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ビキニアーマーしか作らない変態師匠が私にだけセクハラをしない  作者: 崖淵


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第4話 第一王女

第一王女のビキニアーマーを製作することが決まった。すると


「それではさっそくお願いしますね」


とおもむろに王女様がその場でゆったりとした純白のローブを脱いで、あっという間に一糸纏わぬ全裸になってしまった。その真っ白な肌も形の良い小ぶりな胸も、堂々とした態度でまったく隠す素振りがない。


「ちょ、ちょ、ちょっと待ってください!」


私は慌てて駆け寄って、白いタオルをその身に掛ける。


「なんで、いきなり脱いでるんですか!」


「私のビキニアーマーは、その性能を考えれば私専用のオーダーメイドで、精巧さが特に必要となるでしょう?私の身体の形状を正確に把握することは、とても大切なことではないですか?」


「それはそうですけど、採寸をする係は別でいますから!」


ここはビキニアーマーの店という特性上、店員は全員女性であり、そして今は貸し切りで一般男性の目はない。

とはいえ近衛兵の半分は男性であり、じっとそちらを見ると顔を背けており「私は見てないアピール」をしているが、顔が少し赤いのはバレバレだ。

そしてもう1人いる。しかもこちらは近衛兵と違って隠すつもりがないらしく、いまだにデレデレとした不快な視線を王女に浴びせ続けている。


――バチーン!


私はハリセンを振りかぶって、その男の顔面を正面から思いっきりぶったたいてやった。


「うわっ、目が、目がぁぁぁ!」


「フン、自業自得です」


私はフルスイングしたせいで肩で息を切りながら、目を押さえてのたうちまわるマスターを冷ややかな視線で見下ろした。

すると女王陛下は


「別にいいんじゃないか?減るものでもないし」


「女王陛下、さすがにそれはちょっと……」


と私がそう言うと、周りにいる女性の近衛兵たちがうんうんと頷いている。よかった、私が変なわけじゃなかった。

でも至近距離からじっと私を見つめる視線に気付いて、その視線の元である王女様を見ると、「私も減らない派です」といった表情で、むしろ私を不思議な生き物でも見るような目で見ていた。


なんでよ!


「そうだぞ、別に減るもんじゃないからな」


するとハリセンから復活したマスターが、そう言いながら顔を押さえて立ち上がる。


「お前が言うな!」


バチコン!と私はもう一発、マスターの顔面にハリセンをぶち当てておいた。

女性近衛兵たちが拍手をしていたので、私は間違ってないと思う。



その後は別室に移動して、第一王女の採寸をしたり、ビキニアーマー自体の色や形状などの全体デザインの打ち合わせ、魔術回路に使用する魔石や宝石の種類、描き込む付与魔術の系統など、様々な打ち合わせをした。

私もそこには工房側のメモ要員として加わっていた。ううん、勉強になる。

ちなみにこれは第一王女のファーストアーマーであるし、作成には数ヶ月かかるんじゃないかな。


陽が暮れるころには大まかな方針も決まったので、会議はいったん終了となった。

結局帰りがけに女王陛下は、あの紐みたいなビキニアーマーをお買い上げになった。

マスターが是非着用姿を見たいと言うと、その場で脱ぎだそうとしたので、なんとか試着室で着替えてもらった。


試着室から出てきた女王陛下だが、女の私から見てももうエロいの一言だ。

豊満なお胸を全然隠せていない紐のビキニアーマー……もうビキニじゃなくて紐アーマーでいいんじゃないかな。


近衛兵たちも別に女王陛下は一応水着を着用しているのだから、王女様の時と違い視線を逸らす必要はまったくない。だけど女王陛下を守るべき近衛兵たちが、揃いも揃って全員少し前かがみになっているのはちょっとカッコ悪い。っていうかそんな調子で護衛できるんだろうか?

でも男性陣に反応するなというのは、この女王陛下の姿ではさすがに無理だろうなぁ。その点は私も責める気になれなかった。

女王陛下がそれら男性陣をいたく満足そうな表情で見ていたのと、それを王女様が「さすがお母様!」といった誇らしげな表情で見ていたのも一応付け加えておく。


が、鼻血が出ているのにそのままデレデレとしているマスターには、心底イラっとした。だからハリセンで物理的な鼻血も追加させといてあげた。


「ありがとうございましたー!」


最後に店員全員でロイヤルファミリーをお見送りしていると、突如王女様がとてとてと私の方に走ってきてこう言った。


「ねぇ、フラウ。私と友達になってよ」


えええええ。

いや、いきなりなんでよ。どこにもそんな空気なかったよね!?

まぁ断れないんですけど。

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