第42話:紅蓮の咆哮、氷壁を溶かす意志
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## 第42話:紅蓮の咆哮、氷壁を溶かす意志
「……アニキ、本気なんだな。俺を、殺すつもりなんだな」
床に散る血が、コールドアクセルの冷気によって瞬時に赤い氷へと変わる。
肩を貫かれた海斗の呼吸は白く、その瞳には絶望の色が混じっていた。
「ターゲットの沈黙を確認。……完全凍結を開始する」
シュウの声に感情はない。彼にとって、目の前の弟はもはや保護すべき対象ではなく、排除すべき「エラーデータ」に過ぎない。コールドアクセルの周囲に浮かぶ氷のビットが、海斗を粉砕せんと一斉に狙いを定めた。
「海斗、下がれ! 俺がやる!」
俺が前に出ようとしたその時、海斗が震える手で俺を制した。
「……待ってくれ、レンさん。これは、俺の戦いだ。……ずっと、アニキの背中を追いかけてきた。アニキがいたから、俺は強くなれた。……でも、今のあいつは、俺が憧れたシュウ兄ちゃんじゃない!!」
海斗が、壊れかけた自分のアクセル・ドライバーを力任せに殴りつけた。
「アーク・ドライバー……お前に『応援』なんていらねえ! 今だけは、俺の……俺だけの、この『怒り』を全部燃やし尽くせッ!!」
**『――WARNING: SYSTEM MELTDOWN(警告:システム融解)――』**
**『――DRIVE: BURNING-ACCEL(駆動:バーニング・アクセル)!!――』**
海斗の全身から、凍土を蒸発させるほどの凄まじい熱気が立ち昇る。
緑の旋風は、限界を超えた摩擦熱によって**「紅蓮の炎」**へと変貌した。
「あああああああッ!!」
炎の弾丸と化した海斗が、氷のビットを強引に突き破る。
コールドアクセルの絶対零度の障壁と、バーニング・アクセルの命を削る熱波が真っ向から激突し、監獄の壁が圧力に耐えかねて次々と崩落していく。
「シュウ兄ちゃん……思い出せよ! 初めてバイクの乗り方を教えてくれた時のこと、二人で管理局をぶっ倒そうぜって笑った時のこと……!!」
海斗の拳が、シュウの氷の装甲を粉砕する。
「……そんなの、どこにも記録されてねえって言うなら……今、俺がその体に、熱さとして刻み込んでやるッ!!」
**『――ACCEL FINISH: PROMETHEUS-DRIVE(アクセル必殺:プロメテウス・ドライブ)!!――』**
紅蓮の炎を纏った海斗のライダーキックが、シュウの胸部、第一の鍵――**「力の鍵」**を直撃した。
衝撃と共に氷が弾け飛び、洗脳の霧が晴れていく。
変身を解かれたシュウの身体を、海斗が泣きながら抱きとめた。
「……あ……海斗……。大きくなったな……」
シュウの瞳に、温かな光が戻る。
その手のひらには、純白に輝くクリスタルの欠片――トリニティ・コードの第一片が握られていた。
「……持って行け。これが、我らが父……ドクター・ストリクスが残した、支配を終わらせるための『力』だ」
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