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まだ生きてる
稀な痛みに苦しむ
人を傷つけた報いだろうか
闇の中をひとり
冷たい汗が
全身に溢れる
始めは胃の中の違和感で
やがて胸が苦しくなり
それでも
運転を止めれば
たぶん家にたどり着けずに
そのまま停車して
夜が明ける
眠ることは
体の防御反応らしく
たいていの不具合は
眠ると治るけれど
いまはそのタイミングではない
夜の道路を高速で走る
ぼくの不安と
恐怖を運ぶ
孤独を救うのは
師匠の祈りと
言霊宿る講演のテープ
苦しさを堪えて
ガス欠になる前に
燃料は入れた
痛みと吐気に耐え
左手を胸に当て
なぜか昔から温かいその手の温度で
自分を癒しながら
経験したことのない寒気
なのに噴き出す汗
症状の変化は
改善の兆しなのだろう
無理を承知で
煙草に火をつける
なぜか
涙が出てくる
なぜか
笑いも出てくる
自分の意識なのか
昔からぼくは
自分の心と会話する
表現と手段なのか
自分の心を媒介にした
神なるものとの交流なのか
ごくたまに
自分の意識を越えた思いに
遭遇したりもする
稀にしかない苦しさの極みの中で
第三者的な言葉で
誰かがぼくを慰める
言葉はいつもの自分の心に
由来するのだけど
無事に帰りました




