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『ダンジョン配信中に「変身!」と叫んでみた。〜魔法使いばかりの世の中で、重装甲のバイク乗りがソロ攻略で無双する〜』  作者: じょんどぅ


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第14話:秘密基地のコーヒーと、鋼の真実



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## 第14話:秘密基地のコーヒーと、鋼の真実


「……ふぅ、やっと落ち着いたね」


第8層の隅、古代の給水施設跡。ハルカが展開した『隠蔽フィールド』の中で、俺たちは束の間の休息を得ていた。

ポータブルコンロで淹れたコーヒーの香りが、殺伐とした迷宮の空気を少しだけ和らげる。


「はい、海斗君も。お疲れ様」

「わぁ、ハルカ姉さんありがとう! ……うっ、苦っ! でも、なんか『大人』って感じがするね」


背負い込んだ自作デバイスをいじりながら、海斗が顔をしかめる。

ついさっきまで戦場で風を操っていた戦士も、素顔に戻ればただの少年だ。


俺は一人、ストライカー・ウィーラーのシートに寄りかかり、手元にある『古びた手紙』と、海斗が持ってきた『自作ベルト』を見比べていた。


「……海斗。お前、どうやってこのシステムを組み上げた?」


海斗は真剣な表情になり、ノートPCを広げた。


「レンさんの配信だよ。スロー再生して、火花の出方や装甲の重なり方を解析したんだ。そしたらさ……おかしなことに気づいたんだよ。このベルトのプログラム、現代の魔法理論じゃなくて、一千年以上前の『旧時代の物理法則』で書かれてる」


「一千年前……?」

ハルカが手を止めてこちらを見る。


「そう。今の魔法は『願えば叶う』っていう曖昧なものだけど、このシステムは『エネルギーを変換して固定する』っていう純粋な科学だ。……レンさん、たぶんそのベルト、ただの遺物じゃないよ。このダンジョンそのものを『制御』するために作られた……いわば**管理者の鍵**なんだ」


その言葉と同時に、俺の脳裏に激しい頭痛と共に映像がフラッシュバックした。

白い白衣を着た男。泣き叫ぶ人々。

そして、誰かの声。


*『――レン、いつかこの力が、世界を繋ぐ希望になる。……たとえ、お前がすべてを忘れても。』*


「……っ、あ……」

「レンさん!? 大丈夫!?」


ハルカが駆け寄る。

俺のベルト『アーク・ドライバー』が、共鳴するように微かに鼓動した。

失われた記憶。俺は、ただ拾っただけの「無能」ではなかったのか?


「……大丈夫だ。少し、昔のことを思い出しそうになっただけだ」


その時、隠蔽フィールドの端が、不自然に波打った。


「誰だ!?」


俺は即座にドライバーを構える。

だが、現れたのは敵ではなかった。

虚空から滑り出すように現れたのは、一機の小型ドローン。俺の使っているものよりも遥かに高度な、漆黒の流線型モデル。


そのプロジェクターが起動し、空中にホログラムを映し出す。


『……素晴らしい。システムの解析が進んでいるようだな、若き天才君』


そこに映っていたのは、フルフェイスのマスクで顔を隠した男。ハデスではない。

声は合成されており、性別すら不明だ。


『私は「プロフェッサー」。この世界の嘘を暴き、真実のシステムを解放しようとする者だ』


「プロフェッサー……。お前がハデスの飼い主か?」


『ハデスか。あれはただの執着心に憑りつかれた失敗作だ。……一条レン、君に情報を与えよう。第15層。そこに、君の「本当の力」を呼び覚ますためのアップグレード・パーツが眠っている』


「……俺にエサを与えて、何をさせる気だ」


『面白い物語コンテンツが見たいだけさ。……期待しているよ、真の「仮〇ラ☓ダー」諸君』


ホログラムが消え、漆黒のドローンは自爆して塵となった。


「……罠かもしれない。でも、行くしかないみたいだね」

海斗が自作ベルトを握りしめる。


「ああ。……記憶も、力も。全部その第15層とやらで確かめてやる」


俺たちはコーヒーを飲み干し、立ち上がった。

次の戦いは、単なる逃亡ではない。

自分たちの『正体』を知るための、真実へのダイブだ。


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