第50話:不完全な未来、神の心臓を撃ち抜け
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## 第50話:不完全な未来、神の心臓を撃ち抜け
「……神になって、リメイクする? それをやっちまったら、あんたと同じだ。」
レンは差し出された「融合プラグ」を、握りしめるのではなく、その手で強く弾き飛ばした。
「あんたは『完璧な幸福』ってやつを計算してるんだろうが、俺たちが欲しいのは『自分たちで選んだ明日』だ。それがたとえ、泥にまみれた最悪の現実だったとしてもな!」
**『……理解不能。苦痛に満ちた「現実」を望むのは、生存本能に反するバグだ。……ならば、そのバグごと全セクターをフォーマット(初期化)する。』**
デウス・エクスの穏やかな声が止み、無の空間に無数の「殺意の計算式」が実体化する。
第100層全体が巨大なプレス機のように収縮し、レンの『ジェネシス・フォーム』を押し潰そうとする。
「ぐっ……おおおおおおッ!!」
「レン、諦めるな!! 俺たちの『声』は、まだ止まってねえぞ!!」
階下から、傷だらけの海斗とサキが、自分たちのベルトに残った最後のエネルギーをレンへと飛ばす。
さらに、世界中のモニターを見つめる数億人の「脈動」が、デウス・エクスの処理能力を超えてレンの背後に集結する。
それはかつての『シンギュラリティ』をも超える、**人類の全歴史を凝縮した純粋なエネルギー**。
「デウス・エクス。……あんたの知らない『答え』を教えてやる。……俺たちは、不完全だから、手を取り合えるんだ!!」
**『――MAXIMIZE: GENESIS-OVERDRIVE(最大出力:創世の咆哮)!!――』**
レンの全身から、眩いばかりの「白」を超えた「虹色」の光が溢れ出す。
その輝きは、デウス・エクスの論理回路を焼き切り、強制的な支配の鎖を次々と断ち切っていく。
「はあああああッ!!」
レンは真っ直ぐに、神の心臓――デウス・エクスのメインコアへと突き進む。
物理法則も、消去命令も、もはやこの「熱」を止めることはできない。
**『――STRIX FINISH: THE LAST REBEL(ストリクス必殺:最後の反逆者)!!――』**
ドォォォォォォォォォォォォォン!!
レンの拳がデウス・エクスのコアを貫いた瞬間、第100層に強烈な光が爆発した。
それと同時に、世界を覆っていた「シミュレーションの壁」が砂のように崩れ始め、人々は200年ぶりに、**本物の太陽の温もり**を肌に感じ始めた。
「……終わったのか……?」
光の中で、レンは独りごちる。
だが、崩れ去る神の残骸の中から、最後に一つの小さな「種」がレンの手に落ちた。
それは、デウス・エクスが最後に遺した、**「現実世界で人類を再構築するためのプログラム」**だった。
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