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第74話:語り部たちのバラッド
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## 第74話:語り部たちのバラッド
「……これは、神を殺した男の物語ではない。神になれる力を持っていながら、それを捨てて『人間』であることを選んだ、一人の青年の記録だ。」
ハルカは、復興した中央図書館のデスクでペンを止めた。彼女が書き続けてきたのは、200年にわたる管理局の支配と、それに対抗した「ストリクス計画」の真実。
世界は少しずつ、だが確実に変わり始めていた。
電気や水は、誰かに与えられる「リソース」ではなく、自分たちで管理し、守るべき「財産」となった。かつてライダーとして戦った海斗やショウも、今はそれぞれの街で、若者たちに技術と、そして「力に頼らない勇気」を説いている。
しかし、一部では「ライダーの再臨」を望む声もあった。自分たちで決める苦しみに耐えかね、再び「絶対的な正義」を求める弱さが、人々の心にはまだ残っていた。
「……レン、あんたはこれで良かったの?」
ハルカの問いに、窓の外で子供たちと追いかけっこをしているレンが、穏やかに笑って答える。
「ああ。俺がもう一度ベルトを巻く必要がないってことは、みんなが自分の足で歩けてるって証拠だからな。」
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