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親子三代

アンティノオスの父エウペイテスはオデュッセウス邸の前で叫んだ

エウペイテス:「オデュッセウス出てこい!」

ペネロペは侍女たちと2階の部屋にこもり出ていくことはなかった。


何人かの親族たちが門を破って屋敷内に入ってくる。

親族:「もぬけの殻だ」

2階から物音がしてしまう。

親族:「上に誰かいるぞ!」

籠城するペネロペたちの部屋を親族たちが体当たりでドアを壊そうと試みる。

恐怖のあまり、一人の侍女が叫んだ。

侍女:「こ、ここにはオデュッセウス様はおりません!ラエルテス様のもとへ行かれました!」


親族たちは、オデュッセウスの父ラエルテスの屋敷へ向かった。


ラエルテス農園の屋敷では、オデュッセウスが父ラエルテスへ帰還の報告をしていた。

オデュッセウス:「ただいま戻って参りました」

ラエルテス:「よく戻ってきてくれた」

オデュッセウス:「はい。それで我が屋敷内で狼藉を振るっていた者たちを成敗して参りました。」

ラエルテス:「おお!あの者たちをか!ワシもハラワタが煮え繰り返っておったところじゃ」

オデュッセウス:「ですが彼らはこの島の有力者、このままでは収まりますまい。一戦交えることになるかと・・・」

ラエルテス:「望むと頃じゃ!」

テレマコス:「私も、ここで引き下がる気はありません」

オデュッセウス:「よく言ったテレマコス!」


こうして親子三代、結束して求婚者の親族たちと争うこととなった。

メントル:「数では部分が悪いですよ」

オデュッセウス:「ここまで来たんだ、最後まで押し通す」

その言葉にメントルは微笑んだ。


遠くから土煙と蹄の音が微かに聞こえた。

高台から見張りをしていたテレマコスが掛け降りてくる。

テレマコス:「こちらに向かってきます。」


ラエルテスとテレマコスは投てき用の槍を並べ始めた。


親族のリーダーであるエウペイテスが叫んでいる。

エウペイテス:「オデュッセウス!20年も国を離れておいて王だと名乗ってもワシは認めんぞ!」


その言葉に老王ラエルテスが叫びながら槍を投げた。

ラエルテス:「国を盗もうとしおって、盗人猛々しいわ!!」


このラエルテスの槍は、エウペイテスの兜を貫き、エウペイテスは地面に倒れた。

あっけないリーダーの死だったが、親戚軍は止まることなくオデュッセウスたちに向かってくる。


オデュッセウス:「いよいよだな」

テレマコスに目配せして、オデュッセウスも突進していく。

オデュッセウス:「うおぉぉぉ!!」

テレマコス:「わあぁああ!!」


両者が激突する直前、まばゆい光が両者の間に割って入った。

先頭を走っていた親戚軍やオデュッセウスは、この光で弾き飛ばされる。


女神アテナ:「双方、そこまでだ!」 突然の神の降臨だった。

オデュッセウス:「な、なぜですか!」

女神アテナ:「これ以上、イタケの血を流すことはない」

納得のいかない両者は睨みあった。


ドドォォーン! さらに雷が落ちた。

女神アテナ:「大神ゼウス様に逆らうつもりか?」

両陣営は武器を捨て和睦した。


テレマコス:「これで良かったのでしょうか?」

オデュッセウス:「・・・良かったんじゃないのか」

メントル:「あのまま進めば、もっと混乱が続いたでしょう」

オデュッセウス:「そうだな、勝手も負けても」

ウエルテス:「ワシは、もう少し長生きしそうじゃ」


メントル:「では、私はこれで・・・」

メントルは光になってアテナのもとに帰っていった。


ウエルテス:「あやつは?」

テレマコス:「メントルさんは勝利の女神ニケ様だったんです」


オデュッセウスは自分の屋敷に帰り、王としての務めを果たした。

そして、1年が過ぎた頃。

女神アテナがオデュッセウスの前にやってくる。

アテナ:「オデュッセウス、お前にはまだやり残していることがある」


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