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【聖獣機神ガオガオン】特A級AIエンジニア、最強メカをテイムする〜 ワケありヒロイン達と同乗し、飯テロ無双で無敗の村づくり〜  作者: 月神世一


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EP 10

一刀両断! 聖獣剣ゴッドブレード!

メキッ……メキメキッ……!

緑色に輝く『玄武シールド』の表面に、クモの巣状の亀裂が広がっていく。

全高20メートルの重装魔将機が振り下ろした巨大な棘付き鉄球モーニングスターの圧力は、純粋な物理法則の暴力だった。

「くそっ、出力負けしてる! リーザ、歌のバフをもっと玄武システム(下半身)に回せ!」

「はいですぅ! ♪重い石でも〜五円の御縁で〜フワッフワ〜!!」

リーザの歌声(謎アレンジ)が響き、シールドの崩壊がギリギリで食い止められる。

だが、このままではジリ貧だ。俺は特A級AIエンジニアとしての演算能力を極限まで引き上げ、敵の重心と力のベクトルをリアルタイムで解析し続けた。

「……見えたぞ。ヤツのアルゴリズムのバグだ」

敵は巨大な鉄球を押し込むことに全リソースを割いている。つまり、機体の重心が完全に前のめりになっているのだ。

「キャルル、ルナ! 今から0.5秒後、玄武シールドを解除する! 同時に防御の反作用リコイルを利用して、敵の懐へステップを踏め!」

「シールド解除!? アンタ正気!?」

「わたくしはいつでもOKですわよ♪」

「俺の計算コードを信じろ!! 3、2、1……パージ!!」

俺がエンターキーを強く叩き込んだ瞬間、ガオガオンの前方に展開されていた玄武シールドが弾け飛んだ。

支えを失った重装魔将機の巨体が、自らの鉄球の重さで大きく前のめりに体勢を崩す。

「そこだ、ガオン!!」

『待っていたぞマスター! 誇り高き王の怒声、そのシステムに刻み込めェェッ!!』

ガオガオンが敵の懐に潜り込み、胸部のメインコア——巨大な黄金の獅子の顔が、ガバッと顎を開いた。

「『獣王大咆哮ライオニック・ロア』!!」

ガァァァァァァァァッッ!!!

大気を震わせる物理的な音波ではない。指向性を持たせた極大の『魔力電磁パルス(EMP)』だ。

至近距離から咆哮を浴びた重装魔将機の全身に、バチバチッと激しいスパークが走る。

ギ……ガ……ガ……システム……クラッシュ……。

赤黒く発光していた敵の眼窩が明滅し、完全に動作を停止フリーズした。

機体の魔力回路が強制的にショートし、完全な麻痺状態に陥ったのだ。

「今だ! 最終コード実行ファイナル・エグゼキュート!!」

俺はコンソールの最深部にロックをかけていた究極武装のプログラムを起動した。

ガオガオンの右腕(白虎)と左腕(青龍)の間に、四神の力を束ねた超高密度のエネルギーが収束していく。

空間の裂け目から引きずり出されたのは、身の丈20メートルを超える、光り輝く巨大な大剣だった。

「キャルル、ルナ、リーザ! 全員のリソースをこの一撃に乗せるぞ!」

「オラァァ! 晩ご飯のハンバーグのために、消し飛びなさい!!」

「えいっ♪ 綺麗なお庭の肥料になーれ!」

「スパチャのお時間ですぅぅ!!」

3人の規格外のエネルギーが、俺の完璧な軌道計算アルゴリズムによって、絶対に回避・防御不能な『一点』へと収束していく。

『フハハハッ! 消え去れ、バグだらけの古代兵器よ!!』

「『聖獣剣 ゴッドブレード』!! 一刀両断だァァァッ!!」

ガオガオンが巨大な光の大剣を、上段から一気に振り下ろした。

音も、抵抗すらなかった。

光の太刀筋が重装魔将機の分厚いオリハルコン装甲を豆腐のように通り抜け、大地を割って遥か彼方の地平線まで一直線に伸びていく。

数秒の静寂。

ズズ……ズレ……。

斜めに真っ二つに両断された重装魔将機の上半身が滑り落ち、直後、太陽を思わせる超巨大な爆発が荒野を包み込んだ。

ドゴォォォォォォォォンッ!!!

