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王女を襲った赤竜を退治しました

 俺は班員を前にしてゴブリンを一匹首を跳ねて退治した。


 それ見てデリアが白目開けて気絶してくれたんだが、B組の奴らが必死に看護に当たっているが、こんなので気絶してこいつらは大丈夫なのか? と言うか、事前準備が足りてないぞ! まあ、まさか魔物が出るとは想像だにしていなかったが……


 我が班は一応屠殺場に皆を連れて行ってそこで一回気絶させているから……あるいは嘔吐させているからなんとか皆耐えていた。


「あんな訓練、役に立つの?」

 アンジェに馬鹿にされて俺は少し戸惑ったが、やっておいて良かった!


 やらなかった他クラスは大変なことになっていた。


 女達だけじゃなくて、男達もおえおえやっている奴らがいるんだが、お前らこれで吐いていたら死ぬぞ!

 そんな心意気でダンジョンに来るな!

 と俺は叫びたかった。


「全員剣を構えろ!」

 俺は叫んでいた。

 男達の一部が剣を構える。

 でも、そんなへっぴり腰じゃ、どうしようもないんだが……



「障壁で囲え」

 ハンネローレ達に指示をする。


 7人で円形の障壁を完成させる。


 これである程度は守れるだろう。

 一撃さえ防げれば、後は俺が駆除すれば良いだろう。


 それと同時に救援を呼ぶ発光信号弾をハンネローレが打ち上げてくれた。


 これで騎士達が駆けつけてくれるはずだ。


 というか、後ろにいるはずの騎士達はどうした?


 10人くらいの騎士が最後尾に付いているはずなのに誰一人駆けつけて来ないんだが……


 少なくとも俺の視界には全く入って来なかった。


 何でも今朝食べた食事が傷んでいたらしく、全員腹を下してダウンしていたらしい……こいつら、日頃どんな訓練をしているんだ?

 魔王との戦いの時は食料調達も大変で、俺達は何日も腐った食料を食べて、命を繋いだことも多々あった。

 帝国の騎士達も平和ボケしているみたいだった。


 俺一人だけならゴブリンの集団もなんとでもなるのだが、これだけの人数を守るのは大変だった。


「イーーーー」

 こいつらショッカーか! 

 と思わず叫びそうになったが、イーイー叫びながらゴブリンの群れが現れた。


 俺は剣を一閃させる。

 そのたびに、二、三匹のゴブリンの首が飛ぶ。


「後退するぞ」

 広場まで4キロくらいだ。

 援軍の騎士達が来るまで30分くらいか。


 俺を殿に一斉に反転して下がり出す。

 というか、他クラスは班としてのまとまりが既に崩壊していた。

 他クラスの連中はもう班も何も関係なしに、皆這々の体で逃げ出しているんだが……


 おいおい、まとまって行動しないとはぐれたら死ぬぞ。


 俺は俺より先に行こうとするゴブリンを牽制しつつ、倒して行く。


「剣聖様、大丈夫ですか?」

 やっと騎士達が現れてくれた。

 ゴブリンの群れに斬り込んでくれる。

 俺達はホット一休みした。


 そこで、隣の北ルートから救援信号が飛び出したのが見えた。


 ギャオーーーー!

 それと同時に腹に響く雄叫びが聞こえた。


「アンジェ!」

 俺は蒼白になった。

 この雄叫びは竜のものだ。アンジェ一人では手に負えないだろう。


「後は任すぞ」

 俺はハンネローレ達に叫ぶと、一路救援信号の所に駆け出した。

 でも、木々が結構生い茂っていて、進むのに時間がかかる。

 このままでは間に合わない。

 俺は焦った。

 こんなのだったら、無理矢理でもアンジェと同じ班になるべきだった。

 後悔したがもう遅かった。

 その時だ。

「ラフィー!」

 アンジェの悲鳴が俺の脳裏に響いた。

 アンジェが、竜に斬り裂かれる最悪の場面が頭をよぎる。


「アンジェ!」

 俺も叫んでいた。


 その瞬間だ。俺の胸のペンダントが光輝いた。アンヌの残してくれたお守りだ。

 その光は俺をも包み込むと、同時に下に落ちる感覚がした。


 これは転移だ。


 と気づいたときには、俺の目の前に赤竜の爪が迫っていた。

 ガキン!


 俺は剣で受け止める。


 今日は念には念を入れてバルトからもらった宝剣を持っていた。模造剣なら今頃剣はおれていただろう。

「アンジェ、大丈夫か?」

 俺が後ろに声をかけると、

「何とか大丈夫」

 全然大丈夫でなさそうなアンジェの声が聞こえた。


「糞ハ虫類、よくも俺のアンジェを傷つけたな! 貴様を成敗してくれるわ」

 俺は怒り狂っていた。


 ギャオーーーー!


 赤竜が叫んでくれた。

 そのまま、爪を押し込んでくれたが、俺はびくともしなかった。

 そのまま、押し返す。


 赤竜は後ろに飛びすさってくれた。


 俺と赤竜の視線がぶつかる。

 バチバチと火花が散った。


 ギャオーーーー!


 赤竜は大きく口を開けた。

 そのまま、口から火炎が飛び出した。

 炎が俺を襲うが、剣で俺はその火炎を空に弾き飛ばした。


 ギャオーーーー!

 悔しそうに赤竜が叫ぶ。


「次はこちらから行くぞ」


 俺は上段に構えると、渾身の力を込めて、剣を振り下ろした。


 ズバッ


 凄まじい大音響と共に必殺ソニックブレイドが、赤竜に襲いかかった。


 ドカーン!

 ギャーーーー!


 ソニックブレードは赤竜の胸を貫いていた。

 ギャオーーーー!

 赤竜が咆哮する。

 まだ、倒れなかった。

 こうなればトドメだ。

 俺はその赤竜の首めがけて飛び込むと、剣を振り抜いた。

 赤竜の首がゆっくりと落ちる。

 血潮を吹き出しつつ、赤竜はゆっくりと倒れたのだった。

怒り狂った剣聖の前に、赤竜も一撃です。

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