表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『ダンジョン配信中に「変身!」と叫んでみた。〜魔法使いばかりの世の中で、重装甲のバイク乗りがソロ攻略で無双する〜』  作者: じょんどぅ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

16/76

第15話:第15層の罠、あるいは進化の鍵



---


## 第15話:第15層の罠、あるいは進化の鍵


「……第15層。いよいよ、あの『プロフェッサー』が言ってたエリアだね」


海斗がスケボーの速度を上げ、先行して地形をスキャンする。

第15層『機械仕掛けの揺り籠』。そこはこれまでの岩とマグマの迷宮とは一変し、壁面を巨大な歯車が回り、床下からは規則的なピストン音が響く、不気味なほど「無機質な」階層だった。


「レンさん、気をつけて。ここ、魔力の流れが完全に遮断されてる。魔法使いの探索者なら、立っているだけで魔力切れを起こすレベルよ」


「……魔法の劣化コピーじゃない、『純粋なシステム』の領域ってことか」


俺はストライカー・ウィーラーのエンジン音を聞きながら、腰のドライバーの反応を確かめる。

むしろここに来てから、ドライバーの鼓動ビートは安定し、出力が増しているようにさえ感じられた。


だが、その静寂を切り裂くように、頭上から漆黒の雷鳴が降り注いだ。


**――ドォォォォォン!!**


「っ!? 全員、散れ!」


俺の叫びと同時に、巨大な歯車が粉砕され、紫色の炎が爆ぜる。

砂煙の中から現れたのは、あのプロフェッサーから「失敗作」と吐き捨てられた、執念の戦士。


「……一条レン……。貴様を殺すまで、私は終わらん……!」


仮〇ラ☓ダー・ハデス。

その装甲は、以前戦った時よりも禍々しく変貌していた。右腕には無理やりボスのパーツを接合したような、巨大なハサミ状の武装が追加されている。


「ハデス……! まだ追いかけてきてたのか」


「プロフェッサーに……捨て駒と言われようが構わん! 貴様のドライバーさえ手に入れば、私は『真の王』になれるのだ!」


ハデスが紫の炎を纏い、突進してくる。

「海斗、ハルカを頼む! ここは俺が止める!」


「わかった! お兄さん、死ぬなよ!」


俺は走りながら、レバーを全力で叩き込んだ。


**『――CONNECT GEAR: BURNING――』**


白熱する装甲。だが、ハデスの捨て身の一撃は凄まじかった。

巨大なハサミが俺の胸部装甲を掴み、そのまま壁面へと叩きつける。


「ガハッ……!?」


「見ろ、この力! 私の憎しみ(データ)が、システムを限界以上に引き上げている!」


ハデスの攻撃には、理屈を超えた「執念」が宿っていた。

俺のバーニング・フォームの熱すらも、紫の冷気が押し戻していく。

絶体絶命のその時、俺の網膜ディスプレイに、プロフェッサーからのハッキング・メッセージが浮かんだ。


『プレゼントだ。……その壁の奥を、全力でブチ抜きたまえ』


視線の先、ハデスに押し付けられている壁の奥。

そこに、異常なまでのエネルギー反応がある。


「ハルカ、海斗! 俺に衝撃を与えろ! あの壁をぶち抜く!」


「えっ、自爆するつもり!? ……いや、信じるよ! 海斗君、最大出力!」


「了解! 風と炎を一点に!!」


海斗の旋風と、ハルカが即興でバイクから射出したエネルギー弾が、俺とハデスの背後に着弾する。

爆風。

俺とハデスは、もろくなった壁を突き破り、その「奥」へと転がり込んだ。


そこは、白く発光する液体ナノマシンが満たされた、巨大な実験槽だった。


**『――NEW COMPONENT DETECTED: "X-GEAR"(新パーツ検知)――』**

**『――SYSTEM EVOLUTION: INITIALIZING(システム進化:初期化中)――』**


「何だ……!? この光は……ッ!!」


ハデスの悲鳴と共に、実験槽の白い液体が、俺のドライバーへと吸い込まれていく。

俺の脳裏に、再びあの男の声が響く。


*『お前の本当の名は――』*


白銀の光が、第15層の闇を塗り替えた。


---



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