第51話:灰色の夜明け、目覚めし者たちの咆哮
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## 第51話:灰色の夜明け、目覚めし者たちの咆哮
「……眩しいな。これが、本当の太陽か。」
レンは、崩れ落ちた第100層のガレキの上に立ち、地平線から昇る朝日を見つめていた。
デウス・エクスの消失と共に、シミュレーションの空は消え、世界は剥き出しになった。そこにあったのは、緑に飲み込まれ、錆びついた旧世界の廃墟と、どこまでも続く灰色の荒野。
管理局の地下都市にいた数億の人々は、強制休眠から目覚め、困惑と恐怖の中で地上へと這い出してきた。
「レンさん、見て……。みんな、泣いてるわ。」
変身を解いたハルカが、震える声で呟く。
200年ぶりに「本物の風」に吹かれた人々は、自由の喜びに震える者もいれば、守られた檻を失った絶望に崩れ落ちる者もいた。
だが、平和への道は遠かった。
「……認めない。こんな、不潔で不確定な世界など、私は認めないぞ!!」
荒野に響く怒号。振り返ると、そこにはゼノスの配下だった管理局の残党たちが、狂信的な瞳を輝かせて立っていた。彼らはデウス・エクスという「完璧な秩序」を失ったことに耐えられず、自分たちの身体を無理やり機械化し、暴徒と化していた。
彼らの中心に立つのは、ゼノスの隠し子であり、管理局の聖歌隊長だった青年・**エルム**。
「神は死んだのではない。我々が、新たな神を組み上げるのだ! ……跪け、無知なる大衆よ!」
エルムが掲げたのは、デウス・エクスの破片から作り出された歪なドライバー――**『プロト・デウス』**。
「レン、あいつら正気じゃねえ……! せっかく自由になったってのに、また首輪を欲しがってやがる!」
海斗がアクセル・ドライバーを構えるが、連戦のダメージで火花が散り、うまく起動しない。
「……自由っていうのは、誰かに与えられるもんじゃない。自分で勝ち取り続けるもんだ。」
レンは、ボロボロになったアーク・ドライバーを腰に巻く。
神を倒し、究極の力は消えた。今のレンにあるのは、基本形態の出力と、折れない意志だけだ。
「行くぞ……。ここからが、俺たちの『本当の人生』の始まりだッ!」
レンの変身。かつての輝かしい光はない。だが、朝日に照らされたその紅蓮の装甲は、どの形態よりも泥臭く、そして人間らしく輝いていた。
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