盗賊団、北上中
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「兵士団が取り逃がした? 珍しいというか、良く逃げられたな。兵士団で、テッケルンに残っている連中は、かなり強かったと思うんだが?」
「まあな。俺たちよりは弱いが、強さは普通の冒険者の比じゃない。まあ、取り逃したって言っても、多すぎたから、捕まえきれなかったが正しいんだが」
「ああ、そう言う事か。多すぎたって事は、結構な大きさの盗賊団が?」
「来てるらしいぞ。規模としては300人規模らしいな。それを見つけたのが10人の部隊だからな。生きて捕まえないと情報も吐かせられないし、まあ、無理だろって話だ」
「……流石に10人で300人を捕まえるのは無理だな。それで末端だけ確保して、情報を吸い出していると。自白剤も作ってあったな。それを使ったのか?」
「ああ、使った。何というか、各方面から盗賊が集まってきているらしいな。そいつらも始めは20人くらいだったらしいんだが、あれよあれよという間に大きくなっていって、今じゃあ300人を越えたんだと。そこから先は数えてねえらしい。規模がどんどんと大きくなっていったのは、協力しないと商人から積み荷を奪えないからだそうだ。護衛で最低でも10人は雇われているからな。商人は結構な武装をしている。護衛の質も、下手をすれば人間の冒険者よりも強いくらいだ。そういう奴らが護衛しているから、襲うにもリスクが高い。だったら数の暴力で何とかするしかないって感じらしいぞ。現に人間の商人が3件ほど襲われて、積み荷を奪われたらしい。商人は生きているそうだが。護衛は商人の命を守り切ったのはいいが、荷物までは守り切れなかったって感じだな。それでも結構な数が殺されたらしいが。それでも300人は越えている。まだまだ大きくなるんじゃないかって言われているらしい」
「……既に被害も出ているのか。獣人の商人は襲われていないのか?」
「いや、襲われている。ただ、撃退は出来ているらしいな。獣人の方が今は強いからな。向こうも狙っているのは人間の方らしい。ここ最近は獣人の強さが目に見えて変わっているから、獣人の商人を襲う事は少なくなっているそうだ。狙うなら人間。可能であれば、護衛が少ない商人を狙い撃ちにしているらしい」
「まあ、身体能力強化魔法を使えるからな。それでも、クレメンティア子爵家の領地内では、人間も身体能力強化魔法を使える様にしているからな。その内、盗賊になるような弱い冒険者は居なくなるはずだ。となると、外から盗賊団が入ってくる事になるんだが、それは止められそうにもないか。防衛をすると言っても、領地境界を全て監視する訳にもいかないだろうし。そんな人材は居ないと。そう言う事になるだろうな」
「まあ、無理だろうな。でもまあ、1つに集まってくれているのは有難い話だ。拠点の位置も解ったから、集団で仕掛ける予定でいるらしいことまでは伝わってきているんだがな」
「流石に何人か捕まった時点で、拠点の情報が漏れたことは解っているだろう。そうなると、移動をするのが普通だ。……何処に移動をしてくるのかで、全然話が変わってくるんだが」
「だろうな。俺もそう思った。で、あり得るのが、村を襲って拠点にするんじゃないかって話が出てきているんだ。村を1つ分って考えても不思議じゃない規模の盗賊団だろう? 300人って言えば、数年前のこの村と同じ程度の人数だ。拠点を失ってしまえば、新しく作るしかない。けど、300人分の拠点なんて簡単には作れない。なら奪えばいい。そう考えるんじゃないかってな」
なるほど。一理ある。拠点を構築すると言っても、それなりに時間がかかってしまう。それなら村を1つ落とした方が話は早い。そこで防衛戦をしつつ、物資も補給すれば、普通に何年も戦えるだろう。……まあ、向こうが見落としているのは、今のクレメンティア子爵家は、訓練と言う事で、少なくとも200人くらいの兵士が、各村に散っている事か。村の規模で大きく変わるんだが、そのくらいの兵士が散っている。ここには約800人くらいの兵士が居るそうだ。ここが一番訓練になるからな。精鋭部隊を作るのに、それだけの人数を置いているらしい。この村を攻めるのは難しいだろう。数で負けるからな。……ただ、狙うならここなんだよ。ここはクレメンティア子爵領の最北端。一番端だ。狩場からも肉は供給できるし、食料にも困らない。防衛するにしても、1方向から来る敵を押し留めれば良いだけなんだ。圧倒的に防衛が楽なんだよな。そう言う事を考える奴が居るのかどうかだけど、300人も居たら、1人くらいは頭脳系が居るだろう。
