表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ビキニアーマーしか作らない変態師匠が私にだけセクハラをしない  作者: 崖淵


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
8/14

第8話 男性客

「たのもー!」


と言いながら入ってきたのは、見るからに筋骨たくましい大柄な男性だ。小柄な私は見上げる形になる。


「いらっしゃいませー!」


「この店は最高の下着型のアーマーを売っていると聞いた。是非1着欲しいのだよ、私が着用するためのものがね」


あー、たまにいるんだよね。

こういった男性のお客さん。


「あー、残念ながら当店の商品はビキニアーマーと言って女性専用でして……」


「なんと!だが、構わない。私はそっち方面もイケる口でね」


あごひげを撫でながら、その男性客はにこやかにそう言った。


「はぁ……」


いや、そっち方面がどっち方面か知らんけど、そんなカミングアウト別にいらないから。


「でもどちらかといえば男性用がいいな。ブーメランパンツ型とかないかな?パーティメンバー全員分、そう6着欲しいね」


だから女性専用だって言っているだろうが。

その前にブーメランパンツ姿の男6人でそこら辺うろつこうとしてたのかよ。

そんなのもう迷惑通り越して、もはや公害だよ。

うちの店の商品が女性専用で、本当に良かったわ。


「お客様、残念ながら当店の商品は全商品ビキニアーマーです。ですので、1つの例外なく女性専用です」


私がそう言うと、その男性は近くに展示されていたビキニアーマーに近寄って、まじまじと見つめている。


「ええっ!これを私が着るのか?

うーん、まぁ女装も嫌いじゃないけど、どうせ着るならもっと華やかな女性らしいのが、いいよな。

いや、確かにこのような水着もとても女性らしい。だが男性用とはブラトップ部分しか差がないだろう?だから案外つまらないし、着てもただ残念な感じにしかならない。

君もそう思わないかい?」


思わねえよ。

その前に女性専用だって言ってんだろが。

とっとと帰ってくれよ。


「申し訳ないですが、当店は女性専用ですので、お客様は着用になれません」


「ああ、女性用だし直接肌に触れる商品だから、男性の自分は試着は確かに無理だよね。そこは理解するよ。でもこれだけ高いからな。試着したくはあるけど、まぁこういうタイプなら試着なしでもまぁなんとかなるか」


その前に女性専用だって何度も言っているのを理解しろよ。


「ですので、お客様。これらは女性専用ですので、男性であるお客様にはお売りできません」


「これが女性用だってのは理解してるよ。それでも別に僕が買って、持ち帰って着る分には構わないでしょ?」


「いいえ、男性客には一切売らないというのが、この店の不文律となっております」


「ええっ、それは酷い!そんなの性差別じゃないか。

いいから売ってくれよ。お金はちゃんと即金で払うからさ」


「誤解なさっているようですが、男性の方は身に着けたとしても付与効果は一切発動しません。まったくのゼロです。

だから先程から何度も言っていますが、女性専用なんです」


「ええ~、なんだよそれ。そんなのありうる?

そこまで男に売りたくないってこと!?」


でもこれ実際に本当なのよね。

男性が身に着けても一切効果を発揮しない。

いやはや、まったくどんな魔法回路を描けばそんな制限がかかるのか。


「わかった、そこまで言うなら、身も心も女になってくればいい?

それならどっちにしろ売れるでしょ?」


うわ、粘るな。このお客さん。でも残念ながらダメなんだよねぇ。

実際に検証した場面までは見てないけど、「元男性もちゃんと効果を発揮しないぞ」って、マスターがにこにこしながら言ってました。

まぁ私もビキニ着た男なんて見たくないから、それはそれでいいけど。


だからマスターは自身が作る世界最高の防具を身に着けることはできない。

マスターが自分用にビキニ以外の防具を作ればいいんだけど、そんなのは時間の無駄らしい。

全ては美女のビキニ姿のためという、恐るべきはマスターの執念というかなんというか。


「はいはい、いいから出ていってください」


「うわ、そんなに押さないでよ。っていうか、小柄なのに君、結構力あるなぁ。着ているように見えないけど、もしかしてビキニアーマーのお陰?ますます興味が。

やっぱり私も女になって……」


「お客様、お帰りでーす」


私はそのまま、その男性客を店内から追い出した。

最近、そういうデリケートな話題は揉めやすいんだから、本当に勘弁してよね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