玄幻:女尊修仙界の白い月の光の星落ち別れた愛恋!第三十二章
玄幻:女尊修仙界の白い月の光の星落ち別れた愛恋!
第三十二章
叶瑶は最後まで、自分がかつて最も愛してくれた“白月光”を失ったことを悔やみ続けた。それは、顧詩雪にとってこの上ない幸運だった。
「その言葉を言った後、彼女は私には理解できないようなことをいろいろ呟いてたよ。」
林笙は顎に手を当て、退屈そうに思い出し言った。「彼女が本当に二度と私の前に現れないなら、それが一番なんだけどな。」
ようやく、あのぐちゃぐちゃで煩わしい出来事の渦から抜け出したのだから、もう二度と振り返りたくはなかった。
顾诗雪は叶瑶が死ぬ運命にあることを知っていた。だが、それを林笙には伝えたくなかった――それが、彼女の私心だった。
彼女の攻略任務は、林笙を手に入れることでも、何かしらの報酬を得ることでもない。パネルにただ一つ、はっきりと表示されている条件だけだった。
顾詩雪がすべきこと――それは、林笙を幸福にすることだった。
「幸福」という概念はとても広くて曖昧だ。初めの頃、顾詩雪は林笙に自分の愛を受け入れさせ、細やかな気配りと愛情を注ぐことで、彼を幸せにしようと考えていた。
しかし、次第に気づいたのだ。林笙はあまりにも素敵な人で、そんな彼の本当の幸せを、自分の偽りで手に入れるなんて、彼女にはできなかった。
ましてや、任務を達成するためにそうするなんて、もっとできなかった。
だからこそ顾詩雪は、林笙を無理に追い詰めるようなことはしたくなかった。ただ、心から彼に優しくしたいと思ったのだった。
「今は仕事を辞めて身軽になったけど、これからどこに行きたい?」と顾詩雪は林笙に尋ねた。「この機会にどこか旅に出てみない?」
システムは最初の段階で、林笙に関するすべての資料を顾詩雪に見せていた。彼が過ごした最初の二十年間が、決して順風満帆ではなかったことも知っている。両親を失いながらも、林笙は自分の力で立ち上がり、優れた大学に合格し、素晴らしい仕事のチャンスを掴んだ。
そんな彼が、偶然にもシステムに巻き込まれ、
真剣に任務を遂行しながら、互いに支え合える一人の女性を愛するようになったことも。
そのすべてを、顾詩雪は傍から見てきた。林笙が他の女性を愛している姿を見ているうちに、顾詩雪もまた、林笙に恋をしていたのだった。
これはきっと、一種の感情移入なのだろう——と顾詩雪は思った。
林笙は長いあいだ迷っていた。ホテルのロビーにある地図の前に立ち、広くて果てしない世界を見つめていた。顾詩雪は彼の隣に静かに立っていた。
「ここなんてどう?」
彼女は地図の右下を指差した。
「この国にはまだ開発されていない森がたくさんあって、古くから生息する動物たちもいる。独立した島国で、きっと気に入ると思うよ。」
「それか、こっち。すごく寒いけど、とても綺麗。オーロラや氷河が見られるよ。」
林笙は彼女のすらりとした指先を辿って地図を見つめ、瞳に少しずつ光が宿っていった。顾詩雪はまるで最高のガイドのように、彼が訪れることのできる場所を丁寧に説明していた。
彼は心を躍らせ、新しい人生と生活を迎えることを心から楽しみにしていた。
——それだけで十分、と顾詩雪は思った。
彼が幸せなら、それでいいじゃないか。
でも、次の瞬間——
林笙はふと顔を上げ、きらきらした目で彼女を見つめていた。
「一緒に行こうよ」と、林笙は少しの迷いもなく言った。「ひとりだと、怖いから。」
世界はあまりにも広すぎる。果てしない砂漠や広大な大地を、自分の足だけで歩くなんて、きっと味気ない。この瞬間、林笙はすべての雑念を振り払い、心からの願いを口にした。
「システムでも、任務でもいい」と林笙は言った。「この世界で私が貴女の“主人公”なら、私がやりたいことには全部付き合ってもらわなきゃ。そうだろ?」
顾詩雪は林笙を見つめ、そっと彼の頬に手を添えて、静かに言った。
「キスしても、いい?」
胸の中に湧き上がる感情は、もはや抑えきれないほどだった。林笙の顔はたちまち赤くなり、熱を帯びたように火照った。彼は顔をそむけ、唇をぎゅっと引き結んだまま、しばらくしてようやく言った。
「次からは、そういうこと聞かないでくれ。」
ふたりは短く暫くキスを交わした。




