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女王カリディケ

女神アテナ:「まだやり残したことがある」

オデュッセウス:「なんでしょう」

女神アテナ:「以前、一眼の巨人の目を潰したことがあっただろう」

オデュッセウス:「はい、危うく私も食料にされてしまう所でした」

女神アテナ:「その巨人がな・・・ポセイドンの息子なのだ」

オデュッセウス:「ええ!」


アテナの話ではテスプロティア地方に行き、ポセイドンに生け贄を捧げなければならないのだとか・・・


オデュッセウスはすまなそうに、ペネロペの所にやって来た。

オデュッセウス:「ペネロペ、俺はまた旅に出なければならん」

ペネロペ:「・・・なぜですの?」

オデュッセウスは、経緯を話した。


オデュッセウス:「ポセイドンに生け贄を捧げなければ、この国の安泰はない」

ペネロペ:「私は20年待ちました。あと5年でも10年でも同じです。」

ペネロペは少し寂しそうな表情を見せたが、明るく送り出した。


オデュッセウスはテレマコスに王位を譲った。

テレマコス:「本当に行かれるのですね。」

オデュッセウス:「あの狼藉者たちとやりあったお前だ。きっとイタケを守っていける。」

こうして、オデュッセウスは、ペネロペとテレマコスに見送られながらテスプロティアへ向かった。


オデュッセウス:「母さんを頼んだぞ!」

テレマコス:「任せといて!」 テレマコスは腕を曲げ、力こぶを見せた。

ペネロペ:「体に気を付けて!」


航海は順風とは行かなかった。またしても嵐にあってしまったのだ。

オデュッセウス:「これもポセイドン様の試練か」

オデュッセウスは船内の柱にしがみつき耐えた。


オデュッセウスの船は流されテスプロティアを通りすぎ、ナウシカの故郷スケリエ島の近くに来ていた。

オデュッセウス:「ここは何処だ?」

高い山々に囲まれた島は、オデュッセウスの記憶になかった。

その島の近くに、兵士たちの石像が飾られていた。

オデュッセウス:「まるで生きた人間をそのまま石にしたような石像だ・・・」


オデュッセウスはその石像が気になりながらも、目的地のテスプロティアへ向かった。

テスプロティアの地は、女王カリディケが国を治めていた。

オデュッセウスは女王カリディケの前にやって来た。

女王カリディケ:「そなたがオデュッセウス殿か?」

オデュッセウス:「そうです女王様」

女王カリディケ:「いかなる理由で、この地へ?」

オデュッセウス:「海神ポセイドン様の怒りを沈めるために参りました。」

女王カリディケは少し困った顔をした。


女王カリディケ:「オデュッセウス殿の活躍は存じておるが・・・こういった話はご存じかな?」

オデュッセウスは眉をひそめた。

女王カリディケ:「ある国の王さまがオデュッセウス殿を助け、故国イタケまで送り届けたそうだ。」

身に覚えがあるオデュッセウス。

女王カリディケ:「その国の王アルキノオスはポセイドンの孫に当たるそうなのだが、なぜオデュッセウスを助けたのかとポセイドン様に罰せられ、島は高い山々で囲まれ、イタケまで送った兵士たちは石にされたと言う」

オデュッセウス:(なんてことだ!) この地へ来る途中の島を思い出すオデュッセウス。


オデュッセウス:「ならばこそ、一刻もはやくポセイドン様の怒りを沈めなければ」

女王カリディケ:「どうやって沈めるのだ?」

オデュッセウス:「この地で、生け贄を捧げるということになっています」

女王カリディケ:「何を生け贄とするのだ?」

オデュッセウス:「はっきりとは分かりませんが、猪か何かかと・・・」

力を貸すことに乗り気ではなかった女王カリディケは神託に判断を委ねることにした。

女王カリディケ:「う~む、神託にて答えを聞くしこととしよう」


しばらくして巫女が神託の結果を報告した。

巫女:「そ、それが・・・」

女王カリディケ:「早く申しなさい」

巫女:「あ、あのですね・・・神託によりますと・・・」

女王カリディケ:「じれったい!」

巫女:「カリディケ様とオデュッセウス様がご結婚なさるということに!」


唖然とするカリディケとオデュッセウス


オデュッセウス:「ちょっと待ってくれ、俺は50間近だし故国イタケには嫁もいる」

女王カリディケ:「あまりにも突拍子もないが・・・これが生け贄ということか?」


こうしてオデュッセウスの新たな結婚生活が始まった。


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