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反転の錬金術師  作者: ルケア


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技術継承は大事

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 獣人の冒険者が帰ってきた。なので、建築に駆り出されている。出来れば、冬までには何とか宿屋を作って貰いたい所なんだよな。冬はジャックフロストが出るから、そっちに注力して欲しい。なので、色々と考えているんだけど、サクッと建築を終わらせてくれると有難い。まあ、特殊な工程を挟むことって無いし。使用する木材がエルダートレントの木材ってだけの話ではあるんだ。


 そんな訳で、建築は順調。冒険者の数も大分回復してきた。そろそろ宿屋がいっぱいになるんじゃないか。そんな気配さえする。……早急に建てないと、春には色んな場所から冒険者がやってくる可能性があるんだ。そんな状態になったら、宿屋がパンクする。今でもかなり危ない状態ではあると思うけどな。倍くらい泊れるようにはなるんだから、野宿をする人は少ないとは思うけど。……それでもゼロにはならないとは思うけどさ。出来るだけ稼げた方が良いとは思うけど、出来るだけだからな。宿屋でカバーしきれない所は、どうしようもない。野宿してもらうしかないよな。食事だけは宿屋で出来るかもしれないけど。結構量を作るって話だしさ。作り置きもしておくって言っていたもんな。……最近は、レジエナとエレナちゃんが作ってくれるから、宿屋では食事をしていないんだよな。買い足すものがあれば、買ってくるんだけど。レジエナも毎日料理をしていたら大変だろうからな。家事も偶には休みたいだろうし。


「でも、最近は宿屋さんは大繁盛ですから、そんな余裕があるのかどうかですよね。この間、8割くらいは埋まったって話をしていましたし。宿屋で働く人も増えましたもんね。その為の家も作らないといけないですし、職人さんは大変だなって思いますけど」


「まあ、職人はそれが仕事だからな。……まあ、普通は鍛冶屋や大工って感じで、専門職に別れるんだけど、村の場合は、便利屋として職人って形にしておかないと、利益にならないってのが解るしな。商品を仕入れるのは雑貨屋で良いんだろうけど、手入れなんかは職人がしないといけない。そこそこの手間賃も必要になってくるからな。村人が金を持ち始めているから、安定して仕事があるんじゃないかな。今まではどうだったのかは知らないけど、俺の家にも何度も来てもらったしな。食器棚なんかも増やしたし。職人さんは暇な時が無いんじゃないかってくらいには働いてくれているからさ。万能職って感じだよな。普通は細分化して、特化してくのが普通なんだけど」


「そうなんですか? 職人さんって、色々と出来ないといけないんだって思っていました。鍛冶も大工も家具も作りますし、色んな修理もやっていますよね? それが普通なんじゃないんですか? 村ではそれが当たり前なので」


「村ではそうせざるを得ないって感じだろうな。本来であれば、鍛冶屋は鍛冶屋、大工は大工、家具屋は家具屋って感じなんだよ。町の方ではそれで当たり前なんだ。何でもできないといけないってのは、結構難しい。ある程度の事は出来ないといけないのは当然だけど、中途半端な実力でも駄目だしね。なんだかんだと、職人も凄いんだよ」


「そうなんですね。……でも、サンルーグさんも色々と出来ますよね?」


「あー、錬金術師はかなり特殊なんだよ。何でも出来ないといけないんだよ。そりゃあ、苦手な分野もあるけど、ある程度の技術は必要になってくるんだ。伊達に国家資格になっていないって所なんだよ。錬金術師は、国立錬金術師大学校を出てしまえば、ある程度は食っていけるようになっている。まあ、修行はしないといけないだろうけど、一人前になるにしても、10年も修行はしないでも良いんじゃないかな。15歳で卒業して、5年間修行したら、独立って事も出来るとは思うし。20歳からは自分で何でもできる様になっているんじゃないかな。……それでも苦手な分野はあるだろうけど」


「サンルーグの苦手な分野は?」


「あ、それ、あたしも気になります。何でも出来るってイメージしかないので」


「俺か? 俺は魔法陣が苦手だな。魔道具にも、魔法陣を使う事はあるんだけど、難しいものになってくると解らないことが多い。それを補うために、修行をする訳なんだけど、俺の場合は修行無しでここに放り込まれたからな。まあ、学校生活との5年間も修行と兼ねていたって言われたら、その通りではあるんだけど。それでも、高位の魔法陣は構築できないし、苦手な分野ではあるよ。その他の分野は、ある程度出来るって思っているんだけどさ」


