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反転の錬金術師  作者: ルケア


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経済は回さないと駄目なんだ

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 冬ももう暫く続く。冒険者の流入がもの凄い事になってきている。現在は、野宿で生活している冒険者も増えてきた。宿屋の1泊の値段も上がってきているが、冒険者は増える一方なんだ。いい感じに増えてきているが、弱い冒険者は必要ない。強い冒険者だけが残ればいい。そんな訳で、宿屋の料金が徐々に上がっていっているが、獣人の冒険者は関係ない。そんなくらいでは、獣人の冒険者の稼ぎを消し飛ばすことは出来ない。人間の方が音を上げて行っている。


「いい感じに宿屋の料金が上がっているからな。農家からも沢山の野菜を買っているみたいだし、儲かっていない所は無いんじゃないかな。雑貨屋さんの雑貨も売れると思うし。色々と必要な物が売れるって良い事だからな。獣人の商人も良く来るようになったし、経済は回り始めていると思うんだよ。どうしてもまわさないといけないからな。これで良い循環になってくれると良いんだが」


「えっと、何で経済って回さないといけないんですか? というか、経済ってなんなんですか?」


「経済ってのはね、お金の流れなんだよ。これが滞ると、問題が大きくなるんだよねー。知ってる? お金って持っているだけじゃあ駄目なんだよ? 使わないといけないのさ。儲かっても、使わないと意味がないの。だから、宿屋でお金が止まってもいけないんだけど、農家に還元されて行くから、今は良い状態って事っしょ? これが宿屋だけで止まっていると、ちょっと面倒な事になるんだけど、今のところはそうなっていないしね。良い傾向になってきているとは思うのよね」


「ん? 宿屋でお金がいっぱいでは駄目なの?」


「駄目だな。宿屋も散財をしないといけなくなってくる。そうじゃないと経済が回らない。経済って言うのは、お金の流れって言った通りだな。お金は常に動かないといけない。滞っていては不味いんだ。常に動いていないといけない。動きながら、どんどんと貯蓄を増やしていくんだ。全部を動かすと、色々と問題も出てくるんだけど、ある程度は動かさないといけないんだ。ボリクラはその辺は解っているみたいだが、エレナちゃんとレジエナはまだ解らないかな。……多分だけどウェーネも解っていないはず。理解しろって言うのは難しいのかもしれないけど、お金ってのは使わないと意味がないんだ。俺たちだって、お金を儲けているが、それは冒険者の素材を買い取るのに使っているだろう? そうやってお金ってのは使わないと意味がないんだ。まあ、錬金術店は赤字なんだけどな。でも、それで良いんだ。黒字になる目途は立っているし、必ずしも黒字にしないといけない訳でもないから。お金を持っている人が赤字になる分には良いんだよ」


「そうなの? 赤字って駄目なんじゃないの? そりゃあ、誰かが赤字にならないといけないのはそうだけどさ。錬金術店が赤字ってのは不味いんじゃない? それだけのお金を貯め込んでいるって意味もあるんだろうけどさ。最終的には黒字にしないと不味くない? 最終的に赤字になるのは、通貨を発行している国じゃないと問題にならないかな?」


「そうだな。最終的には通貨を発行できる国が赤字になる方が良いんだ。全方面に黒字にする必要はないけど、最終的な収支は黒字にしないといけない。でも、それは余裕で達成できるんだ。国相手に、というか、貴族相手に商売が出来る様になるからな。シレバクリームを売り始めたら、莫大な利益が転がり込んでくる。それはもう、もの凄い金額が流れ込んでくるんだ。冒険者相手には、赤字くらいで丁度いいんだよ。貴族から毟り取れば良いんだからな。基本的には、そうなる様になっているんだ。貴族が国から予算をぶんどればいい話であって、俺たちは関係ないからな。最終的には黒字にするけど、貴族は税金と合わせて黒字にすればいいし、国は、赤字の分、通貨を発行し続ければいい。まあ、それをやり過ぎると、問題も起きるんだけど、この規模の国であれば、そのくらいはしても問題ない。まあ、経済を理解できると、見え方も違ってくるのはそうだけど、最終的には国に赤字を押し付ける形になる。それで経済が加熱しすぎれば、国が黒字になる様に、税金を上げる必要が出てくる訳なんだけど、そんな事態になるまで経済が加熱するとは思わないんだよな。まだまだこの国は発展途上だ。鎮火してしまう可能性もあるから、ガンガンと燃やすくらいで問題ないと思うんだよ」


「うーん。それはそうなんだけど、通貨を発行するにも限界ってあるからさ。何もかも通貨を発行すれば上手くいくって訳でもないじゃない? 難しい話で申し訳ないけど、国が通貨を発行し続けるのも問題な訳だ。全く発行しないというのも問題だけど、し過ぎるもの問題がある。赤字を国に押し付けるのはいいさ。それで経済が回るなら問題ないっしょ? けど、やり過ぎて、後で痛い目を見るのは国民なんだよ? その所の加減はしてもらわないといけないっしょ。こっちが出来ることではないけどさ。ある程度は国がコントロールをしないといけないっしょ?」


