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王女が他の男達に食べさせられそうになったのを意地でもさせませんでした。

 そして、テストが終わった。


「やったー!」

「やっと終わったわ!」

 テストの終了と同時に、思わずアンジェとヒルデが歓声を上げていた。


「まだ回答用紙を集めていませんから、騒がないで」

 マイヤーに注意されていたが……。


 まあ、2人にしたら必死に勉強したから声を上げる位大目に見ても良いんじゃ無いのか?


 俺はそう思ったから、

「良くやったな」

 とアンジェに小声で褒めてやったら

「ラフィーに褒められた」

 ふにゃりとアンジェが笑ってくれた。


 なんか破壊力が凄いんだが……


「やっとテストも終わりましたわ。ラフィー様。我が商会が運営しているお店が帝都内にあるのです。良ければいらっしゃいませんか?」

 ハンネローレがテスト終了を餌に俺に声をかけてきた。


「宜しければアンジェもどうぞ」

 ついでのようにハンネローレがアンジェを誘ってくれた。


「えっ、ハンネローレの所って喫茶キャットよね」

「なら私も良いでしょ」

 ヒルデとイレーネが思わず中に入ってきた。


「えっ、まあ、良いですけど」

 仕方なさそうにハンネローレが頷くと


「えっ、じゃあ、俺達もいきたい」

「俺もいきたい」

 オスカー達男性陣が参加したいと言い出した。


「えっ、いや、でも、まあ、入れるとは思いますけど」

 ハンネローレは戸惑ったが、

「じゃあ俺も」

「私も」

「判りました。来れる人はみんな良いですよ」

 諦めたようにハンネローレは肩をすくめていた。


 あっという間に、部活のないクラスの面々30人でお邪魔することになった。



 喫茶キャットは最近はやりのコーヒーとパフェを食べられるカフェで帝都内では人気がうなぎ登りなんだとか。

 それをオーナー特権で、無理矢理一室の個室を開放してくれた。

 来る時は皆の馬車で乗り合ってきたので、俺の馬車にはニコとヒルデが乗ってきた。

 なんかアンジェはそれが不満そうだったが、この2人もよく勉強したみたいだから良いだろう。

「良いじゃ無い。テストも終わったんだから」

 ヒルデはその一言で片付けてくれたし、

「ラフィー様の馬車ってとても立派なんですね」

 ニコは何故か感動してくれたるんだけど、


「辺境伯の馬車にも乗せてもらったけれどそんなに変わっていないぞ」

「いや、だから辺境伯家って上位貴族のベスト10に入りますから馬車は凄いんですよ。まあ、魔王を倒されたラフィー様だからだと思いますけれど」

 とニコに指摘されてしまった。


 まあ、元々前皇帝陛下から下賜された物だから……良い馬車だとは思っていたけれど、他の家を訪問する時は考えないといけないのかもしれない。



 喫茶キャットは店がネコマークの喫茶で結構大きな建物だった。

 ハンネローレはその一室を貸し切りにしてくれた。

 パフェやコーヒーはそれなりの値段がするそうだが、噂が噂を呼んでお店は結構繁盛していた。


「さあ、こちらにどうぞ」

 俺はオーナーのハンネローレの横に座らされて、俺の前がアンジェ、その横、すなわちハンネローレの前がオスカーだった。


「皆、悪いけれど、コーヒーとチョコレートパフェで良いよね」 

 ハンネローレはキャット自慢の飲み物とパフェを頼んでくれた。


 チョコパフェなんてこの世界でも食べられるんだと俺は驚いた。

 何でも、冷凍の魔道具が出来たので、南方から入ってきたチョコレートとアイスとコーヒーを客に出しているらしい。


「うわあ、とても美味しそう」  

 出て来たパフェを見てアンジェが歓声を上げてくれた。


 ハンネローレが出してくれたチョコレートパフェはとても美味しそうだった。チョコレートのアイスクリームに棒状のチョコが載っていた。

 量は少し少なめだが、それは仕方が無いだろう。


「よし、ここの支払いは俺持ちだから、皆好きに食べてくれ」

 俺が言うと

「有難うございます」

「さすがラフィー様、太っ腹ですね」

 男達が歓声を上げてくれた。

 まあ、テストも終わったんだから良いだろう。


「ラフィー大丈夫なの? 結構私の衣装も出してもらっているのに?」

 王宮の離宮では予算があまり付いていなくて、その予算をカバーするために、結構冒険とかに行って魔石などを集めて足りない分をまかなっていたから、アンジェが心配してくれた。


