表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
CANDY  作者: MIZUKI
22/22

11. エピローグ

姫がうつむいたまま、小さな声で不安そうに言葉を繋ぐ。

その言葉に、自分への思いを理解して僕は安心した。

彼女の不安は僕が取り除いてやればいい。


「そんなことでしたか。」


姫の言葉に、僕はきっぱりと答えた。


「大丈夫です、もう覚悟はできていますから。」



車は二人の自宅まで戻ってきた。


僕は初めて出会った日にそうしたように、僕の首に抱きついている姫の頭を軽く小突いた。


「見えませんよ、どいてください。」

「いや!」

姫は抱きついたまま少しだけ体をずらした。

「無茶苦茶ですね。」


僕は苦笑して、難しい体勢で車をバックでゆっくりとガレージに戻す。


「穂積さん!」

シャッターが完全に閉まると、姫はサングラスとストールを投げ捨て、唇を押し当ててきた。



「あら何?ちょっと!」

「姉貴!?なにやってんだよ!!!」

「ユウ!?」


扉の開く音と共に、穂積の母親とユウの弟、そしてマネージャの声がガレージに響く。


ポルシェの中の二人は慌てふためいて、車から転げるように降りたのだった。


end

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