国債発行はお金を作ること…その上限はインフレ率を目安にします
『民間がお金を借りるときに信用創造(Money Creation)が起きて、新たなお金が生み出される』
『政府部門による国債の発行は、信用創造(Money Creation)によって、民間部門に同額の資産を増やす』
『政府による国債の発行において、民間の預金(外部貨幣)を借り入れることはない・・・日銀当座預金(内部貨幣)を借り入れる』
『日銀当座預金は、政府・日銀・民間銀行のトライアングルが決済しあう専用口座である』
『日銀当座預金というお金(内部貨幣)を作り出す(信用創造)のは、結局は、日本政府(日銀)である』
ここまでのポイントを、順番に整理すると、このようになります。
この文章が論理的につながっているように、お金が作り出されるたびに、このループはぐるぐる回ります。
ひとつ補足すると、
みなさんが銀行にお金を借りに行った時に起こる『信用創造』は、借りたお金を銀行に返済すると消滅します。
つまり、預金というデータが消えてしまいます。
当たり前ではありますが、お金は負債として生み出されますので、みなさんが負債を返済したときに、お金はこの世から消滅してしまうのです。
『お金は負債と資産という双子に生まれて・・・
この世のどこかで巡り会うときに、消えてなくなる・・・』
というポエムは、この事実を表現しています。
それでは、本題に進みましょう。
『国債の発行上限(目安)は何を目標とすべきか?』・・・という問題です。
ここまで、お金の発行は無限であり、国債の発行も財政的な制約はありません・・・と説明してきました。
もちろん、いまさら、「財政的な制約があります!」とは、筆者も言う気はありません。
これまでの主張通り、日本財政には財政的な制約などありませんし、国債の発行上限もありません。
では、財政以外に、国債発行の上限の条件となるものはなんでしょうか?・・・
そう、それは「経済的な制約」になります。
簡単にいえば、
「モノやサービスをつくる能力=供給力がお金の発行スピードについてこられるの?」ってことです。
政府が国債を発行すれば、その金額分だけ支出が起こります。
100億円を発行すれば、民間部門に100億円の支出が発生します。
支出ということは、民間のサービス(あるいはモノ)を使うことになりますよね。
たとえば、国が、インフルエンザの予防接種を全額補助します!ってなったら、どうなるでしょうか?
かりに全国民で1000億円掛かるとして、それだけのワクチンやら医者やら病院やらが用意されてないと、大混乱になりますよね?
つまり、医療というサービスにおいて、供給が足りなくなってしまうんです。
そこで、ワクチンが足りないからって、ワクチン価格を2倍に引き上げます!ってなったら・・・
簡単にいうと、これがインフレです。
需要にたいして、供給が足りなくなって、物価やサービスの価格が上がっていく・・・インフレが起きます。
少し、横道にそれました。
ここで大切なのは、この通り、
『国債の発行目安はインフレ率(民間部門の物価の上昇割合)となります』
1000億円の国債を発行して、医療サービスという供給不全を起こしては、経済を混乱させてしまうだけです。
したがって、国債の発行はインフレ率を目安に調整していくことが適正な財政運営であります。
しかし、みなさんののぞいた日本国民の多くは、国債の発行残高の絶対量で「1000兆円はやばい!」と騒いでいるわけです。
『国債残高5000兆円』だろうが、
『国民一人あたりの借金5000万円』だろうが、
全く日本経済に影響はありません。
日本の国民経済という、供給力がある限り、財政破たんやハイパーインフレなど起こるはずがないのです。
しかも、いまは、デフレです!
みなさんのモノとサービスをつくるチカラがありあまってしまっているんですね。
5年間ぐらい、毎年15兆円くらい追加で国債を発行しても、まったく問題ありません。
そもそも、アベノミクスもインフレ率2%を目標に、金融政策をやっていたんですがね・・・




