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妹を庇って死んだ俺、辺境伯令嬢に転生する ~第四王子になった妹を迎えに行きますわ!~  作者: ふぃる汰


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65話 楽しかった試験



「ご、ごめんなさい……僕がもっと、安全にプレイできるよう調整しておけば……」



「リューキ王子……」



 試験が中止になり、1番落ち込んでいたのは考案者のリューキ第三王子だった。

みんなの前に出て謝罪をしたリューキ王子は、今にも泣きそうな顔をしていた。



「リューキ王子は悪くありませんわ~!」



「殺意があったらどんな場所でも事件は起こりますの!」



 リューキ王子推しのお姉様たちが声を上げてフォローする。

安全面に少し問題があったのも事実かもしれないが、さすがに真後ろに思い切り矢を投げる人は想定してないもんな。

みんなに楽しんでもらえるようにと、この試験を考えてくれたリューキ王子のことを思うと、なんだかこっちも悲しくなってきてしまう。



「ジャベリックダーツ試験、楽しかったですわ!」



「わたくしも楽しかったです!」



「また機会があれば挑戦したいですの!」



 他の令嬢たちも声を上げ、今回の試験の感想をリューキ王子に伝える。

オレもダーツアクションゲームみたいで楽しかったし、王都のどこかにジャベリックダーツ施設を作ってくれたら普通に遊びに行きたい。



「み、みんな……ありがとう」



「これなら皆さん合格ですね、リューキ様」



「うん……みんな合格」



「ど、どういうことですの?」



「わたくし、30点しか取れませんでしたが……」



「あたしは9点よ」



「ひぃっ!? ももも申し訳ありませんメロコ様っ!」



「ふふっ……」



 最終的に残念なトラブルに見舞われたジャベリックダーツ試験だったが、前回のサドンデスマッチ試験の時のような悪い雰囲気は感じなかった。

それを見てリューキ王子も元気になってきたようで、メロコの9点自虐ネタに噴き出している。

まあ、今回は火事のような目に見えてショッキングな事件ではなかったし、毒矢が刺さったのはオレが持っていたパイナップルだ。

実際のところはあの令嬢の取り調べ結果を待つことになりそうだが、それは一旦置いておこう。



「実は今回の試験、ジャベリックダーツ試験の点数で合否を決めるようなものではないのです」



「バシム兄さんの婚約者になる人と、良い関係を気付けるかどうか確かめたかったんだ……」



「なるほど……それで試練というよりは、皆で楽しく遊べるようなものを提案してくれたのですね」



 初日のギフト披露試験は応募内容に虚偽が無いかどうかを証明する為、2日目は王妃となるための教養を確かめる為、3日目はハイカー第二王子がお兄さんの婚約者に求める強さを見極める為……そして今回の試験は、リューキ第三王子が家族としての相性を調べるため……連動してないようで、それぞれちゃんと意味があるようだ。



「ここにいる誰がバシム兄さんの婚約者になっても、僕は受け入れるよ。みんな、次の試験がんばってね」



「「「ありがとうございます! リューキ王子!」」」



 こうして、ジャベリックダーツ試験は全員……いや、毒矢をこちらに向けて投げつけてきた令嬢以外は合格となった。

ここまで、バシム第一王子にギフトの披露、お嬢様の教養試験、ハイカー第二王子、リューキ第三王子考案の試験とやってきた。

これはもしかして、次の試験は……



「皆さん、次が最終試験です。試験内容は……」



「来ましたわ来ましたわ~……!」



「バシム第一王子と1対1で面談です」



「ズコ~ッ!」



 タオ第四王子考案の試験じゃないんかい。

いやまあ、あの子3才だから考案も何も無いと思うし、合否判定も出来ないと思うけど。



「でもまあ、あの子ならリューキ王子と同じ条件で大丈夫な気もしますわね」



 仮にタオ第四王子の中に美柑の意識があるとするならば、一緒に遊んでくれるお姉ちゃん的な相手なら全然大丈夫だろう。

前世で施設暮らしをしていたときも人見知りせずに色んな子と遊んでいた気がする。



「次回の試験日は、明後日……の予定だったのですが、2度に渡るトラブルの影響も鑑みて日程を再調整させていただきます。それまでは王都でご自由にお過ごしください。本日は以上となります、お疲れ様でした」



「「「お疲れ様でした!」」」



「ヨル、試験も終わりましたし……」



「数日休みだからゆっくりしようぜシィナ」



「帰って手裏剣の練習ですわ!」



「いやなんでだよ」



 ジャベリックダーツ試験、いつかリベンジしてやるぜ!




————  ――――


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————  ――――

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