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ゼロゴーは無人機をどんどん斬り捨てる。
相手のあたらしい機体というのは、今度はやたらすらりとしたものだった。
そいつが持っているバズーカ砲のようなものが、艦にあたって大事になっていると理解した。
「おくれてすみません。今日はちゃんと戦います」
『無茶しろよ、アキラ』
トラオさんの言葉が耳を貫く。
『だけど、よくこんなにたくさんの無人機を作るもんだよね』
ミヤさんはあきれたように無人機を倒してゆく。
『仕方ないさ。元々そういう会社だったんだろ?』
テリーさんの言葉はあきれた調子を含んでいた。
無人機を斬り捨てながら、ついに敵機の前へ躍り出る。
『あらぁ、かわいい坊やちゃんじゃない。はじめまして。わたしはサーシャ。ある者はわたしのことを石原 由理ともよぶけど、あなたのお姉さんの大切な人よ』
この人がお姉ちゃんを籠絡したのだとすぐにわかった。
『タケノコごときがプラズマに勝てると思ってるの? そっちの機体は元々わたしが設計したのよ』
サーシャは僕の盾を簡単に斬り刻んでしまった。
『あんたがいると、芽生の精神衛生上よくないんだって』
そんなことはわかっているんだ。だから、僕も負けずに剣を振りかざすがあたらない。ビームライフルすらもあたらない。
相手の機体の方がより頑丈なシールドで保護されているからだ。
「きみたちの目的はなんなんだ!?」
僕は初めてサーシャに噛み付いた。
『まずはクリーン・ユニバースの撲滅。それから地球の殲滅かしらね』
「そんなことしたら、みんな死ぬんだぞっ」
『あなたと違って殺すつもりだけど?』
相手の迫力に、肩がびくりとすくんだ。
人を殺すことを躊躇しない人間がいることが不思議で、不愉快だった。
「お姉ちゃんをたぶらかしたな!?」
『それがなに? わたしは彼女が欲しいものをあたえただけよ』
「それがいつわりの愛だと?」
そんなの、間違っているっ。
だけど、サーシャの機体は踊るようにうごめいて、まったくとらえることができない。
搭乗者がこの機体になじんでいるということか。
だけど、どこかに弱点があるはずっ。
僕はゼロゴーを乱暴に前に進ませた。
と、サーシャの機体が体当たりをするようにゼロゴーを横にないだ。
ゼロゴーは胴体を斬り裂かれて火花を上げている。
『アキラっ!!』
くそっ。みんなの声が遠くに聞こえる。
『ふん。今回はこれで辞めてあげる。だってもうあなたの機体、整備不可能だもの』
言うだけ言うと、サーシャは無人機に守られるようにオーロラ号へと戻って行った。
僕のゼロゴーは、自力で動かすことができないほどの損傷を受けていた。
つづく




