玄幻:女尊修仙界の白い月の光の星落ち別れた愛恋!第三十三章完結
玄幻:女尊修仙界の白い月の光の星落ち別れた愛恋!
第三十三章完結
叶瑶は最後まで、自分がかつて最も愛してくれた“白月光”を失ったことを悔やみ続けた。それは、顧詩雪にとってこの上ない幸運だった。
「今、私はブラックサンドビーチにいるよ」
林笙は顔をハイネックのジャケットにうずめたまま、少しこもった声で、気乗りしない口調で言った。
「貴女はいつ来るの?」
顧詩雪はチケットを一瞥し、笑いながら答えた。
「しょうがないでしょ。あなたの家のこと、ちゃんと見ておかないと。監督の仕事は伊達じゃないのよ?たぶん、あなたが次の国に行くころには私も行けると思う。それまでは、私に頼りすぎないで。ちゃんと楽しんでね——」
「ピン」という音とともに、林笙は電話を切った。
ふたりで四、五カ国を旅した後、林笙が国内でリフォーム中の家にちょっとした問題が起きた。顧詩雪はその対応のため、夜通し飛行機を乗り継ぎ、やっとの思いで帰国した。
林笙に内緒で航空券を買ったこと以外に、顧詩雪のポケットには指輪が一つ入っていた。
それはたった一つの指輪。彼女が一方的に林笙にプロポーズするためのもので、たとえ林笙が受け入れなくても構わなかった。この指輪は彼女自身の指にはめるものだった。
それは、彼女が「既婚」であるという証として、林笙に自分が彼のそばにいるという安心感を与えるためのものだった。
顧詩雪の気分はとてもよかった。けれどすぐに一本の電話がかかってきて、その表情は沈んだものへと変わった。
「うん、行くよ。」
たった半年会わなかっただけなのに、叶瑶は骨と皮ばかりの姿になっていた。病気ではなく、ごく小さな部屋に住み、穏やかそうに見えた。
「もうすぐ死ぬの。」叶瑶は笑って言った。「分かってるでしょ、私は成功できなかった。」
顧詩雪は彼女を見つめ、少し感情が動いたような表情を浮かべ、しばらくしてからこう言った。
「後悔してる?」
「もしあなたが聞いてるのが、この世界に追いかけてきたことを後悔してるかってことなら——後悔してないわ。」叶瑶は言った。「でも、裏切ったことについてなら……すごく後悔してる。」
彼女は悔しそうに顧詩雪の指にある指輪を見つめ、苦笑いを浮かべた。
「私と阿笙はかつて世界で一番甘い伴侶だったのよ。もし私があんな過ちを犯してなければ、あなたの出る幕なんてなかったはず。」
「この世界に“もし”なんてないわ。」顧詩雪は淡々と答えた。
「彼は今、幸せなの?」
顧詩雪は結局、フライトに間に合った。彼女は叶瑶のその問いに答えなかった。飛行機が着陸し、急いで林笙の元へ駆けつけた時、彼は怒って彼女を軽く蹴った。
痛くなんてなかった。まるで子猫が怒って引っかくように、爪を立てただけ。顧詩雪は思わず笑みをこぼした。
その夜、ふたりはオーロラを見に行った。雪原には空の気まぐれな色が映し出され、林笙の顔は冷たさで真っ赤に染まり、まつげに積もった雪が光を反射していた——その姿は息を呑むほど美しかった。
顧詩雪は片膝をついた。
「あなたが怖がっているのはわかってるわ」顧詩雪は真剣な表情で言った。
「だから私は、あなたに何の約束も求めない。林笙、私はあなたを愛してる。それは他のどんなこととも関係ない。」
彼女は自分の指のサイズに合わせたダイヤの指輪を取り出し、自分の指にはめながら言った。
「もし、いつかあなたが望んでくれたら、そのときはペアリングを渡すわ。けれど今は、この指輪で縛られるのは私だけ。あなたじゃない。」
林笙の目は赤くなり、涙が彼の瞳の中でこぼれそうになっていた。顧詩雪はそっと彼の唇にキスをして、優しく尋ねた。
「君は幸せ?」
「うん。」
――その答えは、やっぱり本人にしかできないものだろう。
叶瑶は死ぬまで、かつて自分を最も愛してくれた少年を失ったことを悔やみ続けていた。そしてそれは、顧詩雪にとってこの上ない幸運だった。
顧詩雪は心の中で思った――この任務の達成条件が「一生」だったらよかったのに。
――宿主の死亡を検出しました。
「……ここはどこ……?」叶瑶の魂が小さく問いかけた。
――ここはシステム空間です。宿主の任務失敗を検出。林笙の許しを得ることも、彼の心を取り戻すこともできませんでした。あなたは永遠に“白月光”を失い、別の位面へと輪廻転生されます。
「……ふふ……」叶瑶はかすかに笑った。その笑いには、深い悲しみが滲んでいた。