「それはそうだな。国が放置し続けていたら、インフレになるからな。物価が上がり過ぎる。それは避けないといけない。だから、ある程度で回収しないといけないんだけど、国が戦争をしているからな……。物価対策って難しいんだよ。平和であれば、そこまで考えなくても良いんだけど、戦争中なんだよな。食料品なんかはかなり値上がりするとは思う。それでも50年後くらいの話ではあるとは思うけどな? その頃になったら、色々と情勢が変わっていると良いんだが……」


「よく解らない話になってきました。でも、儲けられればいいんじゃないんですか?」


「儲けることは良い事だよ。でもね、国はそれだけじゃあ駄目なのさ。国が儲けるって事は、国民が赤字になるって事なんだよね。それじゃあ経済は冷え込む。加熱しすぎているならそれでも良いんだけど、今が加熱しているのかって言えば、まだまだなんだよね。だから、まだ国が赤字になっていた方が良いのよ。当分の間は、だけどね。戦争もしているし、資源はそっちに取られるっしょ? そうなってくると、国民経済の方に打撃が来るとは思うんだよね。人も戦争に派遣されるしさ。負けていないってのが幸いって所っしょ」


「まあ、負けていたら、それどころじゃないからな。勝っている訳でもないらしいが。南の国とは、膠着状態と言っても良いんだ。こっちの国が有利だって情報は入ってきていないから、本当の情勢がどうなのかは解らないけどな。ここは北端だし。南端で戦争をしているんだから、国の状況が正しくは伝えられない所があるんだよ」


「ん? 間違った情報が入ってくる?」


「そんな事ってあるんですか?」


「あり得るんだよね。これが難しい事なんだけど、負けているって情報は出さない方が良いんだよ。皆勝ちたいのは当たり前っしょ? でも、現状が負けているってなると、冒険者も連れて行かないといけなくなるし、戦力を欲する事になる訳で。ここまで来るかどうかは解らないけど、戦力をかき集めないと負けるって状況にもなる訳。そんな事は普通は許さないし、国としてもそれは避けたいわけよ。だから、負けているって状況にあっても、そんな情報は流さない訳。勝っているなら大々的に知らせた方が良いんだけど、負けているなら情報を閉ざした方が良いのよね。……今は、情報が無いから、たぶんだけど、膠着状態で当たっているって事っしょ」


「だと思う。俺もその考えだ。国同士の戦争で、負けていたら情報が入ってこない。勝っていたら、大々的に情報が入ってくる。まあ、負けていても、細々とは情報が入ってくるから、実状は膠着状態。勝ちもしていないけど、負けもしていないって所だとは思うんだ。……勝つよりも、膠着状態の方が、経済を回すには都合が良いんだけどね。勝ち過ぎていると、どうしても経済が何処かおかしくなるし。読みにくくなるからな。こういう状態の方が、俺たちとしてはやりやすい訳だ」


 国の戦争は、勝つ方が良いのは確かなんだけど、勝ち過ぎていると、それでも問題が出てくる。物が消費され過ぎるからな。まあ、負けていても同じことが起きるんだけど。物が消費しすぎると、経済が加熱して、大変な事になる。まあ、外国から輸入しないといけないものが無いだけマシなんだけどさ。これが外国から物を買っていた場合は、マジで大変な事になるんだけど、そういう訳ではないし。食料も自給できているし、海とも隣接しているから、塩の確保も出来ている。食料に関しては、植民地からも入ってきているし、過剰にあるんじゃないかとは思っているんだよな。食料が少ないと、人口が増えない。人口が増えないと、戦力が整わない。そうじゃないと負けるんだよな。南の国も相当強いんだろうなって思う訳なんだけど、膠着状態に出来ているんだから、上々と言ったところ。……ただ、俺が産まれた時から戦争は始まっていたから、どっちが仕掛けたのかが解らないんだよ。これが防衛に徹しているから膠着状態なのか、攻めに転じているけど、膠着状態なのかで、色々と変わってくる事があるんだよ。どっちなのかは解らない。遠すぎて詳しい事までは知らないんだよ。


 ただ、徴兵が無いだけ、マシだとは思うんだけど。兵士で事足りているって事だとは思うからな。死兵として、ホムンクルスを使っているのはそうなんだろうけど。ホムンクルスを専門に作る錬金術師も居るくらいだからな。俺もホムンクルスを作ろうと思えば作れるが、融通が利かないホムンクルスよりは、奴隷を買った方がマシだとは思う。高性能のホムンクルスって作れるのかどうかは解らないけどさ。ホムンクルスは便利ではあるんだけど、あくまでも単純作業をやらせるに限るんだ。師匠も畑仕事に使っていたけど、俺はそれも奴隷にやらせた方が効率的なんじゃないかなって思うんだ。ある程度の事は考えてやって欲しいからな。……長く使い続けたホムンクルスには、ある程度の知能が宿るかもしれないんだけど。その辺はホムンクルスを研究している人たちに丸投げだ。俺は知った事ではないからな。