まあ、仮に、この村を攻めてきた場合は、ウルフの群れに囲まれる訳なんだが。数としては申し分ないくらいには揃っている。狼系の魔物の強みは数と連携力だ。単体で強い魔物も居るが、それ以上に連携をしてくることが上げられる。簡単に倒せる魔物だとは思わない方が良い。数が揃えば、それなりに危険になってくるタイプなんだよ。まあ、数さえ揃わなければ、そこまで強いとは言いにくいんだけどな。ハイドサーバルやアッシュサーバルなんかも強いんだけど、群れないからな。グレイズベアなんかも群れないし。単体では負けるかもしれないが、群れで考えると厄介なのが、狼系の魔物なんだよ。まあ、それでもボールデンウルフは結構強い部類にはなるんだけど。
所詮は冒険者崩れの盗賊だ。ダイヤウルフなら何とかなるかもしれないが、ネガルドウルフには苦戦するはず。というか、それらに勝てるのであれば、冒険者としてもやっていけるだろうからな。普通に考えて、弱いから盗賊になり下がっている訳だし。真正の奴を除けば、強い盗賊ってのは少ない筈なんだよ。冒険者としても苦戦する様な奴らが集まって、組織しているのが盗賊団だからな。まあ、そもそもである。他の場所で安定して稼げている盗賊団が移動してくる筈もないんだよな。誰だってそうなんだが、安定して稼げているなら、無理をしてでも動くという選択肢は取らない。これ以上に稼げると言われても、今が安定して稼げているのであれば、移動はしないんだ。盗賊団で安定して稼げているとなると、その領地貴族よりも強い団を持っていると言う事になるからな。そうなってしまえば、商人は寄り付かなくなるし、領主も手を出せないとなると、やりたい放題出来る訳だ。必ず領地は荒れる。隣の領地からそういった話を聞かないと言う事は、そういった貴族家は存在していない事になる。そんな強い盗賊団は近くには居ないはずである。なら、弱い盗賊団しか居ないと言う事も、情報としてはある訳で。それが集まって数を確保したからと言って、同じく数で攻めてくる魔物の群れを撃退できるのかと言われれば無理だ。ここを攻めた時点で、盗賊団は詰みが確定する。他の村でも、兵士団が最低でも200人は居るんだから、詰んでいるものと思っても良いんだが。
情報を持っていれば、村を攻めようと思った時点で詰みだ。クレメンティア子爵家はそんな領地を持っていることになるからな。安定してきている最中だが、この辺で狂わせに来る連中が現れたと言う事なんだろうが、狂わせられるのかと言われると微妙である。今は兵士団が村に常駐している。そんな所を攻めたところで、兵士団に返り討ちにさせられるだけだからな。領地内を逃げ回って、商人を襲っていた方が、まだ可能性としてはあるとは思う。……けど、地理的には、狙う村はここなんだよな。ここが取れれば、安泰なんだよ。取れるのであれば、だけどな。ここだと3方向からの侵攻は警戒する必要がない。南側だけを気を付けておけば、後はどうとでもなるからな。まあ、東と西については、回り込んで来る可能性はあるんだけど、魔物の領域を抜けてくるだけの実力がある部隊が来た時点で、盗賊団としては詰むので、考える必要はない。そんな兵士団を持っているところで、盗賊団を作る時点で詰んだものとして考えれば良いんだ。……生き残りたいなら、その辺にある林や森に潜むしか方法がない。村を攻めた時点で、詰みが確定するんだから。
「村を攻めた時点で詰みが確定するんだから、盗賊団としては逃げるしか選択肢がない。けど、そんな情報は持っていない。他所から来た盗賊団だからな。この領地で発生した盗賊団なら、まだ状況を知っているのかもしれないが、その場合は、別の領地に逃げるだろうからな。幾ら稼げるっていう場所があるって知っていても、稼ぐ以上に殺される可能性の方が高いんだから、ここを選ぶことはしないよな。稼げるって言う事だけで、ここを選んだ盗賊団には、情報がないんだから、来た時点で詰みが確定したようなものか……。哀れな事で」
「まあ、それでもまだ生き残る可能性があると思っているんだろうから、何処かの村を攻めるとは思うぜ。何処で盗賊団が発見されたとかの情報は特に無かったから、もしかしたらここに来る可能性も十分にある。ここが一番の辺境だからな。守りやすい土地って言われればその通りだ。まあ、それはこっちも同じって事なんだけどな。こっちにとっても守りやすい土地であることには変わりない。それを解っているのかどうかだな」
「解っていても、攻めるしか無いんだろうとは思うぞ。ここまで来た以上、村を攻めずにその辺をふらふらとしているとは思いにくい。それだけの数が集まってしまっているんだからな。拠点が見つかった以上は、動かなければならない。そして、拠点にしやすい土地となれば、村を落とすのが一番手っ取り早い。この村に来る可能性としては、50%くらいだろう。土地に明るい奴は居ないだろうが、自分たちが守るなら、辺境の方が良いと考える筈だ。ここに戦力が居なければ、話は成り立つと言う事になる。まあ、戦力は居るんだが」
「兵士も参戦するだろうし、冒険者も参戦する。そして、まずはウルフたちがお出迎えってか。ウルフたちだけで終わるとは思うが。そこまで強くはないだろう」