 錬金術師は特化する訳にはいかないからな。特に村に配置される錬金術師はだ。何でもできないといけない。本来であれば、苦手なんて分野を作ることは許されない。とは思うんだけどな。ある程度は出来ないといけない訳で。特にガラス細工は絶対に出来ないといけないんだよ。ポーション瓶を作らないといけない可能性もあるんだし。ここには保存瓶を作る魔道具も、ポーション瓶を作る魔道具もあるから良いんだけどさ。魔力さえあれば、作ってくれるんだ。勿論だけど、それを自分で作ることも可能だ。それを含めて、錬金術師だからな。……まあ、魔道具師の作る魔道具の方が、専門的で、使いやすかったりはするんだけど。あくまでも、錬金術師が作るのは、汎用品なんだ。その人に特化した魔道具も作れないことはないけど、そう言うのは魔道具師の仕事だ。出来ないことはないけど、やりたいとは思わない。


 そもそも、錬金術師で、あれが出来ない、これが出来ないっていうのは無しだとは思うからな。町ならそれでも良いのかもしれない。沢山の錬金術師がいるだろうからな。村だと、錬金術師は居ても1人だ。もしかしたら、弟子を含めて2人から3人居ることもあるんだろうけど、それは特殊な例だとは思う。修行に行くにしても、普通は町の錬金術師の所に修行に行きたがるだろうからな。……それに、俺は求人を出していない。錬金術大学校の求人に、弟子をって事はしていない。俺の場合は、実力が不足しているからだな。教えるっていう所まで行きついていない。まだまだ未熟な錬金術師なんだから。師匠の半分くらいは出来る様にならないと、弟子って所まではいかないと思う。師匠は出鱈目な人なので、師匠の半分くらいで良いんだ。全部をってなると、難易度が高すぎる。


 出鱈目な人を師匠に持つと大変だ。規格がそれで固定されるからな。まあ、普通に規格外の存在ではあるんだけど。師匠と同じくらい錬金術に長けようと思えば、後2000年くらいはかかるんじゃないだろうか。それも、まともな師匠の下で、特訓してである。俺はここからは独学で何とかしていかないといけないんだ。それが辛すぎる。師匠を持っていないと言う事は、聞くことが出来ないからな。まあ、魔電話で聞けば、答えてくれるとは思うだろうけど。


「錬金術師は、何でもできないといけないんだ。それこそ、場所によっては大工仕事もしないといけないし、樵もしないといけなかったりする。俺もある程度なら出来るからな。……まあ、その分野も得意かと言われると、微妙なんだけどさ。得意な事を伸ばしていけば良い訳じゃない。いや、伸ばさないといけないんだけど、苦手も埋めないといけないんだ。錬金術師はそれだけの事を期待されている。国家資格になっているって言う事は、そう言う事も理解しないといけないんだ」


「ふーん。錬金術師は面倒そう」


「まあ、面倒だろうさ。5年も学校にいかないといけないくらいには面倒だ。しかも、そこからが始まりだからな。そこで終わりじゃない。5年経ってからが本番だ。幾らでもやることはあるし、やらないといけないことも多くある。それに、研究もしないといけないしな。出来るだけ有益な物を作り出さないといけないんだ。それが出来なければ、錬金術師を名乗れない。学校にいかないで、錬金術師になることも可能だけど、結局は10年くらいはかかるからな。1人の師匠で足りるのかどうかも解らないし。もしかしたら、5人6人と師匠が必要になることもある。そうなった場合、勉強する時間はどんどんと増える事になる。エルフならいいかもしれないが、人間がそんなに時間をかけて、錬金術を学んでも、寿命で直ぐに技術が失われる。技術の継承をしていかないといけないんだ。それなりの時間は必要になってくるんだよ。まあ、これは錬金術師に限らず、何でも言えることかもしれないけどな。でも、俺は錬金術師しか知らないから。宿屋でも継承しないといけないことはあるだろうし、農家でもそれは同じだ。職業としてやるのであれば、技術の継承は絶対に必要になってくる。……例えば、そうだな。農家だって、野菜の育て方があると思う。夏の野菜はどうやって育てるのか。今年の気象条件なら、こうやってした方がいいとか、そう言うのだって、伝えていかないといけない事なんだ。農家だって技術職だからね。野菜を作るのだって、簡単じゃないんだから」


「……冒険者が一番簡単に思える」


「そう、ですね。何事も技術って事なんでしょうし、腕っぷしが良ければ大丈夫な冒険者が一番簡単なんでしょうか? でも、腕っぷしも才能ですよね?」


「まあ、腕っぷしは、努力でどうにかなるけどな。エレナちゃんだって、レジエナだって、倒そうと思えば、ゴブリンくらいなら倒せるだろう? 怪我をするかもしれないけど、リスクとしてはそのくらいだからね。まあ、強くなるには、技術が必要になってくるけど。剣を扱うのだって、剣術という言葉がある位だからね。資格や何かが必要な訳ではないけど、闇雲に戦うだけでは無くて、そう言った基礎もあるんだ。……そう言った基礎も、学ぶことが推奨されているんだけどね。普通はそこまでしない。剣にも使い方があるんだ。それを勉強しないと、強くはなれない。独学で身に着けることは可能だけど、それでも時間がかかるからね。何でもかんでも簡単にとはいかないものなんだよ」


