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反転の錬金術師  作者: ルケア


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村長からのお願い

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 秋も真っ盛りの状況。今年の麦の収穫も最高だった。……何というか、大量に麦が実っているので、素晴らしい事だな。これも肥料のお陰だ。お肉に出来ない部位や、そもそも食べられない魔物に関しては、肥料にして配っている。もう売り出すことは止めた。だって、必要以上にあるんだもの。他の村に配るくらいはある。まあ、商人なので、ある程度の物々交換で肥料を他の村に届けているんだろうけどな。半分くらいは慈善事業である。それでも捨てるほどあるので、捨てているのが現状だ。一応は全部肥料にしてはいる。それを森にどばっと捨てているのが現状だ。勿体ないけど、仕方がないよね。それだけ余っていると言う事なんだよ。肥料だって、もっと使いどころがあるのかもしれないけど、それを輸送するのだってコストがかかるんだ。獣人の商人以外は持っていかないんだから、肥料にそれだけの価値を見出だしていないんだろう。生産量はかなり上がるんだがなあ。それだけの価値があるんだがな。まあ、現地でも幾らでも作れるんだ。魔物さえ居れば。ここから持っていく必要は無いのかもしれないんだけど。


 麦の収穫量は良いんだ。いつもよりも多くなっているんだから。問題は肉屋の利益である。肉屋の利益は、優に白金貨50000枚を越える。これを一部村長が貰い、残りはクレメンティア子爵家に入る。莫大な資金を見て、村長は何を思ったんだろうなって。使い切れないどころの話じゃないんだよ。村の拡大を図っても良いレベルの資金が入り込んできたんだ。どうしたら良いのかが解らないんじゃないかなとは思う訳で。俺に聞かれても、困るんだけどな。村の資金の使い方なんて、村を拡大するために、家や畑を増やす以外に方法が無い。それ以外に何があるって言うんだ。と、言う事で、村長から課題がやってきた。村人が、畑を耕すのに苦労をしていると。身体能力強化魔法があるから、多少の無理は出来るようになったが、それでも苦労はする。それを緩和できる魔道具が無いかと。そういう問い合わせが来たんだ。


 畑を耕す魔道具。幾つか存在しているとは思う。1つは手押しの耕運機。小さく、でも力強く。それなりの範囲を耕すことが出来る。1つはトラクター。乗り物だな。乗って大規模に畑を耕すことが出来る。……ただ、小回りが利かないのが難点か。村はそれ専用に整備されている訳ではない。家と家の間も狭い部分がある。大型のものに関しては、あまり受けがよろしくないかもしれない。1つは範囲型の耕運機。一定区画を耕すには、これが一番効率がいい。ただし、範囲指定はしなければならず、何度も何度も使う事は想定していない。麦畑を作るのに、1度耕すことだけを想定している。じゃないと、麦を無駄にしながら耕すことになるからな。麦が無い場所だけを耕すという方法が取れない。一番効率はいいが、融通が利かない。そんな一品である。


 まあ、作るなら手押しの耕運機だろうな。村の規模を一気に100倍1000倍にしたい訳ではないだろうし。精々が10倍程度なものだろう。もしかしたら、2倍でも十分なのかもしれない。けど、これだけの村を遊ばせておくのも勿体ない。畑に使える土地はまだまだあるんだ。人手が無いから耕せないだけで、魔道具化してしまえば、一気に耕すことが出来るだろう。と言う事で、鉄が大量に必要になる訳なんだけど、それは死属性の領域から大量に取ってきた、死属性の鉄があるので、それで良い。まあ、死属性を抜かないといけないんだけど、そこは何とでもなる。死の真核を作る過程で、死属性は大量に使うので、それくらいは大丈夫だ。デススカルロードの剣はデカいからな。鉄としても、それなりの品質ではあるんだけど、勿体ないって思ったとしても、また狩りにいけば良いだけの話。そもそも獣人の冒険者たちの装備が整ってきたので、亡者の鉱山都市ベルンケラーの内部で狩りが出来るようになっては来たらしいのだ。まあ、いつもの30人規模のレギオンを組まないといけないんだけどな。その辺は上手くやってくれているらしい。お陰で死属性の素材も、死属性の鉄も入ってくる。鉄が輸入品でなくなったのは大きなことだ。職人さんにも鉄を卸しているが、安く品質の良いものが入ってくると、感触はいい感じだ。釘なんかも作らないといけないからな。大変だとは思うぞ。職人さんも。


 そんな訳で、善は急げで、耕運機の試作品を作ってみた。大体ゴブリンの魔石1個で、1アールの畑が耕すことが出来る。10m×10mだな。狭くもないが、広くもない。まあ、これで1往復だ。横幅は5mあるからな。身体能力強化魔法を使えるんだから、5mくらいは耕せるだろう。なお、耕す部分の回転部分は、取り外しが可能である。一番小さくすれば、幅1mくらいまで小さくできる。一応は、臨機応変に使える様にと言う事で、アタッチメントを装着すれば、5mくらいは耕すことが出来る。……トラクタークラスの範囲を耕すことが出来る様にするには、そうした方が良いと感じたからだな。まあ、身体能力強化魔法を使える事が大前提の魔道具にはなるんだけど。これなら、1日で1ヘクタールも余裕である。一気に効率化が出来る様になるな。小型でも使えるし、取り回しはそこまで難しくはない。……怪我だけが怖いが。一応ではあるが、安全装置は付けている。まあ、腕や足が捥げる程度で済むとは思うんだがな。痛い思いはするだろうが、再生薬があるので、問題なしとは言わないが、まあ、何とかなる。


