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【100話で完結】ぼくのホーム オフィスには 人間きぶんの 猫が2匹いる  作者: 華奢 素数


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【10/12】子どもを叱るのに、僕を主語しないでください

 趣味が読書なのは、コスパがいいからだ。1,000~2,000円程度で、1週間は楽しめる。読んだ後、知性と理性と感性が深まった気がする(ドラクエの〇〇のタネの凄い奴バージョンだな)。忘れた頃に読みかえしたら、以前と違う感想を得る。同じ本を読んだ人と、ちょっと仲間だよなって気分になれる。


 ただ


タイパは悪い。

あと


疲れる。

書かれた文字情報を自分の頭の中で一度再生し、並び替えたり・比べたり・映像化したり・記憶したりと忙しい。


人の脳みそ使って、なにしとんねん! という感じだがゲームで例えると


なんでも(だれでも)再生できる「共通のソフト=本」が与えられて、各々が持つハード(脳みそ)で解きほぐしていく。


疲れる。

ほんとうに


疲れる。

そして


眠たくもなる。



久々に電車に乗って外出だ。乗車時間30分ほど。どの本を読むのがいいかと思案。


読み進まない、


『その女アレックス』をリュックに忍ばせる。



目次の次ページに、主な登場人物集が。海外本は名前が覚えにくいんだがなんと17人の名前と何者か簡単に書かれている。


最寄り駅で電車を待つ間に読み始める。うん、字が小さい。電車に乗ってから読もう。乗車、座席が空いている。座って、早速読み始める。


隣りに座るちびっこが騒ぐ。お母さんが

「となりのおっちゃんに迷惑やろ!」と他責教育指導を施す。


ちびっこは、一瞬シュンとする。


ページをめくる手が遅い。イマイチ集中できない。登場人物はまだ多くないが、やたらとかつら(ウィッグ)の話で、いまアレックスがどこにいるのかわかりにくい。11Pから17Pまで行ったり来たりする。


ちびっこが息を吹き返す。騒ぐ。元気なことはいいことだ。テンションあがってるんだろう。


「アンタ! おっちゃんに迷惑やろ! 朝、歯も磨いてへんねんから」

とお母さんが【2度目の他責教育指導】と【歯磨き上手かな? 放棄】についていいボールを投げてきた。


声の主であるお母さんに目線を送りたいが、じろっと見るのもアカン気がする。なんせ、間にはちびっこがいる。


読書が進まない。とにかく、いまアレックスはどこにいるのか読み返す。

ウィッグショップを通り過ぎて、戻ったのはいつの話しなのだ? さっきまでウィッグショップでプラチナブロンドのかつらを触っていたじゃないか。

(家に帰って読み返したら、回想と今の時制がわかりました)


読書自体が迷子になりつつ、電車はドンドコ進み、目的地に近づく。


鉄橋を電車が渡る。秋の穏やかな淀川が下を流れる。釣り人がいる。


「あぁ!釣りしてる!」

ちびっこが喜ぶ。よかったねと同意する。


お母さんが

「うるさいで!おっちゃんに怒られるで!」


お母さん


お母さん、それ、スリーアウトや。



僕は、おじさんです。おっちゃんと同義です。おっちゃんとラベリングされても文句はいいません。おにいさん、なんて呼ばれたらそれはもう、夜のお店です。


問題なのは、「迷惑だったり」「怒っている」とかは、僕の中の問題です。自分の子どもの教育指導に、僕を(知らん人を)ダシにするのは


やめてほしいのです



電車に乗ったらうれしいものです。僕は〇〇鉄じゃないけど、久々に電車に乗るとあって、読みたい本を選んでました。そんな時間が楽しかったです。乗車してから読書に集中できなかったけど、6ページ読み進んだからヨシです。となりで、ちびっこが騒いでいても、別に気になりません。楽しそうにしているからです。泣いたり、叫んだりしてるんじゃなくて、楽しそうだからいいじゃないかと僕は思うのです。靴も脱いでいたし、窓の外の景色に心射抜かれている子どもって、かわいいじゃないかと思うのです。


もしも、教育指導するなら、自分を主語にしてほしいです。

「お母さん、静かにしてほしいな」とかでいいと思うのです。


ゆーても、よその子ですから、僕を教育の一環に積極的に巻き込むのはやめて欲しいのです。


と、心の中でメモしたことを、今日のnoteに書き記しておくのだ。


電車のなかの読書は、あまりうまくいかないけれど、それでいいと思うのだ。本気で読みたいなら、静かな場所を選ぶから。



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