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こんにちわ、マリア Je vous salue, Marie  作者: すずめのおやど


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大草原の小さな城 - Little Castle on the Prairie-・8

で、ロッテさんいわく。


「それと、この庁舎の外観はリュネ王城そのものだと伺っているが、西方族の城はあったっけか…エマネ、西方諸族にまで割り当てられた石材では城を作れぬと、砦のような簡素なものだったようだが…」


(そうですよ。せいぜいがリュネと西方諸族の領土の境目にあった堰…土塁というのですかね、あれくらいしかなかったのでは…)


「では、皆さんに対して私からの提案だが、どうもえぬびーとやらの母国では石造りの城や宮殿があちこちに存在するようだな…そうした城の中で美麗なものを見繕って、類似物を建造して西方族の拠点として贈呈するのはいかがか。これなら魔族・リュネ族・西方族の三族の象徴を平等に扱っているということを示す好機にもなると思うのだが…」


と、リンジーさんやリーゼ姉の記憶から、何かを閃いたらしいロッテさんが申されるのです。


つまり、魔王城の近所か西方族の開拓居住地の中心に、城を建造して西方族の基幹施設にするのはどうか、ということですか。


そして万一の際…魔王様が暴走した時の抑止拠点にもできるようにしておくと。


「なるほど、いいアイデアだな…かーさん、NBの開発担当相としてどう思う?」


「建造費用がかからんのなら承認する。費用が発生するんやったら予算取らなあかんけど、この王室保護領内でなんとかできるんやったら本国の王室宛にうちとマリアで口利いたったらおkやろ」


「あー、そうか、本国に承認取る必要はあるんだよな…」


「ただ、リュネ諸族の文化遺産保護のための施設を建造するが、費用はうちらで持つていうたらしまいやろ」


「あとは費用か…あ、城じゃなくて宮殿って言っとこうよ。でないとさ、向こうの研究家連中を引っ張り出してどっかの様式で作るとかうるさくなりそうだから…」


「ありそうですね、本国なら…」


「ほなどっかの城丸パクでええんちゃうんかいな。ウィンザー城とか有名どころ」


「あそこ、でかいぞ…それにパクるならパクるで一報入れとかねぇとうるせぇだろ…」


「それなら一案がありますよ。痴女皇国世界の英国の城を参考にさせてもらうのです。異なる世界とはいえど、先祖の王室…それも城塞建築家が現役で生きていた時代の王室の助言に従ったと言えば、連邦世界の方の王室関係者も首を縦に振らざるを得ないでしょう」


と、すらっと申されるのはリンジーさんです。


「あとは、ウィンザー城のような大型でなくとも…そうですね、ハーレフやコンウィ、ケレエフィリー城といった名城百選に選ばれたような城を手本に設計すれば、西方族のための象徴に適しておるかと」


「で、これはリンジーさんへの提案なんだけどね。そうだね…あたしらがお城作ったぞ使えっていうよりもさ、西方民からリンジー総督のためにお城作りましたっていう方が英国好みの話になるんじゃないかってね…」


と、悪い顔で言うリーゼ姉。


そこで、リュネ剣豪四天王のうちのお三方と、西方族の代表である貴娼3名に来てもらいます。


「なるほど、我らが総督様の別荘というか、巡幸なさった際の滞在用の城を献上すると」


「で、そのお城は普段は中央地域の執政庁舎または聖母教会と同じ敷地に作るとかさ、あるいは一部を行政施設に使ってよしとしておくとかさ、色々な形で地元行政に噛ませる方法も考えられるじゃん」


「なるほど…ただ、個人的には西方民の総督様に対するごますりや持ち上げ、果ては一種の賄賂のようにも思えるんですが…」


「思えるんじゃなくてそうするんだよ。西方民は総督兼魔尼派枢機卿のリンジーさんを慕っているって感じに持っていきたいからさ」


「ええー、何かこう、西方民に対する贔屓の気も…」


「まぁまぁマルヴィレさん、話は最後まで聞いてよ…だけどさ、石組技術自体はリュネ族の持ちもんだったわけだし、西方民には別荘として城を贈る思いつきは出ても、形にすることはできないよね…だけどさ、魔王城や他の要塞を築こうと思えば築ける種族がリュネにはいます。はい、ロッテさん」


「なるほど、そこで魔王様や私たちが西方族に協力して城を作ったことにするのか…」


「そういう訳だよ、ロッテさん…」


んふふ、と笑うリーゼ姉ですが、ほんまにこの姉はこういう抜け穴抜け道を考えたり、人に恩を着せる手口を思いつくのは余人の域を超えてますよね…。


(誰に似たんや、この根性の悪さと悪知恵は…)


(もちろんかーさんと、クリス父さんだけじゃなしにワーズワースのジジ…ヘンリーお祖父様に決まってんじゃねぇか。あ、マリアンヌもあたしと同じ三枚舌系民族の分類ってのを忘れんなよ)


余計なお世話じゃ。


「しかし、リンジーさん…ちょうどええから聞いとくけどさ、ほんまにあんた、NB下院議員への立候補の機会を見送る気なん…? 今回、アグネスさんが一旦は体調不良名目で議員辞職するゆうことで内閣解散はともかく、下院の補欠選挙と自由労働党の総裁選挙をやり直す必要もあるんは知ってるやろ。キャラハンの爺さんかて、ほんまはケイシーちゃんの旦那を送り込みたいのはやまやまやねんけど、あんたの方が実績持ちやから選挙に選ばれるんやったらあんたやて嫌々渋々後押しする意向やからな…」

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