第20話:審判の双星(ダブルキック)
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## 第20話:審判の双星
「……バカな、我ら『十二輝石騎士団』が、たかが二人の異端者に……ッ!」
祭壇の上に立つ騎士団長が、砕かれた大剣を握りしめ、震える声で叫んだ。
周囲には、海斗の超高速攻撃と俺の重厚な拳によって沈黙した精鋭たちが転がっている。
「『たかが二人』じゃない。……俺たちは、世界中の『声』を背負ってるんだ!」
海斗が背中のジェットエンジンを吹かし、俺の隣に並び立つ。
エメラルドゴールドの装甲が、祭壇の光を反射して眩しく輝く。
「海斗、トドメだ。……今の俺たちなら、いけるな?」
「もちろんだよ、レンさん! 同期レート、100%突破!」
二人のベルトが、かつてないほど激しく共鳴する。
俺の『炎』が海斗の『風』を煽り、海斗の『風』が俺の『炎』を巨大な渦へと変えていく。
**『――DUAL DRIVE: MAXIMUM CHARGE(デュアル駆動:最大充填)!!――』**
俺は右脚に紅蓮のエネルギーを。
海斗は右脚にエメラルドの旋風を。
二人が同時に跳躍し、空中でお互いの背中を蹴るようにして、螺旋を描きながら加速した。
「はあああああああッ!!」
「いっけえええええええッ!!」
**『――DOUBLE RIDER KICK: "STRIKE-ACCEL BURST"(ダブルライダーキック:ストライクアクセル・バースト)!!――』**
ドォォォォォォォォォォォン!!
祭壇の空間そのものが歪むほどの衝撃。
二人のキックが騎士団長の防御魔法を「分子レベル」で粉砕し、そのまま巨大な光柱となって第20層の天井を突き抜けた。
沈黙。
立ち上る煙の中から、変身を解いた俺と海斗、そしてハルカが歩み出る。
『勝った……本当に勝っちゃったよ!!』
『管理局の精鋭が全滅……歴史が変わるぞこれ』
『「二人で一人」の必殺技、最高にエモかった!!』
配信画面は、もはやお祭り騒ぎを通り越して、一つの「革命」の始まりを予感させる熱狂に包まれていた。
だが、崩れ去った祭壇の奥から、不気味な機械音が響き始めた。
床が割れ、そこから現れたのは……**「巨大な石碑」**。
そこには、この世界の公用語ではない、「旧時代の文字」でこう刻まれていた。
> **『管理者が二人揃いし時、深淵の門が開く。……真の絶望は、第50層より始まる。』**
「……深淵の門? 第50層?」
ハルカがその文字を読み解き、顔を青ざめさせる。
「レンさん、これ……。私たちが今まで戦ってきた魔物は、ただの『防衛システム』に過ぎなかったみたい。50層から先は、この星そのものを侵食している『外敵』が閉じ込められているんだわ」
その時、虚空からあの「プロフェッサー」の笑い声が響いた。
『おめでとう、諸君! 素晴らしいエンターテインメントだったよ。……さあ、ここからが本当の「番組」だ。管理局という小さな檻を超え、人類の存亡を懸けた「最深部攻略」を開始したまえ。』
俺は、去りゆく声を睨みつけながら、改めて腰のベルトを締め直した。
敵は管理局だけじゃない。
この世界の仕組みそのもの、そして50層に眠る「真の敵」。
「……いいぜ。何層まであろうが、全部ぶち抜いてやる」
俺たちは、第21層へと続く階段を見据えた。
200話続く物語は、ここから「国家間の対立」から「世界の救済」へと、そのスケールを大きく広げていく。
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