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こんにちわ、マリア Je vous salue, Marie  作者: すずめのおやど


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うつされた学園番外編・その名はサンジェルマン・10

そうです、イ族も含めて、リュネからの監視対象となっておりました。


そしてイ族の乱の際、イ族からの使者の挙動、物見砦には伝わっておったのです。


いえ、乱を起こす前の不穏な部族内の合議の内容なども。


更には、ノ・サ・ウの各地に向かった決起の伝令の挙動も。


ですが、三族は砦に残るリュネ戦士の強大な力を知っておりました。


(相手が普通の20世紀前半までの軍隊に限るのと、大気中に魔毒が存在するか、魔毒電池が充分に供給できると仮定した場合だけどね…恐らく、リュネ戦士を100人揃えたら、大抵の国は負けるわね…第二次大戦当時のアメリカでも、本土に上陸されたら多分、敗北するわよ…ま、豪剣というのかしら、普通の炎剣よりも更に威力や射程が伸びるものを携帯してる戦士の数にもよるけど)


(エマネちゃんやイリヤさんクラスが行けば確実に無敵だな…魔毒環境は必要だけど)


で、このしみゅれーしょんとかいう結果を更に確実にできるのが、他ならぬ魔族の存在だそうです。


魔毒苔の胞子を撒き散らしてこちらが魔毒を使える大気にしてしまえば、そもそも連邦世界のちきう人はまともに生きてはおれないそうです。


すぐ死ぬわけではありませんが、驚くほどに早死にしてしまうのだと教わりました。


で、痴女皇国とリュネ世界が接触した当時に厳重な警戒をされたり、相互の往来…特にリュネ側の者が痴女皇国側に向かうのに制限がかけられていた理由が、まさにこの魔毒苔の持ち込みだったのです。


しかし、研究が進むにつれて、魔毒苔の放つ魔毒の量を抑制したり、魔毒そのものの質を改めることで開発が進んだのが、他ならぬ淫化(いんか)帝国でした。


淫化の高地の山あいにあっては、リュネ族や魔族の飛べる能力が重用されておりますのは既に何度も話に出ておりますかと存じますが、この飛べる力があるだけでも大いに脅威となるそうです、普通の()()()人にしてみれば。


そして、イ族の乱を早期に鎮圧してしまったのも、まさに物見砦に残留していたり、リュネから逃れて来た者たちだったのです。


それとですね。


この時に、密かにリュネを助けておったのが、他ならぬロッテ。


イ族の領土へ人さらい魔族の軍勢を飛ばし、襲わせたのです。


で、普通ならばリュネが健在であれば迎撃の対象ですが、その時は迎え撃つ戦力などはありません。


そしてロッテは魔族にイ族の決起軍を襲わせただけでなく、他の物見砦の近くに兵隊魔族を進めると、これ見よがしに物見砦から見える範囲で暴れさせたのです。


で、物見砦の残存戦士たちがやむなく手勢で迎撃に向かうと、あっさりと退却。


リュネ戦士が現れた途端に、まるでリュネ族を恐れておるかのような挙動、西方族含めて見せつけるようにして去っていったそうです。


(イ族の決起派以外は感謝しておりましたけどねぇ…)


とは、当時のイ族とウ族の境目あたりの物見を担当しておったビエネッテという砦頭の発言ですが。


で、他の物見砦の頭連中からしても、西方の者はいざ知らず、魔族と戦った者からは「やらせ臭いが助かったのは事実。あれでイ族の中にすらリュネ族がおらんとまずいという空気に満ち満ちましたから」と内心、感謝していたそうです。


で、やらせだと確信することがあったそうですよ、ピエネッテたちに言わせると。


兵隊魔族はその活動時に、魔毒苔の胞子を撒き散らして周囲を汚します。


ところが、砦の付近を襲った魔族、畑などを明らかに避ける動きをしておったそうです。


しかも、彼女たちは普通、自分たちの受け持ちの辺りに現れる魔族が「人さらい部隊」であることを認識しています。


ところが、襲撃してきた魔族は通常の兵隊魔族、それも強兵ではない方なのを見て取った彼女たち。


残存兵力の温存の意味もあって、精鋭による指揮官魔族への一点突撃の軍配を立てると、いざ突撃ぞと飛び立ったところ…ですね。


(あれで、何かの意図があって本気で攻めてないのがわかりました。こっちが飛び立つ気配を示した次の瞬間に回れ右を始めましたから…おかげで、威嚇の射撃だけで済みましたけど…)


まぁ、相互の意思疎通がない状態でそこまでやれたのですから、持つべきは賢い敵というべきか。


いかにも大暴れしてやるぞと最初は派手にやってたようですけど、その射線も単なる脅しだというのは、少しでも魔族と相対して本気のいくさを経験した者ならすぐにわかったそうです。


ええ、本気なら絶対にまず、砦を狙われてたでしょうから。


ですから、人さらい魔族の迎撃のためもあって、射程の長い豪剣使いが絶対に配置されていたのです、物見砦。


その豪剣のぎりぎり射程外で暴れるだけで、こっちに攻めてくる様子がないのでおかしいのに気付いたと、別の砦の頭も言ってましたね、そういえば…。


(逆にこっちもリュネ族の用兵をある程度は研究してたんだよ…だから魔王様がぶち切れて暴れた時、リュネ城は短時間で陥ちたろ…)


(それはわかったからあの時、もうちょっと手加減しとけっ)


(城攻めは魔王様の本陣軍だ…私は手ぬるいとか言われてな…)


そう、ロッテのやり方では生ぬるいとか手ぬるいとか言われてたみたいなんですよ、事あるごとに。


ああ、()()()()()()()()()()()って奴でしょうか。


それを思えば、今の淫化帝国では挿入器具(くすこ)市中心部の行政神殿で宰相たちを従えて女()()()()()もかくやの高級オーエル姿っぽいロッテ、ハマり役といえばハマり役なのでしょう。


(というか単に痴女皇国の()()()服だぞ、私の今の制服。ロッテさんは別にどすけべ制服でもいいんじゃないかとか言われてるけどな、あれは炸砕岩満(さくさいわまん)神殿かワイナピチュでしか着たくないって、最近思うようになってな…いや、飛ぶ時以外は()()()服でもいいんじゃないかって…)


と、丸くなったのかどうかはともかく、今や魔族というよりは淫化の大幹部ということで皆の信望も集まっておるようですから、あまりいじらないでおきましょう。


(魔王様も一応は反省してるんだからあまりいじらんでやってくれ…それよりもイリヤ、そっちのルーン王城市の管理担当の幹部魔族をくれとか言ってたろ。あれ、こっちで人選しても構わんのか?一応、ジーナ様やマルヴィレからは「やまらのおろち」能力者の方が捗るんじゃないかって話を聞かされたんだが…)

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