7ー5
「この盾は、ビームサーベルの攻撃を無効化させるだけじゃなく、ビームを弾き返す。つまり、攻撃してきた相手に直接おなじ攻撃が跳ね返るってしろものだ。すげぇだろ?」
この盾が……?
これで、ビームサーベルの攻撃を防げるのなら、僕は迷わずこの盾を使おう。
「それだけじゃないぞ。この盾の先端はダイヤモンド鉱石を使っているから剣のようになんでも斬り裂ける。これを三体作った。つまり、おまえら全員分ある」
「マジか。やったっ!!」
トラオさんはガッツポーズをした。
ミヤさんの瞳は潤んでいる。
この盾が、もっと早くできていたら……。でも、今さら過去を後悔しても遅い。
取り返せない過去を上塗りするには、それを超える未来を作り出すしかないんだ。
「おまけとしてアキラには氷結砲を開発しておいた。これの攻撃が当たれば、相手の動きを一時的に停めることができる。つまり、これで相手の武器を狙えばその武器はしばらく使うことができん。すごいだろ?」
相手の動きを停める、か。すごいな。
「ありがとうございます。ありがとう、みんな。僕、頑張ります」
「頑張ってあたりまえだ。おまえはもっとその先を行け」
「はいっ」
あたらしい武器と盾を前に、僕は感動してしまった。これで、サーシャと対峙することができる。
「なお、次回からミヤにはゼロナナに乗ってもらうよう指示が出されている。これは、ナナミの願いでもある。だから、プログラムは書き換えておいた」
「本当!? うれしい」
ナナミさんがそれを望んだ。そうしなければ、サーシャと戦うことができないから。
胸が熱くなる思いを抱えながら、僕はナナミさんに心の底で感謝の気持ちを言った。
「だったら今から試し乗りしてもいい?」
「ああ。二号機はかなりダメージを受けていたからな」
そう。僕たちはいつ、命が奪われるかわからない立場にいる。
生きたいと願っているだけなのに、否定されるむなしさは、よくわかった。
サーシャには、彼女にはないのかな? 生きたいと願う気持ちが。
わからない。
だけど、サーシャからは生きたいと願う気持ちよりも先に、生き急いでいる感情だけが伝わってくる。
もしかしたら、お姉ちゃんもサーシャとおなじように思っているのかもしれない。
だとしたら、僕がお姉ちゃんを歪めてしまったんだ。その責任は、果たさなければいけない。
でも、どうすればいいんだろう?
つづく