 戦争はしない方が良いのは確かだ。勝っても負けても、面倒な事になるからな。どうせなら、停戦すればいいのにとは思う。どっちが始めた戦争なのかは知らないが、膠着状態なら、いっその事停戦した方が良いとは思うんだよな。……南の国が、思った以上に大国で無ければ、だけどな。この国よりも大きいのであれば、戦争を続けていた方が良いって考え方もあるんだ。そうじゃないと、南の国が、他の国と戦争していた場合、そっちに戦力を割いて、落としてしまう可能性もあるからな。それで、再戦した時には、手が付けられなくなっていたなんて事もあり得るんだから。


 まあ、そんな事をさせたくなければ、西側の植民地の開発をしっかりしろって話ではあるんだけど。搾取するだけじゃなくて、しっかりと教育して、使える様にしないといけないんだ。その視点が抜け落ちているから、どうにもこの国も信用ならないんだよな。植民地を教育してしまうと、反攻される可能性はある。けど、植民地を育てることをしないと、じり貧なのにも変わりないんだ。


 ……何というか、植民地の人間が、碌でもない人間なら話は変わってくるんだけど。旧日本帝国の朝鮮半島みたいに。あれくらいどうしようもないのであれば、放置しておく方が賢いとは思うんだけど、俺はそこまで馬鹿じゃないとは思っているんだよな。ある程度は使える人が居ると思っているんだ。だから、クレメンティア子爵家に、植民地の開発をしてはどうかって進言したんだから。植民地だって、上手く使えば、こっちの有利になるとは思うんだよな。人的資源は使った方が良いんだから。基本的には、余程愚かな民でなければ、普通に扱う方が良いんだよ。……余程なら、足を引っ張ってくる可能性もあるんだけど、そうじゃないとは思うんだよな。奴隷を見ていると、そういう民ではないと思うんだ。……獣人奴隷しか知らない訳なんだけど。人間の奴隷がどういう感じなのかは解らないからな。使ったことがないし。


 けど、経済を回しつつ、戦争にもある一定の成果を出そうと思えば、後方が安定している方が良いんだよな。北は未開地な訳で。そっち方面に開拓をするよりも、西の植民地を上手くこっち側の思想に染めてしまう方が楽だと思うんだよな。特に変な宗教がある訳でもないんだしさ。変な宗教なんて、もう残っていないとは思うし。植民地も上手く使えば、大きな利益になるとは思うんだけどな。何で使わないのかが謎なんだけど。普通に確保している国なんだから、とっとと併合してしまえばいいのに。それくらいには、時間は経過しているとは思うんだよ。植民地の時代が長く続いているはずだからな。有効活用できるのであれば、した方が良いとは思うんだよ。


「まあ、経済圏を大きくしてしまった方が良いとは思うんだけどな。植民地だって広くあるんだ。そこを上手く使って、勢力を拡大した方が良いとは思うんだよ。碌でもない国だったのかもしれないけど、それは上層部だけで、国民はそうじゃないって可能性もあるんだからさ。使えるものは使っていく方が良いとは思う。俺的には、獣人の貴族が増えてくれる方が有難いから、獣人の貴族を向こうに送り込んでいく方が良いとは思うけど。実効支配をしていけば、国だって認めざるを得ないんだし。そうして貴族を送り込むことで、使える資源が増えるんだから、良い事だとは思うんだけどな」


「難しいとは思うけどね。簡単には行かないっしょ。あーしが産まれた時から植民地だったしね。もう人間は、どんな国だったのかも覚えてないっしょ。覚えているのは、エルフとか、長寿な種族だけって感じにはなっていると思うんだよね。まあ、あーしも何年前から植民地になっているのかなんて知らないんだけどさ。それだけ長い間植民地だった訳っしょ? そろそろ使えない国民は淘汰されたんじゃないかなって思うんだけどなあ」


「……思った以上にボリクラは学識があるというか、頭が良い方なんだな。何で奴隷になったんだ?」


「あーしの場合は、親に売られたから。口減らしって訳でもないんだよね。まあ、過去の話はどうでもいいっしょ? 今が大切なんだしさ」


「まあ、詮索はしないが。話したくないなら言わなくてもいいし。結局、知ったところで何かが出来る訳でもないからな。知ってしまえば、そういう目で見る可能性もあるし」


 知らない方が良い事もある。知っていた方が、色々と対処できるのはそうなんだ。知らないよりも知っていた方が、色々と手を打つことは出来る。だが、知ってもどうしようもない事もあるんだよな。その場合、知ってしまったがために、関係にひびが入ることもある。知っておくに越したことはないんだけど、知らない方が幸せだと言う事もあると言う事なんだ。必ずしも、知っておく方が良いという訳ではないんだよ。まあ、手を打つなら、知っておかないと何もできないんだけどさ。

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