「という感じで、これを作ってみたんですけど。試作品ではありますが、製品としても使えるとは思います。まあ、魔石が必要になるので、ある程度の出費は覚悟をしてもらわないといけないんですが、魔石ってここだとかなり安く手に入るので、そこまで損はしないかと。アッシュサーバルの魔石でも、銀貨5枚程度のものですからね。それ以上の魔石をってなると、一気に値段が上がるんですが、アッシュサーバルの魔石でも、余裕で20ヘクタールくらいは耕せます。これを各世帯に付き、1つ作成すれば、麦の収穫量はかなりのものになるでしょうね。未開発の南側も、まだまだ土地が余っているので、皆で耕せば、広大な麦畑が出来るとは思いますよ」


「魔石は税の一部を使えばいい。村人からの負担は無しでも構わん。麦はどうしても多く必要になる。税収も増えているし、麦の増産も視野に入れなければならん。その為の税だからな。これは1台幾らになるんだ?」


「1台金貨20枚って所ですかね。殆どが鉄の値段です。技術料としては、殆どかかっていません。まあ、魔道具としては簡単な部類ですからね。軸を回転させるだけですし。後は安全装置を付けて、ちょちょいと弄ったくらいなので、まあ、そんなものでしょうね。これを大々的に売り出しても、買い手がつかないとは思うので、難しい所ではありますが。そもそも農民が出せる金額よりも、遥かに高い。……この村の農民なら出せてしまうのが恐ろしい所ではありますけどね。それだけ潤っていると言う事ですし。麦を増やしたいって気持ちはよく解るので。麦畑は広い方が良いですからね。まあ、刈り取りも新たに魔道具を作らないといけないなとは思っているんですが。そっちも任せてください。同じくらいの値段で用意できるとは思いますので。要は回転させれば良いだけですからね。まあ、そこまで難しいものでは無いとは思いますよ。……ただ、刈り取りの方は、そこまで大きくは出来ないですけど。1mが限度という感じでしょうね」


「そんなに安くても良いのか? もっと支払えるが。それに、刈り取り用の魔道具か。そちらも必要になってくるだろうな。それともう1つ、脱穀の魔道具も拵えてくれ。そうすれば、農作業の辛い部分は殆どなくなる。楽できるところは楽をした方が良い。出来る範囲で構わん。楽が出来る様になるなら、魔道具を作ってやってくれ」


「ああ、確かにそれも必要ですね。解りました。作りましょう。まあ、村からはお金は取らないですって。そもそも俺の所にお金が集まり過ぎているんですよ。錬金術師は税金も免除されていますからね。こんなにもお金を抱え込んでいたら怒られるところです。俺も何かしらに使わないといけないんですけどね……。中々使い先が無くて困っているんですよ。投資するにしても、限度がありますからね」


「錬金術師がそこまで儲かっているなら、本来は税金をかけるべきなんだろうな。国の方針で掛けてはいけないことになっているが。だが、そこまで儲かるのに、税金を免除されているのは何故だ? 儲かるのであれば、税金を収めても問題あるまい? 何か不都合な事があるのであれば、そこは仕方がないとは思うが」


「単純に研究費でお金が飛ぶんですよ。今回の試作品を作るにあたって、使ったお金は白金貨10枚程度です。幾つか作りましたからね。大体のものが想像できていたのでこれだけの金額で済んでいますが、貴族が目新しいものが欲しいとか、そういう依頼になってくると、平気で白金貨5000枚くらいは飛びますからね。新しいものを作ろうとすれば、それだけのお金が飛ぶんです。割と平気で。なので、錬金術師に研究をしてもらいたかったら、税金を取らない方が良いんですよ。まあ、ここは儲かり過ぎているので、例外ですが。ここは良質な素材が大量に取れますからね。投資するにしても、回収が出来てしまうんです。まあ、回収が出来ないのに、投資するのかって話はあるんですが、俺の場合は、回収が出来ないくらいに投資しないと、資金が減らないんですよ。……村長も一気にお金が流れ込んできたので、言いたいことは解るとは思いますけど」


