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反転の錬金術師  作者: ルケア


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肉屋兼解体屋

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 今年も冬がやってきた。そう、ジャックフロストの登場である。今年はジャックフロストを狩る部隊が500人も居るんだから、いつもよりも素材は集まりそうである。まあ、マジックバッグに加工されていくんだけどな。どんどんとマジックバッグを量産しないといけない。100個単位でクレメンティア子爵家に売れたからなあ。マジックバッグはどれだけあっても良いよねって事で、在庫を殆ど吐き出した感じだ。マジックバッグなんてなんぼあっても良いですからね。特に軍事関係は、マジックバッグが必需品。兵站を担う部隊は、必ず持っていることが当たり前のような品物だからな。マジックバッグは高級品だけど、使わないと損な魔道具の1つである。


 当たり前の様に売っているので、当たり前のように買ってくれ。資金は幾らでも湧いて出てくるんだから。……税収が鬼の様に入ってきているだろうからな。それだけの資金をどうするのか。完全に持て余しているだろうし。奴隷を大量に購入したのは良いんだろうけど、それをどうやって使うのかとか、考えないといけないだろうし。獣人だって結婚はする。いい人から売れていく。兵士なんて優良物件なんだから、売れない訳がないよね。誰だっていい訳じゃないが、兵士ってだけでもステータスだから。冒険者は儲かる人とそうじゃない人で分かれるけど、兵士は確実に儲かるんだから。しかも、団体行動だから、死ににくい。冒険者の死亡率に比べたら、100倍は違うだろうな。戦争にさえ行かなければ、兵士は殆ど死なない。だから、将来は安泰だよ? 幹部コースになったら、更に嬉しい。そんな感じだから、相手には困らないよな。……でも、冒険者も人気なんだぞ? 獣人の冒険者は、殆どが稼げるんだから。身体能力強化魔法を使えるのが当然だから。獣人同士で教え合うのが基本だから。俺が広めてしまった訳なんだけど。聞く話によれば、王国の半分くらいの場所までは伝播しているらしい。結構広がっていっているのは良い事だ。本当はそれに人間も巻き込まれてくれるのが良いんだけどな。人間は仲間意識が希薄だし。出し抜ければ良いって思っている人が大勢いるんだよな。だから、人間には広がらない。まあ、それでも良いんだけど。獣人にだけでも広まれば、御の字である。


 奴隷から解放した獣人たちも、訓練兵の教師として雇われているので、安定した素材の入手は、今手元にいる獣人の冒険者60人からになるんだよな。この春で、更に30人が卒業予定だし、獣人の奴隷を仕入れに行かないといけない。……買えるだけ居るんだろうか。クレメンティア子爵家が全部買ったんじゃないだろうか。そんな心配はある。あるけど、何でか知らないけど、奴隷って何処からともなく集まってくるからさ。売れるなら仕入れるのが奴隷商人だ。売れないなら仕入れない。けど、最終的には売れるって解っているなら、奴隷商人というか、商人なら仕入れるよな。確実に売れるって解っているなら、仕入れない方がおかしいんだ。その辺は、商人として信用しているからな。俺の分も残っているとは思うんだ。また掘り出し物があれば、買ってくるし。色々と売っていれば良いんだけどなあ。掘り出し物は無いと困る訳でもないんだけど、あった方が良いよね。売れるなら、仕入れてくれるはずだ。俺はどんな種族でも買うからな。


 何故に奴隷が欲しいのか。店員が足りないからだ。今はエレナちゃんとディアレスティーナが店員をしてくれているが、圧倒的に足りない。何故なら獣人の部隊が大量に魔物を仕入れて卸すからだ。そこに人間の冒険者も加わるし、ましてや普通に獣人の指導に当たっている獣人たちも卸していく。……肉屋を増やしていて良かった。肉屋が解体屋になっていることは、今に始まった事ではないんだけど、肉屋は今、大変な事になっているだろう。俺も近づきたいとは思わない。非常に面倒で厄介な状況になるだろうからな。俺には見える。眼の光が消えたような肉屋が、魔物を解体している姿が見えるんだ。この目にはっきりとな。こんなに仕事を与えているのは誰だ? 同朋の兵士たちだ。文句も言えないだろう。同朋のために、頑張るしかない。……頑張ってくれよな。本当に。


「お疲れさん。忙しい時間帯はこれで終わりだな。後は疎らに来る冒険者だけだから、エレナちゃんは肉屋さんにあのマジックバッグを持っていってくれるかな? ……また来たのかって言われそうだけど、またなんだから仕方がないとは思うんだ」


「お肉屋さんもかなりの仕事量ですもんね……。解体をしている人たちが、大変そうにしていましたよ? でも、そのお陰で儲かるとは言ってましたけど。解体をする人って大変なんだなあって思いましたからね。あたしには出来ないなって」


「解体屋という認識になっているもの。肉屋というには、解体ばかりしているんじゃないかしら? 殆どが肉にならないサラマンドラやジャックフロストだものね。肉屋なら、別の肉になる魔物を捌きたいんじゃないかしら?」