 冒険者も、技術が必要なんだけどな。戦うにしても、戦い方があるんだから。それは技術でもある。貴族家はそう言うのはちゃんとしているとは思うんだけど、平民は独学だからな。上達するのが遅い。どうしても遅くなってしまう。そう言うのでは駄目なんだけどな。けど、剣術道場なんて聞いた事がない。あるのかどうかも解らない。あってもおかしくは無いと思うんだけど。普通ならあると思っても良いと思うんだよな。剣術だって技術なんだ。お金を支払えば、ある程度の技術を教えてくれる人は居るんじゃないだろうか。冒険者は使わない気がするけど。


 何をするにしても技術だ。才能もあるが、才能あふれる奴が、努力して、技術を磨いて、後世に継承していかなければならないんだ。まあ、そんな面倒な事を誰がするんだって感じではあるけど。だから、碌に魔法の使い方も広まっていないんだろうし。獣人のコミュニティでは、そう言った事もやっているんだろうか。


 獣人は、そう言った仲間意識が強いからな。技術を教え合っている可能性はある。けど、問題は人間がそれをやっていない点なんだよな。人間が一番多いんだから、人間に技術を付けさせないといけないとは思うんだけど。そうじゃないと、どうしても冒険者は才能がメインになってきてしまう。ユニークスキルが頼りになってきてしまう。俺のユニークスキルの様に、どうにもならないものもあるかもしれないが、例えばエレナちゃんのユニークスキルは観察だ。観察は、伝授する事が出来る。何を基準に判断しているのかを、技術的に纏めることが出来れば、それはユニークスキルでなくても出来るんだ。そう言う事を、1つ1つ出来る様にしていかないといけないとは思うんだけどな。ユニークスキルだけに頼る訳では無くて。


 俺だって、エレナちゃんからレジエナに教えてもらうようにしているんだし、出来ないことはないんだ。ユニークスキルでも、教えられないものはある。俺の反転のユニークスキルは、どうやっても教えることは不可能だ。魔法ではあるんだけど、イメージというものが出来ないだろうからな。俺もある意味イメージ出来ていないんだしな。……反対の物をイメージする事はあっても、どうやって反転させているのかのイメージが無いんだ。それが解析できれば、もの凄い技術になるとは思うんだけど、どうにも上手くいかない。


「とにかく、技術は継承していかないといけないんだ。技術を技術として繋いでいかないといけない。エレナちゃんは、レジエナに、素材の見分け方を伝授しているよね? それも技術だから。かといって、レジエナの天眼を、エレナちゃんには教えられないだろう? そういう技術もあるって事なんだよ。どうにもならない事があるんだ。それはどうしようもない。けど、教えられるものは教えないとね。技術って、必ず役に立つものだから。どんな技術だって、何処かでは役に立つ。それを繋いでいかないといけないんだけどね。それが出来ていない様に感じるからさ」


「なら、剣を使う人で、強い人から教えてもらうって事をしないといけないって事ですか?」


「そう言う事だね。冒険者でも、そう言った事をしなければならない。技術には変わりがないからさ。勿論だけど、教えられない事もあるとは思う。ユニークスキルの技術を全て教えられるとは思わない。でも、ある程度は教えられるはずなんだ。そう言ったユニークスキルもあるはず。……それに気が付けば、色々と良くなるとは思うんだけどね。中々そう言う事は出来ないんだろう。特に、お金のない冒険者では、そんな余裕は無いんだろうし。ある程度の道筋は作った方が良いんじゃないかなって思うんだけどね。特に、最初は採取から入るとかね。村の子供たちと同じように、採取から始めたら、ある程度のお金は出来るとは思うんだけど。採取は思っているよりも、難しい訳ではないからね。1種類でも覚えられれば出来るんだから。……慣れは必要だとは思うけどさ」


「そう、なんでしょうか?」


「多分そうだと思う。教えられないと出来ない」


「教えないでも出来るだけの才能があれば別なんだろうけどね。それだけの才能に恵まれたら、今度は教える側に回らないといけないんだけどさ。教えられる側は沢山居ても、教える側は少ないから。錬金術師でもそうだしね。俺は教えられる側だ。まだまだ錬金術を教える側には立てないし」


 技術って何でもそうなんだけど、継承していかないと意味がない。けど、教える側に回れる人を探す方が難しい。才能の良し悪しを何処で判断するのかなんだよな。強ければ、剣術に才能があるのかと言われると、そうじゃない可能性もある。逆に、弱くても、剣術はしっかりとしている可能性はあるんだよな。稀な例だとは思うけど。普通は才能があれば、剣術はある程度使えるし、才能が無ければ、剣術はからっきしってのが普通だ。普通じゃない人を探す方が難しいとは思うな。でも、そう言う人が、案外指導者として向いていたりするから解らない。こればかりは、その人次第な所があるからな。何処かに居ないものかね。剣術を教えられるくらいの人が。

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― 新着の感想 ―
昔ながらの大工は家具も彫刻も作ったりするみたいだね 欄間も凄いのもあるし
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