爆炎が晴れた後には、完全にスクラップ(塵)となった100機の古代兵器の残骸と、夕日に照らされて黄金に輝く【聖獣機神ガオガオン】の誇り高き姿だけが残されていた。

『——システム通知。敵性反応ゼロ。完全殲滅オールクリアを確認しました』

ARグラスのアラートが消え、平和な緑色の表示に戻る。

「……ミッション・コンプリートだ」

俺がシートに深く背中を預けて息を吐くと、コックピット内に割れんばかりの歓声が響き渡った。

「やったぁぁ! 楽勝じゃない!!」

「うふふ、とっても綺麗にお掃除できましたわね♪」

「エンジニア様! アンコール! アンコールですぅ!」

汗だくの3人がハイタッチを交わし、ガオンも『フン、我にかかれば造作もないことだ!』と満足げに唸っている。

俺はそんなバグだらけのポンコツたちを見回し、思わず吹き出してしまった。

「お前ら、本当によく俺の無茶苦茶なコードに付いてきてくれた。……よし、帰るぞ。約束通り、極上のメシを作ってやる」

【エピローグ:国境の宴と、新たな日常】

その日の夜。

ポポロ村の宿屋は、かつてないほどの大熱狂に包まれていた。

「キャルル村長、万歳!! エンジニアの旦那、万歳!!」

「あの巨大な神様を見たか!? 俺たち3カ国の軍隊が束になっても勝てねえよ、あれは!!」

昼間の圧倒的な戦闘(蹂躙)を遠巻きに見ていたルナミス、ワイズ、レオンハートの駐留軍の兵士たちが、涙を流しながらジョッキを掲げている。

これで、ポポロ村に武力介入しようと考えるバカな国は、今後100年は現れないだろう。村の『絶対的平和』は、ガオガオンという最強の抑止力によって完全に強固なものとなった。

「ほらお前ら、どんどん食え。今日は特別大盤振る舞いだ」

俺が厨房から大鍋を運んでくると、待ってましたとばかりにキャルルたちが群がってきた。

ポポロ村名物『特製・煮込みおでん』だ。

ルナが豊穣魔法で育てた極太の『月見大根』、肉の旨味が詰まった『ピッグシープの肉団子』、そしてホクホクに煮込まれた『ハニーかぼちゃの練り物』。それらが、俺が調合した醤油草ベースの黄金の出汁をたっぷりと吸い込んでいる。

「はふっ、はふっ! 大根が口の中でとろける〜! お出汁が最高ぉぉ!」

「ん〜♪ この芋酒(太陽)のキリッとした辛口に、甘い練り物が合いますわね〜」

「(モグモグモグモグ……ッ!!)」※リーザは無言で泣きながらピッグシープの肉を貪っている。

3人のヒロインが、満面の笑みでおでんと酒を堪能している。

その足元では、ガオン(通常サイズのメカライオン形態)が、俺が特別に用意した『高純度魔力オイル(最高級品)』をペロペロと舐めてご機嫌だった。

「はぁ〜、食った食った。あんたが来てから、ポポロ村の食生活のエンゲル係数が爆上がりよ」

キャルルがポンと俺の肩を叩く。

「食の最適化は、システム(村)の安定に直結するからな。それに……」

俺は、大騒ぎする兵士たちや、楽しそうに笑うルナやリーザ、そしてガオンを見た。

前世の冷たいサーバー室で、一人で黙々とデバッグをしていた日々。それも悪くはなかったが、このバグだらけで騒がしい、温かい異世界の日常も——悪くない。

「俺自身が、このシステムを一番気に入っちまったみたいだ」

特A級AIエンジニアと、最強メカ、そしてワケありの規格外ヒロインたち。

俺たちの、美味しくて騒がしい異世界無双スローライフ(?)は、まだ始まったばかりだ。

【第一章:特A級エンジニアとポンコツ村の最強防衛線・完】

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