エピローグ 1
お姉ちゃんはテロリストとして国際犯罪者として永久的に牢屋に入ることが決まってしまった。結局、たいした会話もできないまま、お姉ちゃんとは引き離されてしまった。
生きていたら誤解が解けると思っていたのに、それがかなわない。お姉ちゃんにとって、サーシャもオーロラ号も特別だったはずなのに。
僕とナナミさんは、おなじ病院で入院し、おたがいの顔を見ては少しずつ笑いあえる仲になった。
サーシャやオーロラ号の乗組員を殺したも同然な僕は、毎日祈りを捧げた。僕にはそんなことくらいしかできないから。
彼女たちの魂が、少しでも安らげることができたなら。祈りくらいしかできない自分に憤りを感じた。
サーシャが死んでしまったことで、多くの謎が残されてしまったが、オーロラ号のテロリズムは人々の不安を煽らないために、内々で済まされ、緘口令が敷かれた。
宇宙から地球が攻撃されていたら、被害はもっと大きなものになっていただろう。
それなのに、僕たちはまだ生きている。
この先どうなるかわからないけれど、きっと、この先も生きてゆく。
だから。
生きることをあきらめない。
生きるために罪を償う。
僕は、これからも生きるんだ。
自分という命を変えることができるのは、自分だけなのだから。
どうかサーシャが、オーロラ号の乗組員がやすらかでありますように。
僕にはそれを祈ることしかできない。
僕にできることは、宇宙に出るより前の状態より少なくなっていた。
だけど、僕はあきらめない。生きている限り、人はわかりあえると信じているから。
つづく




