第二話 詰みの未来
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セリアは裏庭を掃いていた。
「セリアー、裏庭もやっといて」
押し付けられた箒。
ため息が出る。
「……まあいいか」
一人になれる。
それだけは助かる。
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落ち葉を集めながら、セリアは考える。
(……どうしよう)
結論は、もう出ている。
「詰んでる」
小さく呟いた。
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十四歳。
魔法学院。
そこからすべてが始まる。
そして――
ほぼ確実に死ぬ。
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(このゲーム、まともじゃない)
攻略対象に近づけば守られる。
それは知っている。
だが。
(その婚約者に殺されるんだよね……)
侯爵家。公爵家。伯爵家。
権力。
政治。
陰謀。
(絶対関わりたくない)
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しかも。
仮に攻略できても。
「婚約破棄=政治問題」
つまり。
(どっちに転んでも終わり)
セリアは箒を止めた。
「……どうすんのこれ」
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考えた結果。
一つの答えにたどり着く。
「そもそも、学園に行かなければいい」
これしかない。
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魔力審査を避ける。
魔法を隠す。
そうすれば――
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「……あ」
手が止まった。
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思い出した。
転んだ子供。
「見せて」
光。
傷が治る。
また怪我。
また治す。
また治す。
また治す。
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「……あ」
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シスターの声が蘇る。
「セリア、あなた光魔法の使い手ね」
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「……終わった」
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セリアは空を見上げた。
魔力審査?
そんなもの必要ない。
(もうバレてる)
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セリアはその場にしゃがみこんだ。
そして――
叫んだ。
「誰か助けてーーー!!」
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だが。
誰も来ない。
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「掃除くらいで大げさ」
そんな声が聞こえた気がした。
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セリアは地面に崩れ落ちた。
「……無理」
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ぽつりと呟く。
「私、絶対死ぬじゃん……」
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