「ああ、痛いほどよく解る。これだけの金、遊ばせておくには勿体ない。だが、使い先が無いんだ。出来ることをすればいいとは思うが、どうにも使い先が見当たらない。新しく農家を起こすときに、補助として資金を渡すくらいしか出来ん。そのくらいには金が入ってきてしまった。この金をどうするべきなのか、本気で考えないといけなくなってきた。今までは、入ってきたお金で、どれくらいの事がやれるのかを考えねばならなかった。今は逆だ。入ってきたお金を如何にして消費するのか。それを考えなければならなくなった。村にこれだけのお金が入っていると知れば、盗賊にも狙われる。まあ、それは冒険者が何とかしてくれるとは思うが、自警団が必要なのかもしれないとも思っているくらいだ。今の貴族が何処まで当てになるのかが解らん以上は、自分たちで何とかしなければならない可能性もある。金はあり過ぎても困る。何処に使えばいいのかが解らない。今までとは違い過ぎる。全く、こんな事で悩むとは思わんだ」


「それは凄くよく解ります。俺が宿屋や職人に対して投資をしていた意味が漸く解ってきたと思うんですが、無駄に使う訳にもいかず、かといって、使わない訳にもいかないんですよ。お金は動かさないといけないですからね。1か所に止めておいては意味がない。お金ってそういうものですから。……まあ、村長の場合は、クレメンティア子爵家に丸投げって方法が使えますけどね。予定よりも多く税を収める分には文句は言われないでしょうし。その方法が使えますからね。……俺に関しては、本当に使いどころが無いんですよ。この村に投資するくらいしか出来ないんです。そのくらいには余っていますからね。村長に言われて、久々に研究が出来ると思ったら、直ぐに終わりましたからね」


 お金が余っている。これは由々しき事態である。大量にお金が余っているんだ。投資しようにも、回収が出来てしまうんだ。回収できない様な所に投資をしないと、お金が減っていかない。俺の所に大量にお金があることは、国としてもよろしくない。クレメンティア子爵領だけ見れば、金が入り込んでくるから、好景気になるんだろうが、逆に言えば、別の場所からお金を吸っている訳で。それでは別の場所の経済を殺してしまう。お金を作る以上に、ここに集まってきては駄目なのだ。本来は、国が何とかすべきことではあるんだけどな。クレメンティア子爵家が植民地の開拓を行うようになるまでは、資金の行先が無い事になる。クレメンティア子爵家が何処までお金を使ってくれるのかだ。節約なんかしてみろ。途端に国の経済がおかしくなるぞ。散財をするべき時なんだ。本来であれば、植民地の開拓に使いたい。だけど、それを行う人材が居ない。人材から育てないといけない訳なんだけど、簡単に育つわけではないからな。


 こうなるのも、サラマンドラがここに出てきたからなんだよな。これが死属性の素材だけなら、まだここまで大変な事にはなっていない。まあ、今の状態は、サラマンドラが居る上に、ベルンケラー産の死属性素材が流れ込んでいる所為で、資金がおかしいくらいに集まってきているんだけどな。こんなに集まってきても、困るのはこっちなんだよ。師匠に押し付けたい所ではあるが、師匠はこれ以上に資金を抱え込んでいる可能性があるからな。師匠の作る品は、代替が利かないものが多いんだ。完全オリジナルで、誰も真似できないものが多数ある。そんなものの金額が、安い訳がないんだよな。もの凄い白金貨を貯め込んでいる可能性がある。


 その分、素材も買い漁っているんだろうが、結局は回収できてしまうんだろうな。師匠はどうやってお金を減らしているんだろうか。研究するにしても、限度があるとは思うんだよな。……仕事を選んで入って来る金の量を減らしているんだろうが、こっちは汎用品が売れているからな。生産を止める訳にはいかない。まあ、ここで生産しなくても、別の所で生産されるだけで、北側に資金が集まってくる事は止められないんだけどな。さて、どうしたものか。何かしらの方法があれば良いんだけどな。……俺がクレメンティア子爵家の代わりに、植民地の開拓に乗り出すというのは無理だ。資金は足りていても、人材が足りない。向こうで内政を取り仕切ってくれる人が足りないんだよな。それはクレメンティア子爵家でも同じ話ではあるんだろうけど。内政を行う人が、圧倒的に足りていない。錬金術師も足りないし。本来は、各村々に、1人は錬金術師が欲しいんだ。それを誘致するにも、金は使わないといけないんだろうが、はした金で良いんだし、困っているんだろうな。


 まあ、弟子を取れって言われても、まだ早いしな。俺もちゃんと独立しているとはまだ言えないとは思うし。まだまだ出来ない事も多くあるしな。そうなってくると、新任の錬金術師をいきなり店に放り込むことになるんだけど、それでもいいんじゃないか? 俺も師匠に放り込まれて何とかしてきたんだし。他の錬金術師だって何とかするさ。最初はポーション各種を置くだけでも十分なんだし。それ以外のものは、まだ要求されないはずだ。その期間に、修行をして、何とか経営を軌道に乗せる。そこまでしたら、後は運に任せるしかない。資金が足りないのであれば、こっちから持っていけばいい。そのくらいは援助できるからな。

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― 新着の感想 ―
師匠に知識は及ばなくても、師匠は教えていいと思ってるのは全部襲えてくれていそうだし、国立錬金術師大学の平民の首席で卒業生だし なので師匠に弟子を取る許可をもらって弟子をとってもいいんじゃないかな 普通…
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