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サーシャが言うには、大人たちはそれなりの顔をした老人を偉人だと思い込む節があると教えてくれた。
つまり、これまでのタケノコが大気圏突入で失敗したのは、故意にやったものもあると言う。
サーシャの一言一言があたしの胸に響いてとりこになった。
晶があたしの弟だから、特別に設定などを完璧に装備したのだという。
こうしてあたしは、サーシャと一体となり、表向きはカヤブキ博士を利用しながらオーロラの整備などに手を尽くした。
その間にも、晶は英語もドイツ語も機械光化学もすっかり習得してしまった。
意外な特技にあたしははっとすることもあったけれど、それでもやっぱりサーシャを裏切れない。
晶にはデータを取った後、死んでもらうことになった。
査察が入るという情報は、あたしたちオーロラの乗組員の一人から知らされた。
そのため、あたしたちはあえてカヤブキが代表になっている施設を離れ、オーロラに乗り込み、宇宙に出た。
あいにく晶はまだ生きていて、データは次々と送られてきた。
そんな中、ついに05がクリーン・ユニバース艦に見つかり、連れ去られてしまった。
サーシャはそれすらも計算ずくだと言いたげに、無人機をたくさん放り出した。
これらの無人機は、有能な乗組員の一人が考えたものにサーシャが手を加えたことで、敵を攻撃することができた。
ついに晶と話をしたのに、憎らしい意外の言葉が見つからなかった。
クリーン・ユニバース艦から離れたところで、あたしはサーシャにお願いをする。
「サーシャ、有人機にはあたしを乗せてください」
「いいの? 弟を攻撃することになるのよ?」
「いいの。あたしがそうしたいのだから」
「そう言うと思った。いいよ。プラズマ一号機は芽生にあげるわ」
「ありがとう」
弟を攻撃することを、これっぽっちも迷いがなかった。
あたしはこれまで、敷かれたレールの上をみじめに走るだけだった。
だからこそ、これからはあたしのために生きる。
あたしがやりたいようにやる。
あたしが晶を……殺す。
つづく




