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こんにちわ、マリア Je vous salue, Marie  作者: すずめのおやど


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マリアたちの選ぶ途 -Le choix du saint-・8

おっす、おらマリア。


(おい)


(なんだよ…うっせぇな…)


で、痴女皇国上皇のマリアリーゼで黒マリとか言われて聖院のマリアとは識別されている者だけど、お久しぶりというか…。


なぁ、天の声。


あたしが語り手で喋る必要、あんのかよ。


まず聖院側のごったごたを解決してからだろ。


あたしの方は何とでもなるって、言ったじゃん。


まぁともかく。


聖院の方で抱え込んでる移住問題ですよ、聖院の方の。


あっちは痴女皇国(こっち)と違って無茶ができないのは、既にお聞きになっただろ?


いや、うちの方もあまり無茶、できないんですよ?


だけど、聖院に比べてやれることの幅が広がった理由なんだけどさ…。


「あたしら主導で色々進められる場所を増やした」だけなんだよ。


聖院規範自体はそれなりに守って進めてますよ?


白マリはあたしが色々な取り決めや決まり事をぶっちぎって好き勝手にやってるように言ってるかも知れないけどさ。


こっちはこっちで、それなりに束縛や利害調整が存在するんだから…。


で。


まず、束縛ってものだけどさ。


比丘尼国と痴女島…向こうじゃ聖院島がそう簡単にはあっちこっちへ動かせない存在だってのは白マリも言ってたでしょ。


痴女皇国の場合、これに大規模な地下金庫だとか資源金属ストックルームとか色々あってさ。


要は、聖院よりもはるかにあれこれとこっちの地球に手を出した分の事業に必要な諸々の集積が聖院湖の湖底の更に地下深くに存在すると思って欲しい。


で、この中には精気の収集管理システムも入ってんだよ。


そう、聖母教会の聖母像や、慈母寺の慈母観音像を介して吸い上げた未精製精気や、逆に女官や精気発電機に供給するための精製精気送信管制設備とかね。


ああ、めんどくせぇ。


というわけで、実はめんどくさがりさんでもあるあたしの取った手なんだけどね。


ある意味では単純極まりないんだよ。


そ。


痴女皇国世界の地球の主要部分をさ、そっくりNB本星に移植させてもらうことにしたんだ。


でね。


白マリも言ってたけど、地球の人口大国のうち、二つに該当する地域にさ、痴女皇国は手を出してなかったでしょ。


そう。


あそこと、あそこ。


あの2つ…特に亜大陸じゃなくて大陸の方がさ、実はNB本星で早期に開拓を進めて移住者が定住した一帯なんだわ。


で、この事情は実のところ、聖院側のNB本星でも全く同一なんだよね。


つまり…聖院側の地球から、NB本星へと人を受け入れるとしたとしようよ。


世界でも人口のトップスリーを今なお争ってるような人口大国のうち2つからさ、絶対に苦情が出るじゃん。


なんでうちの国が納まるべき場所を先に使ってるんだ、とかさ。


だから、聖院側では絶対に「希望者しか」受け入れないようにするしかなかったんだ。


そして…あっちはワーズワースの爺さんが健在だからね。


移民希望者に対しては門戸は開くけど、必ずNBの入国資格審査に合格することが絶対条件だって言ってるし。


で、その入国資格審査にはトラップが仕掛けてあるんだよ…。


ふふふ。


どういうことかっていうとさ。


NBって公式には連邦との停戦や平和条約締結にすら応じてないんだよね。


英国本国とは英連邦加盟国家として王室の王権の下にあるってことでコモンウェルスに加盟してるんだよ。


ただ…あたしが痴女皇国を建国した時点でちょっとややっこしい事になりそうだったから、君主制じゃなく共和制国家として敢えて登録してるとか聞いたけど。


まぁともかく、NBは連邦政府とは公式に外交を結んでません。


なのにうちの母親が副首相やったりしてるんだけどね。


ちなみにあたしも選挙権や被選挙権、持ってるよ、NBの。


つまり…うちのかーさんもあたしも、NB国民としての身分を持ってるから自由に往来できるだけの話なんだよ。


で、逆にヘンリー祖父様やアグネスおばさまがパリ観光してたりしたじゃん。


あれがなんでできるか。


コモンウェルスのパスポート持ちだから。


つまり英連邦国民として、NB国民の身分を保証する旅券を英国が発給したからこそ、パリをうろつけたんだよ。


もっとも、書類上はOKでも実際には襲撃や暗殺の危険が絶対に付きまとうから、護衛は絶対についてたけどね?


