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幕間

※7月25日に修正しました。

 自分の名前が嫌い。わたしを()() ()()()として縛り付ける名前が嫌い。


 この名前でこの髪の色と瞳の色のせいで、幼い頃から笑われてきた。


 わたしのせいじゃないのに。


 だから自分に名前をつけた。それがサーシャ。今のわたし。


 カヤブキ博士はわたしの手足となって働いてもらった。


 だってほら、代表っていうのはいつだって偉そうなおじいちゃんでしょう?


 だから、なんの特技もないカヤブキを代表に選んだ。


 わたしたちは厳選された天才たちだから、その中でもよりよき働き手となりそうな者はわたしが囲いとった。


 そうでもしないと、カヤブキに取り込まれてしまうから。


 往々にして親から愛されなかった子供は上手い言葉にほだされてくれる。


 そしてあなただけを必要としていると言えば、いくらでも本領以上の力を発揮してくれる。


 オーロラ号はカヤブキとは別の場所で製作した。おじさんだけど、幼い頃からの仲間がいた。わたしはいつもおじさんと呼んでいたその人は、もしかしたらわたしの本当の父親だったのかもしれない。


 彼はわたしの手足となり、戦艦を完成させてくれた。もしかしたらタケノコなんかよりずっと丈夫にできたかもしれなかった。


 その中でプラズマ一号機、二号機まで製作できた。


 無人の攻撃機は安直な作業だから、カヤブキ班の子供たちに製作させた。役割をあたえたことで、みんなはよろこんでくれたけれど、無人機に興味はなかった。


 おじさんはオーロラ号の指揮をとってくれることになった。オーロラ号で一番の年長者だったから。


 そしてその無人機はすべてわたしのところに持ってこさせた。


 そんな中で、プラズマ一号機に乗ってくれそうな女の子を見つけた。わたしと同じ年の新田 芽生。


 彼女は一家そろってわたしの役に立ってくれた。


 とんでもないことを突きつけても、彼女はその運命を淡々と受け止めた。不思議だった。これまで会ったことのない性格の持ち主だった。


 芽生に特別な感情はないけど、初出撃の時は額にキスしてあげたら、予想以上に頑張ってくれたわ。もしかしたら、人から優しくされたことがなかったのかもしれない。


 なのに、二回目の攻撃の時にはすぐやっつけられてしまった。そう、それはものすごくあっさりと。


 彼女とは別の出会い方をしたかったかな。もしかしたら親友になっていたかもしれないから。


 人はわたしを力のない小さな子供だと思っている。だからその思い込みを利用できるだけした。そうしないと、わたしが保てなかったから。


 わたしだって、みんなと仲良くなりたかったのに、距離感がつかめなくてなかなか友だちになれなかった。


 今日の戦闘では、芽生の弟を木っ端微塵とまでいかなくても、それなりにやっつけられたつもりでいた。


 そして、憎き宇宙の掃除人であるクリーン・ユニバース艦を攻撃したの。


 だって、すごくめざわりなんだもの。


 昔、あなたの髪って変な色って言われたことがある。


 もしわたしが凡人だったら、なにか言い返せたのかな?


 芽生の弟も天才だったけど、わたしはその上をいかなければならなかった。だって、みんなの命を預かっているのだから。


 わたしは天才が好き。


 だけどきっと、わたし以上の天才に会うことはないんだろうな。


     つづく

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