表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『ダンジョン配信中に「変身!」と叫んでみた。〜魔法使いばかりの世の中で、重装甲のバイク乗りがソロ攻略で無双する〜』  作者: じょんどぅ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

32/76

第31話:旧世界の遺産、白銀の処方箋



---


## 第31話:旧世界の遺産、白銀の処方箋


「……ハルカ、返事をしてくれ……!」


ハルカの意識は戻らない。無理なハッキングによって、彼女の魔導回路エーテル・ラインは焼き切れ、脳には過負荷がかかっている。

俺たちの拠点である第20層へ戻る時間はない。この第50層『ロスト・メトロポリス』のどこかに、彼女を救う手段があるはずだ。


「レンさん、これを見て!」

海斗が、廃墟となった高層ビルのデジタル看板をハックして表示させた。

そこには、旧世界の地図がうっすらと浮かび上がっていた。


「『中央統合医療センター』……。プロフェッサーのデータによれば、そこにはあらゆる負傷を分子レベルで修復する**『万能治療薬パナケイア』**が眠っているはずよ」

サキが、ヴァルキリーのレーダーでビルを指し示す。


だが、そのセンターの周囲には、これまでとは比較にならない数の真鍮の騎士、そして空を埋め尽くすドローン兵器が展開されていた。


「……海斗、サキ。ハルカを頼む」

「えっ、レンさん、一人で行く気!?」


「俺が注意を引く。その隙に、二人でハルカを運んでくれ。……俺には今、あいつの温もりがまだ手に残ってるんだ。それが消える前に、あいつを笑わせたい」


俺は、白く反転したヴォイド・トリガーをドライバーに押し込んだ。


**『――PURE SYNC: OVER-EVOLVE(純粋同期:限界進化)!!――』**


漆黒だった装甲が、眩いばかりの**「パールホワイト」**へと変色していく。

虚無を乗り越え、仲間の想いを受け入れた姿――**仮〇ラ☓ダーストリクス・シャイニング**。


「行くぞ……旧世界の亡霊どもッ!!」


俺が地を蹴ると、背後でソニックブームが巻き起こった。

超高速で飛来するドローン群を、俺は一瞥もせず、ただすれ違いざまに手刀で一閃する。

爆発の炎が、白い装甲に反射して美しく煌めいた。


「ハアアアアアッ!!」


医療センターの防衛隔壁を、拳一つで粉砕する。

内部へ突入すると、そこには巨大なバイオ・メインフレームが鎮座していた。


**『――認証成功。一条レン……管理者アドミニストレーター権限を確認。パナケイアを抽出します――』**


「管理者……? 俺が……?」

不意に浮かんだ疑問。だが、今はそれを考えている暇はない。

抽出された青いカプセルを掴み、俺は押し寄せる守護者たちを蹴散らしながら、仲間の元へと疾走した。


「……ハルカ! これを!!」


カプセルを彼女の口元に運ぶ。

青い光の粒子が、彼女の身体に吸い込まれていく。

数秒の静寂の後、ハルカが「……ん……」と微かに目を開けた。


「……レン、さん……? 良かった、怖い顔、してない……」


「ハルカ……!」

俺は彼女の手を握りしめた。今度は、その手のひらの熱さが、はっきりと俺の心に伝わってきた。


だが、安堵する俺たちの背後で、プロフェッサーの不気味な声が響く。


「……素晴らしい。管理者権限まで使いこなすとは。……だが一条レン。君が『管理者』として認められたということは、この街の**『真の防衛システム』**が、君を最優先抹殺対象に設定したということでもあるんだよ」


街の地鳴りが、先ほどとは違う「機械的な脈動」へと変わる。

ビルそのものが変形し、巨大な巨人のような姿へと組み変わっていく。


---



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