第十五話 カミラの侍女
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少しだけ時間を遡る。
ロゼッタがお茶会をしている頃。
セリアは屋敷の廊下で、カミラの侍女と接触していた。
セリアは丁寧にカーテシーをした。
「エーデル男爵家の小間使い、セリアと申します」
侍女は少し驚いた顔をした。
「あら、こんなに小さいのに上手に挨拶ができるのね」
そして優しく微笑む。
「私はリリー。ノルディア子爵家の侍女よ」
セリアは頭を上げた。
(よし)
ここからが本題だ。
セリアはさりげなく聞いた。
「カミラ様は……ジャガイモにお詳しいのですか?」
リリーは少し驚いた顔をした。
「あら、よく知ってるわね」
セリアは心の中で小さく頷いた。
(やっぱり、
ジャガイモの話を聞いた時から引っかかっていた、
カミラ本人か、
あるいは周囲にいる)
さらに言葉を重ねる。
「カミラ様は才女と聞いています」
セリアはブラフをうった。
リリーは嬉しそうに笑った。
「あらあら、さすがは男爵家ね。そんなことまで知っているなんて」
そして嬉しそうに語り始めた。
「カミラお嬢様はすごいのよ、
どこからかジャガイモの事を調べてきてね、
どうして流通しないのか、
どうすれば売れるのか、
全部資料にまとめて子爵様に進言したの」
セリアは黙って聞いていた。
リリーは続ける。
「最初は子供の言うことだからって相手にされなかったのだけど、
でもあまりに熱心に言うものだから、
子爵様が調べてみたのよ、
そしたらね、
これは金になるって」
リリーは少し誇らしそうに言った。
「それからは早かったわ、
流通を整えて、
保存方法も整えて、
販売方法も考えて、
全部カミラお嬢様の案なのよ」
セリアは感心した顔を作った。
「カミラ様はすごい方なんですね」
リリーは頷く。
「本当にそうなのよ」
だが少し首をかしげた。
「ただね、一つだけ不思議なことがあるの」
セリアは聞き返した。
「不思議なこと?」
リリーは言った。
「どうしてエーデル男爵家なのか分からないの」
セリアの心臓が一瞬止まりそうになった。
リリーは続ける。
「エーデル男爵家が悪いって話ではないのよ、
ただ、ジャガイモを作ってる家は他にもあるのよ、
でもカミラお嬢様がどうしても、
エーデル男爵家がいいって」
セリアは微笑んだ。
「そうなんですね、
カミラお嬢様はエーデル男爵家の救世主です」
リリーは嬉しそうに笑った。
セリアは心の中で思った。
(よく喋る侍女だな、
自慢話だから誰かに言いたいのか、
大丈夫かこの人)
その後。
お茶会が終わったあと。
ロゼッタはセリアに愚痴をこぼした。
「助けてほしかった……」
セリアはその話を黙って聞いていた。
そして言った。
「ロゼッタお嬢様」
ロゼッタは顔を上げる。
「なに?」
セリアは静かに言った。
「カミラは転生者です」
ロゼッタは目を見開いた。
「え?」
セリアは続けた。
「ジャガイモ、
流通、
保存方法、
販売戦略、
九歳の子供が思いつく話じゃありません」
セリアは断言した。
「カミラ・ノルディア子爵令嬢、
間違いなく転生者です」
ロゼッタは小さく呟いた。
「……え?そうなの?」
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