「大丈夫。ここの皇帝陛下は太っ腹で、子爵家の資産はあれくらいではびくともしていないから」

「そう、なら良いけれど、無理しないでね。ダンジョンに潜るならいつでも潜るから」

 アンジェが申し出てくれた。


「まあ、アンジェもラフイー様と一緒に良くダンジョンに潜られますの?」

 驚いてハンネローレが聞いてきた。

「私は足手まといだからついて言っているだけだから、ほとんどラフィーが魔物は倒してくれるけれど、ほんの少しだけど魔物は私も倒したことはあるわ」

 アンジェが謙遜したが、

「いや、姫様は十分に戦力になっていますよ」

 俺は事実を言った。


「そうなんですのね」

「ハンネローレもダンジョンに興味あるのか?」

「いえ、私はこの前赤竜に襲われましたから、しばらくは十分ですわ」

 ハンネローレはブルブルと首を振ってくれた。

 まあ、赤竜に襲われるなんて事はめったにないが、忌避したくなる気分は俺でも理解できた。


「ラフィー様。私はどこでもお共しますわ」

 その後ろからヒルデが申し出てくれた。

「どこか、いかれる予定があるんですか?」

 ニコまで聞いてきたが、

「いや、まだ夏休みの予定を立てていないからな」

「そうですの。いかれる時は是非ともお声がけ下さい」


 皆話している間にアンジェは自分の目の前のパフェをあっという間に完食していた。

 さすが甘い物好きのアンジェだ。

 物足りなさそうにしていた。


「アンジェ、食べるか?」

 俺は自分のをスプーンにすくってアンジェの口の中に入れた。

 アンジェがパクリと美味しそうに俺のスプーンで食べる。

「美味しい!」

 アンジェが喜んでくれて、


「まあ」

「ラフイー様ったら」

「それは食べさせですわよ」

 ハンネローレ達が目が点になっていた。


「まあ、アンジェはよく頑張ったからな」

 俺が言い訳すると、

「ラフィー様、私も頑張りました」

 その横でヒルデが大きな口を開けてくれた。

 俺はそこで冒険者仲間の気分で自分のパフェをすくってヒルデに食べさせていた。


「「「えっ?」」」

 皆ぽかんとしてくれたが、アンジェは目をつり上げていたし、でも、冒険者同士では良くやっていたし、魔王討伐の時もアンネが良く俺の所にへつりに来ていたのだ。

「まあ、ずるい、ヒルデだけ、ラフィー様、私も頑張りました」

 ハンネローレが横から口を開けてくれたので、俺はスプーンを入れてやった。

「まあ、ずるい、私も」

「私も」

 女達が俺の周りに集まってきたのだが……まあ良いかと俺が他の奴の口の中に自分のパフェを取って入れてやろうとした時だ。


「アンジェリーナさん。俺の食べる」

 オスカーがスプーンに乗せてアンジェに食べさせようとしたのだ。

 それを見て、俺は何故かとても嫌な気がした。

 アンジェが他の男に食べさせられるのは許せない!

 パクッ!

 俺がアンジェの先にそのスプーンを食べていた。


「ちょっとラフィー、何するのよ! 私のチョコパフェが……ん」

 文句を言うアンジェの口の中に俺は自分のチョコパフェを入れていた。

「ええええ! ラフィー様。私達には?」

 女達が怒りだしたが、

「まあまあ、足りない奴らはもう一個チョコパフェを頼んでいいから」

「「「ええええ!」」」

 俺はご機嫌お斜めのアンジェの口にせっせとチョコパフェを放り込みながら、他の男達がアンジェに食べさせるのを尽く防いでいたのだ。

思うところのあるラフィー……

次は成績発表です。

断罪予定のサマーパーティーまでもあと少し

お楽しみに!

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