「さあ? 俺は基本的には肉屋にはノータッチだからな。詳しい事は知らない。けど、儲かっているならいいんじゃないのか? 基本的に、儲かれば何でも良いとは思うが。……可哀そうなのは認めるけど、そういう理由で奴隷を買ったんだからな。俺が全部解体していたら、錬金術が出来ない。解体は外注するべきだ。ここまで多くなると、どうしても専門の解体屋が必要になってくる。肉も需要はあるんだから、肉屋が解体をやるのは自然な流れだとは思うぞ。それに、なんだかんだと言って、テッケルンに肉が運び込まれて、加工されているんだから良いんだよ。自分たちの領地で消費するものもあるが、多くは輸出品だという。それは良い事だ。生肉は輸出できないけど、塩漬け肉や干し肉は輸出できるからな。軍に恩を売るという意味でも、積極的にやるべきことだ。雇用にも繋がるし、良い事しかないな。……まあ、このペースで持ち込まれるなら、後10世帯くらいは必要かもしれないけど。春になったら、また連れてくるから、心配しなくても大丈夫だ」


「そうなんですね。……でも、獣人さんが増えましたね。人間も増えましたけど。村がどんどんと大きくなっていきます」


「そうね。でもそれは歓迎するべきことだとは思うわ。村が拡大すれば、出来ることが増えるもの。まあ、その分、色んな仕事が増えるんでしょうけど。でも、そのくらいはいいんじゃないかしら? 増えると言っても、獣人が増えて悪い事でもないんだし。農民としては使わないかもしれないけど、肉屋としてやっていくのであれば、農民じゃなくても構わないんじゃないかしら?」


「まあ、どっちでも良いとは思うけどな。獣人差別なんてこの村には無いし、仕事があるんだから、どんどんと連れてきても良いだろう。……まあ、後で困るのは村長くらいだ。こんなに大金が入ってきて、困るのは村長くらいだからな。後で多少の文句は言われるかもしれないが、どちらにしても、人数が足りていないんだから、住民を増やすしかない。それに、成りたいなら、人間も肉屋になることは可能だし、獣人も農民になることは可能だ。仕事の1つとして、村に定着していけば良いんだよ。出来ることは自分たちでやるべきではあるが、この村に関しては、役割が大きすぎる。出来る事、出来ない事を分けて、出来ない事は、外部の人に頼るしかない。大きくなるのが早いんだ。もう少し緩やかに変化していくなら、それでも良かったんだろうけど、事態は急速に変化していっているからな。何とかしてやりたい気持ちもあるが、こればかりはどうしようもない」


 人間も獣人も増えていけば良いんだ。初め来た時は、50世帯くらいだったのに、いつの間にか100世帯くらいになっているからな。まあ、それでまだまだ少ない。今回来ている兵士の方が多いくらいだ。500人よりも小さい村なんだ。もっともっと大きくなれる。まだまだ大きくなれる。テッケルンに出稼ぎにいかなくても、ここで稼げばいいじゃないかって風潮になっていくのは、余りよろしくないんだけどな。適度に町に人口が流れ込まないといけない。田舎で人口が止まってしまうのは問題があるんだよな。まあ、村が大きくなるのは良い事なんだけど。……その内、村と村の間の街道沿いが、新しい村になる可能性もあるだろうな。いい感じの平地が広がっているんだし。農民もそこでなら農業が出来るだろう。


「村も大きくなりましたもんね。あたしも知らない人が出てくるんでしょうか?」


「それが普通だからな。初め来た時は、余りにも小規模すぎて、どうなっているんだって思っていた位だから。村にしてももう少し人口が多くないと厳しい。冒険者もそこまで来ていなかったし、商人も来ていなかった。殆ど閉鎖された土地だったからな。今くらいが健全だぞ。今くらいの人の行き来があった方が健全だ。人口も増えていっているし、良い事しかない。このまま増えていけば、村長の家を、学校に作り変えないといけないかもしれないな。それだけの生徒数が集まってくるだろうし。村長も大変だとは思うけど、村長一族って結構な大所帯だからな。何とかはなるとは思う。奴隷のドワーフも多くつれてきたからな」


「村長の家が学校になるのも、そう遠くでは無い気がするわね。そろそろ増えてきた世帯が、子供を作る頃でしょうから、7年後、8年後くらいには、子供で溢れるんじゃないかしら? そうしたら、本格的に教育を施さないといけないでしょうし、村長の家も小さくなるわね。もう少し南側に、大きな住居兼学校を作れば問題は解決するわね。今のままだと、南側の子供たちが学校に行くのが辛いもの。町の中心は、年月が経つにつれて、変わっていくものだから、村長の家も、今よりも南に作るべきでしょうね」