「だろうな。心配するなら、商人の心配をした方が良いだろう。まだ村を襲うと決まった訳ではない。この村を攻めると決まった訳でもない。商人を襲いつつ、拠点を転々とする可能性もまだあると言う事だからな。兵士団も動かしているんだろうし、その内滅ぼされるとは思うが」
「まあ、だろうな。商人の心配をした方が良い事は確かだろう。それ以上の事はしなくても問題ないとは思う。……兵士団からどれだけ逃げられるのかだな。同朋たちが追うんだ。俺たち獣人は鼻が利く。追跡なんて簡単なものだぞ」
だよな。獣人が追跡をするんだから、普通に捕まるとは思う。転々とする場合でもな。まあ、その可能性は低いだろうし、何処かの村を襲うのは、ある意味当然というか。そして、自分たちに都合が良い場所としては、ここだろうというのが判断できる。だから確率的には50%くらいでここを攻めてくるとは思うんだよな。他の場所を攻める可能性もあるんだけど、確率的にはここが一番高いはず。まあ、攻めてきた時点で詰みなんだけどな。来ると解っているのであれば、こっちだって準備をするってものだ。ちゃんと歓迎をしてやらないといけないだろう。だから、ここを選んでくれ。ここなら1人として逃がすことは無いんだから。包囲して、殲滅するまでが仕事だ。盗賊団に慈悲なんてくれてやる必要はない。生かしても奴隷にするくらいしか選択肢がないんだ。犯罪奴隷は扱いにくい。国で管理してくれるなら捕まえても良いんだけど、犯罪奴隷を買う人がどの程度居るのかだ。しかも無駄に数が多いんだから、質が悪い。
とにかく、来ることは解った。可能性としてあることは解った。来ないとしても、警備を強化しておくことに越したことはない。徐々に兵士団によって、行動が制限されて行くはずだ。追い込まれていくはずだ。そうしたら、最終的にここに辿り着くというのはあり得ない話ではない。300人と、結構な大きさの盗賊団になったらしいが、大きすぎても身動きが取りにくいだけだからな。強い人が居れば良いよね。そこまで強くないのであれば、圧倒して終わるだけだと思う。囲んで殺せば良いだけの話だ。しかも、こっちの魔物を殺しても、ソウルカードだから意味がない。時間が経てば復活する。そうこうしている内に、冒険者たちも気が付くだろうし、兵士たちも森から出てくるだろう。勝てなくても、盗賊団を逃がさない様にしておけば、勝手に片がつくようになっているんだ。こちらが有利で、向こうが不利。というか、絶望的。そんな状況でも攻めてくるんだろうな。盗賊団だし。
まあ、普通に考えて、稼げる土地を守らない訳がない訳で。盗賊団が稼げる土地というのは、あくまでも兵士団が弱い土地に限るんだ。そういった場所には、国軍も動くだろうし、盗賊になった時点で、寿命で死ぬことはあり得ないとは思うがな。クレメンティア子爵家も、盗賊相手に実績を上げていけば、盗賊も来なくなるだろうし。盗賊は、旨味がない土地と、利益にならない土地は避ける。この土地は、旨味はあるが、利益にならない土地だと解らせれば良い。そうする事で、盗賊が入ってくる事を抑止できるからな。始めから、盗賊絶対許さないマンになれば良いんだよ。処理していくうちに、盗賊が入って来なくなるからな。これが出て行く盗賊が増えれば、入ってくるのもどんどんと増えていくんだけど、出て行く盗賊が全くいないと、入って来なくなるから。
既に既得権益が確保されているのか、盗賊が生き残れない土地なのか。どちらかになる訳だからな。そして、前者はまだ出て行く人が居る。後者は絶対に出て行かない。だから、盗賊たちも警戒するようになる。まあ、時間はかかるんだけどな。絶対に生き残れない土地にするためには、ある程度の時間が必要だ。簡単に出来ることでもない。結局は、盗賊が出ない様にするには、ある程度の時間がかかると言う事である。……まあ、そもそも、隠れる場所が無いくらいに、開発してしまえば、盗賊なんて現れないんだけどな。街道沿いにも人が住んでいるような場所では、盗賊は生きていくことが出来ないんだから。隠れ潜まなければいけないからな。隠れる場所が無ければ、そもそも盗賊は出てこない。入ってこない。入ってきても、何もできずに出て行くだけだ。……まあ、その前に、兵士に捕まるとは思うけど。冒険者ですって言って逃げられるような事は無いだろうからな。そもそも冒険者ギルドからは省かれているだろうし。
さて、盗賊がこの村に来るのかどうかだ。来てくれれば、一番確実に処理できるのがここだ。村人に被害が出ないのがここだ。他の場所では、もしかしたら、被害が出る可能性がある。この村に来た場合、絶対に村人には被害が出ない。その前に討伐するからな。狼系の魔物の連携力を甘く見ない方が良い。それだけの連携は出来るからな。来てくれるのであれば、お土産を持ってきてくれると助かるんだけど。何がお土産になるのかは解らないが、何かしら持ってきてくれると助かるな。素材が一番ありがたいんだけど、それは流石に無理だろうな。