それと、偽女種作戦の時にも当時はフランスの大統領だったミシェル・ポワカール閣下…ポワカールさんと会談してたでしょ。


つまり、ポワカールさんも迎え入れてくれたから訪問が実現してるんだよ。


要は、書類上の建前だけじゃなくてフランスとNBと英国本国が協力してるからこそうちのジジイとアグネスおばさまはパリ観光できたんだよね。


お分かりかな。


そして今回の移民だけど、サン=テグジュペリ型っていう恒星間航宙船を使う事になってます。


これは、サン=ジェルマンのおっさんの会社…つまり月のルナテックスで量産した船です。


で、種を明かすとアークロイヤル級の民間バージョンみたいな代物でさ。


客船として使用する際は旅客輸送モジュールって箱をコンテナ船倉に詰め込むんだ。


そして、一応はアークロイヤルやテンプレス同様にスティックス・ドライブレベル3からレベル4の瞬間転移機能が搭載されてるんだけどね。


ただ、この船は旅客輸送時に連邦地球側だとカリマンタン・タワー…軌道エレベーターの静止軌道側ターミナルから下の軌道はもちろん、地球本土へは基本的に降ろせないんだよ。


なぜかってぇと、連邦地球じゃ民間人で宇宙旅行できる人を限ってるから。


しかも今回、輸送する対象ってNB行きの移民でしょ。


だから連邦政府発行の月宇宙天体条約定義空間旅券…宇宙行きのパスポートを取得する必要があるんだよ、民間人だと。


で、これには無重力や低重力空間での生活トレーニング講習受講も発行条件に含まれてるから、どこかでこの講習を受講する必要がまず、必要だと思って欲しい。


え?


NBに人を送り込んでなかったかって?


あれ連邦政府職員とか嘱託員、特に宙兵隊関係者としてテンプレス級やアークロイヤル級なんかで運んでたから。


軍人だと話は全く変わるから。


つまり、軍人や軍属だとその辺のややっこしい手続きすっ飛ばして、スッと宇宙に出れるんだよ。


かーさんが宙兵隊に入隊したのはさ、当時のあたしたちの実家が経営してる特殊貨物専用の運送会社の関係で大気圏再突入機操縦者資格を取らされたってのが大きいんだけど、これもそういう軍民で大きく変わる宇宙へのハードルの高い低いが理由だって思って欲しいんだよ。


で、その宇宙への専用パスポートを取る際にさ、ペルソナ・ノングラータ…好ましくない人物はハネられるじゃんか。


それと、サン=テグジュペリ型ってさ、連邦とNB双方で保有してるんだけどね。


連邦側の方が主に増船してる状態なんだよ。


なんでか。


移民先…NBでなくてもいいんだよ。


特に、聖院世界と紐つけされてる方の連邦地球側だと。


考えてもみてよ。


例えば火星や金星。


月サイズの衛星を追加したら、重力や自転公転に関する条件は地球に近づけられるんだよ。


わかるかな。


あとは大気改造で酸素や窒素の比率を地球大気に近づけることはできるし、そうなりゃ植物の繁殖も、地表への水源設置も可能になるだろ。


うん。


そうすりゃ何もNBまでえっちらおっちら移民で来てもらう必要もないし、連邦政府の主権範囲内でほとんど片付く問題じゃんか。


そう…聖院側の連邦地球はさ、太陽系の可住化見直しで、地球の氷河期を乗り切ってもらおうって事になるんだよ、とりあえずの対策。


---------------------------------------


黒マリ「最悪はルーン世界つまりあの宇宙人工島を量産します。これでおk」


白マリ「あれいくついるのよ…大きいようで小さいわよ…」


黒マリ「言うと思ったよ…元来はあれって、某連邦の白い悪魔の世界の宇宙コロニーみたいにコロニー群としての運用も考えられてたみたいなんだよね」


白マリ「リュネ世界だと単体運用だったわよね」


黒マリ「おそらくは公転軌道上に配置した惑星残骸のアステロイドベルトで賄える資源量の問題だな。つまり、外部からある程度は資源供給がないと、どのみち詰まるんだよ…あの手の人工居住空間…」


白マリ「じゃあ意味はないじゃな…あ、そうか」


黒マリ「だってサン=テグジュペリ型があればさ、太陽系内の各惑星にはすぐ行けるんだよ?おまけに資源採掘設備を送り込むのも容易だし」


白マリ「問題はそれで十万年持つのかよねぇ」


黒マリ「持つ必要がないっていうかさ、逆にこうも考えられねぇかな。これを契機にNBにこだわらずに太陽系外への進出のとっかかりにするって風に地球人類の意識や組織をカイゼンするんだよ」


白マリ「確かにいい機会にはなるけどねぇ」


黒マリ「というわけで、あとは肝心の聖院地球の人類をどうするかって問題に絞れたんじゃねぇかな」


白マリ「それも問題なのよねぇ…」


黒マリ「だけどこれで連邦地球の移住者と聖院地球の移住者の両方の面倒を見るって重荷は半分下せたんだから、あとは白マリで考えろよっ」


白マリ(と言ってるけど、実はあたしと黒マリってニコイチみたいなもんだから、結局黒マリが考えるのと同じようになるのよねぇ。にやにや)


黒マリ「鬼悪魔白マリかーさん!」


じーな「なんでそこでうちが出る…」

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