「そのくらいでそんなに人が増えるんでしょうか? まだ実感が湧かなくて」


「あら? その中にはエレナちゃんも含まれているのよ? 最近いい感じなんでしょう? そろそろくっ付いたらどうなの?」


「あたしですか!? ……その、向こうが言ってきたら、ですね」


「いいじゃない。人間は急いだ方が良いもの。頑張りなさいな」


「あれ? エレナちゃんはもういい感じになった冒険者が居るのか?」


「ええ。この村の出身だったはずだけど。いい感じに稼げているわ。サラマンドラの討伐実績もあるし、Aランク冒険者なのは確定よ。良い冒険者は捕まえておかないと、後から取られても怒るに怒れないもの。ちゃんと捕まえておきなさいよ?」


「エレナちゃんもそういう時期になったか。……本気で店員が足りなくなるな。掘り出し物の奴隷を見つけてこないといけない。ディアだけに任せるのも不安だしな。流石に大きさ的な不安が残る。何もないとは思うけど」


「あの、店員は辞めませんからね? 子育てもここでやるつもりですし」


「……ん? ここで子育て?」


「あら、別にいいじゃないの。ボリクラも居るんだし、子供の面倒を一緒に見れば良いのよ。普通の事でしょう? 農民だって同じことをやっているんだし。ボリクラは、今は1人で面倒を見ているように見えるかもしれないけど、子供の相手なら、うちらがやっても同じだしね。休憩も兼ねて、クレイナードとは遊んでいるわよ。女性が多くいる場所ですもの。そのくらいは普通でしょ?」


 託児所に成りかねないんだが。だけど、そうか。女性社会が生きていると、そうなるのか。子育ては一括で、見た方がやりやすいし、友達も出来る。子供同士で遊ぶことも大切だしな。その間に、家事やその他の事をやれば良いんだし、面倒な事は特にはない。子供の面倒を見るのが一番大変だからな。そこを肩代わり出来る人が出てくれば、子育てって一気に楽になるからな。まあ、偶にはエレナちゃんの家の家事をやりに、ボリクラ当たりが出て行かないといけないかもしれないけど、そういうのは協力してやっていくのが普通だからな。女性社会が生きていると、そう言う事が起こるんだ。


「まあ、俺は関わってやれないからな。出来ることと言えば、良い奴隷を引き当ててくることくらいしか出来ない。まあ、それについては考えるとしてだな。エレナちゃんの家も建てないといけないんだな。木材はどれくらい余っているんだろうか。その辺も聞きに行かないといけないか」


「ある程度は余っているんじゃないかしら? 村が拡張傾向にあるんだし、木材は確保しているでしょう。なんだかんだとね」


「あたしも家を持つようになるんですね。何というか、村で生活していくことになるなんて思っても見ませんでしたから」


「ああ、エレナちゃんは、初めはテッケルンに行く予定だったんだっけ。それをご両親に話して引き止めさせて貰ったんだったな。懐かしい。2年と少し前くらいか」


「そうですね。初めはテッケルンに行く予定でした。……その、皆で、ですけどね。でも、テッケルンに行っていたとしても、仕事はちゃんとありそうですし、皆もちゃんとやっているとは思います。今のテッケルンは人手不足なんですよね? 獣人の冒険者の方が言ってました」


「人手不足だろうな。領主主導の仕事が一気に増えただろうから。クレメンティア子爵家にお金が沢山入っただろうし、それで何かと整備をするとは思う。そうなってくると、一気に人手が足りなくなるだろうし、人口も増えているだろうから、住宅建築なんかも盛んになっていそうだな。向こうでも木材の需要が高まっている可能性はありそうだ。クレメンティア子爵領は、木材には困らない土地だから、それなりに他の村でも需要が高まっていそうだな。他の村も良い傾向になっているなら、こっちも言う事がないし。この村は木材の消費が激しいから、木材は売れないけど」


 そもそもテッケルンから微妙に距離があるからな。木材を運ぶ拠点には向かないんだよ。そもそもマジックバッグが無いと、輸送は厳しいんだけど。馬車で運ぶにしても限度ってものがあるからな。普通に馬車で運んでいるんだろうけど。丸太で持っていくんだろうか。それとも柱や板に加工してから持っていくんだろうか。普通なら加工してから持っていくって選択肢を取るとは思うんだけど、薪も欲しいと思うんだよ。テッケルンの側には森は無いんだし。燃料が不足すると思うんだよな。そうなってくると、色んな事が出来なくなるし、今みたいな冬の時期なんて、燃料が要らない訳がないんだから、どうやって供給しているんだろうか。


 専用の村を作っているとは思うんだけど、そうじゃないならどうやっているんだろう。普通なら、木材全面を担当する村を2つ3つ作るんだ。農民の数もそうだけど、樵がやたら多いって村を作るのが普通だと思う。何処かにそんな村があるんだろうな。多分だけど、南西方面の村だとは思う。テッケルンに近いってなると、その辺りの村になるから。レイトーン村は若干遠いんだよな。木材を運ぶにしても、1日で行ききれないんだ。真っ直ぐ行っても1日と半分くらいはかかる。……マジックバッグを持って、走れば1時間で行くんだけど、それは特殊な例だしな。

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