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こんにちわ、マリア Je vous salue, Marie  作者: すずめのおやど


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マリアたちの選ぶ途 -Le choix du saint-・4

お分かりでしょうか。


つまり、連邦世界の地球の紀元前の状態…人類が類人猿から進化した状態で、資源を活用できるスタートラインに立った状態に持って行くだけでも、最低でも十万年の期間を必要とします。


そして、その資源再生に必要な間中、地球の地殻変動や気象変動を制御する役目の者…言うなれば人柱を必要とするのです…。


「姉さん、初代様からです…心話、繋ぎますよ…」


と、エマちゃんが言うので出てみます。


(聖院のマリアですね…テルナリーゼです…)


で、聖院金衣銀衣家族会入りしている方…つまり墓所に埋葬された方は「痴女皇国と聖院で共通の存在」になります。


それに初代様は、一時期痴女皇国で義体を渡されて復活していた時期がありましたが、その際にはあたし他の聖院幹部と月例会議などで割と頻繁に顔合わせしています。


(痴女皇国の方のマリアリーゼについては、あなたたちよりも大胆な対策が取れますが、あなたはそうはいかないでしょう…ですが、この件については痴女皇国も旧・聖院本宮を痴女宮として改築しながら使用していることで、基本のじょうけんはおなじ。つまり、あちらのマリアリーゼたちにも、本宮のちかの設備をつかうための()()()()役が求められるのです…)


お分かりでしょうか。


まず、残留者は絶対に必要です…地球の復活後に、人類を地表に戻す…繁殖させるために。


そして、残留者は誰でもよい訳ではないのです…。


(聖院のせつびを使えるものに限りますわ…それも制約なしに…もう、おわかりでしょう…いのこるものは、金衣でなくてはなりません…または、金衣のしかくを持ったものとなります…)


で、聖院本宮や聖院湖の地下に、何があるのか。


例えば、蔵が立つ山や、聖院島にもある火山が、なぜ聖院世界や痴女皇国世界ではろくに噴火していないのか。


そこから地球全体の地熱やマグマの循環を、制御する仕掛けがあるのです。


これも、迂闊(うかつ)に聖院本宮どころか聖院島をほいほいと移動できない理由の一つになっています。


(そして…あなたがたがすべきことは、おやまが火をふかないようにするだけではありません…あなたがたが必要とするものを、きたるべき人びとへ手わたすためには、あえて火をふかせる必要がありますわよ…)


つまりは、制御された天変地異も引き起こす必要がある。


初代様は、そう仰せなのです。


単に地球が凍りつくだけではなく、地殻変動も再度、起こすことが求められるのです…。


ええ、その際に制御なしだと、地球の生き物は死に絶えるか絶滅の危機に瀕するでしょう。


(れんぽう世界の地球ではそれをおこす必要はないでしょう…もともと、あの星にはもはや人を生かすためのもろもろはあまりのこってはおりません…あなたがたが何もせずとも、一万の年すら人を養えるかどうか…いえ、千年のときを生きのびることすらむずかしいのではないでしょうか…)


つまり、連邦世界の地球は、どのみち地球外への人類の進出を考えなくてはならない状況に、早晩陥るのです。


いわば連邦地球の寒冷化…恐らく地球磁極の入れ替わりが主な引き金となって起きる大規模氷河期到来は、その地球外脱出の動きを加速化させるだけに過ぎないイベントなのです…。


ですが、この件についても野放図に進めてもらうと困るようです。


誰が困るのか。


(そりゃ他の知的生命体に決まってるじゃない…言ってみれば君たち地球人が外宇宙に進出するってのはね、他の種族からすると未開人種が超兵器を開発してこっちに来る可能性があるって風に警戒されているんだよ?)


ううううう。


(あたしらは北センチネル族とかマシコ・ピロ族扱いなのかよ…)


ええ、たまらずに黒マリが何か言ってますけど、本当にそういう未接触部族…隔離された環境下で暮らしている未開種族のような認識らしいんですよね、そういう進歩した方々から見た地球人って。


(で、連邦地球だと第二次世界大戦後しばらくしてUFO…未確認飛行物体や宇宙人との接触の話が一時期盛んに出てたことあったんだけど、それがある時にピタッと止まったんだよな…)


つまり、その時期にサン=ジェルマン氏が言う未開人種認定を食らったみたいなのです。


そればかりか、もしも迂闊に太陽系の外に出て来た場合は、平和的な接触が不可能となったら、こちらを滅ぼす用意すらされているとまで…。


(で、そうなると月にいてる僕も困るんだよね。だからMIDI…全領域迎撃戦闘機ってものを作り上げてさ、ワーズワース氏を含めた君たちに渡した理由は、君たちに対する限定的な自衛手段を与えたげたって思って欲しいんだよ)


ええ。あれは痴女皇国と聖院に置かれていますが、他の01から05までの形式の自律式完全無人機であるMIDIシリーズと違って、あたしたちとリンクして動くんですよ、MIDI06。


そして、普段はカリバーンという戦闘機と、兵装保持体と言われる6本の腕を持った人型ロボット骨格みたいな部分に分離しています。


そして、MIDIとして稼働させる必要がある場合にはアーミングコンテナという、その兵装保持体を格納した箱の中身を引っ張り出してカリバーンと結合させて組み上げなくてはならないんですけどね。


なんで、普段から組み立てておかないのか。


勝手に使ったり、動いてしまうとまずい存在だからです。


対消滅粒子銃…反物質ビーム砲はまだしも、超光速粒子銃というものがもっとまずいのです。


この兵器はタキオン粒子を放出しますが、光速から更に無限の速度に向けて質量を放出しながら拡散加速していきます。


そして、物体を透過する際に構成情報を書き換えてしまうのです…。


(厳密に言えば、発射側の都合にいいように対象を置き換える作業をやってるんだよ。例えば…そうだね、魔法ってもんを使える相手が敵だったとしよう。じゃ、魔法を使えないように相手を書き換え…使えないのが本来の姿である次元時空分岐の姿に置き換えてしまうんだよ。超光速粒子銃は、その対象を選定するための照準ビームだと思ってくれりゃいいよ)


などと申されるサン=ジェルマン氏ですけどね。


この方こそがそういう、外星人とか地球外知的生命体にはヤバいように思われてませんか。


(思われてる。地球が避けられてる原因の大半はこのおっさんにもある)


ぶ。


(で、対処方法はあるにはあるんだけどさぁ…聖院のエマ子とうちのエマ子、それ、やるべきだと思う?)


(痴女皇国姉さん、それダメっす)


(ぜーったいにあきまへんで)


なぜか。


(相手の発展を阻害するに決まってますやん…言うたら勝手に向こうを都合のええように書き換える話になりまっせそれ…それこそ主権侵害というもんですやん…そやろ聖院のうち)


(そうよ痴女皇国わたし。あくまでも「話し合いができる」状態までこっちも進化してから接触した方がお互いの平和のためにもいいと思うわよ…サン=ジェルマンさんもそう思うでしょ?)

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