族社会では一つのステータスです」


男爵は腕を組んだ。


「なるほど」


爺やはさらに続ける。


「ただし、


 孤児院出身です、


 侍女としての教育は必要になります、


 礼儀作法、


 そして光魔法の制御方法、


 その教育を受けさせなければなりません」


男爵はすぐに言った。


「新しく光魔法を使う侍女を雇うより安く済む」


男爵夫人も頷く。


「そうしましょう」


こうして決まった。



翌日。


爺やはロゼッタと一緒にいるセリアを近くに呼ぶ。


爺やは静かに言った。


「セリア、


 ロゼッタお嬢様の侍女になりなさい」


セリアは目を丸くした。


「え?」


爺やは続ける。


「明日から侍女教育を始めます、


 そして光魔法の教育も」


ロゼッタが跳び上がった。


「やったー!


 セリアが侍女になるの?


 お茶会に一緒に出れる!」


セリアは少し呆然としていた。


そしてぽつりと言った。


「孤児院から引き取られて、


 小間使いになって」


少し空を見上げる。


「今度は侍女か」


小さく笑う。


「人生って変わるもんだなあ」


ロゼッタはセリアの手を握った。


「勉強頑張って、お茶会に付き添って」


セリアは笑った。


「はい、お嬢様」


こうして――


セリアの新しい人生が始まった。


5時30分と17時の2回更新しています。

よろしくお願いします。


ここまで読んでいただきありがとうございます。

もし楽しんでいただけましたら、ブックマークや評価をいただけると励みになります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