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カリュプソ

オデュッセウスはカリュプソと平穏な日々を送ってはいたが、心の隅に故国イタケの思いがあった。

カリュプソもその想いに気がついていたが、愛するオデュッセウスを手放す辛さには勝てなかった。


そんなカリュプソのもとへ伝令神ヘルメスがやってくる。

カリュプソ:「・・・きましたか」

カリュプソは小さく呟いた。


ヘルメス:「ゼウス様のご命令です。オデュッセウスを解放してください」

ゼウスに逆らうことが出来ないカリュプソは涙を流した。


その日の晩、カリュプソはオデュッセウスに尋ねる。

カリュプソ:「イタケに帰りたい?」

オデュッセウス:「はい、あなたが許していただけるのなら」


カリュプソは悲しそうな顔で微笑んでいった。

カリュプソ:「いいわ、イタケに帰してあげる」

オデュッセウス:「本当ですか!」

カリュプソ:「本当よ、出発の準備も手伝うし、いい風もおくってあげるわ」

いつもと様子の違うカリュプソ

オデュッセウス:「何かありましたか?」

カリュプソ:「・・・ゼウス様のご命令なのよ」

沈黙する二人


カリュプソ:「私を選んでくれたら、あなたを不死にしてあげれるのに」

オデュッセウス:「・・・あなたには神々の世界にこそ、ふさわしい人がいますよ」

カリュプソ:「・・・そうね・・・」


カリュプソは食料や衣類を用意し、オデュッセウスは筏を作った。

オデュッセウス:「あなたのご恩は忘れません」

そういって、オデュッセウスはカリュプソを抱きしめた。

カリュプソは少し手で距離をとった。

カリュプソ:「これ以上は、もう辛くなるわ」


カリュプソは順風を送り、オデュッセウスの筏を出発させた。


馬車にのりスパルタに向かったテレマコス一行は、無事にスパルタに到着した。

ネストル王の息子ペイシストラトスの案内でメネラオス邸へやってくる。

屋敷では、メネラオスとヘレネの娘ヘルミオネと

トロイア戦争の英雄アキレウスの息子ネオプトレモスの結婚式が執り行われていた。


メネラオス:「旅の方々もゆっくりしていってくれ、私も以前、諸国を巡ることになってな、その時の苦労はよくわかっている」

テレマコス:「有り難うございます」

メネラオス:「今日は娘の結婚式でな、相手はなんとトロイア戦争の英雄アキレウスの息子だ」

メネラオスは誇らしげに言った。

メネラオス:「トロイア戦争ではオデュッセウスの活躍で勝利できたが、帰りに嵐にあい諸国を渡り歩くことになってな、それで帰ってくれば兄のアガメムノンは亡くなってるし、オデュッセウスも何処にいるのだか・・・」

テレマコス:「父の居場所を知らないんですか?」

メネラオスはビックリしてテレマコスの顔をみる

メネラオス:(・・・どこかで見たような・・・)

ペイシストラトス:「テレマコス殿はオデュッセウス様のご子息です」

メネラオス:「確かに似ている!」

テレマコス:「す、すみません突然」

テレマコスはペコリと頭を下げた。


メネラオス:「これは、あくまで噂だが、旅の途中であったプロテウスという海神がオデュッセウスを女神カリュプソの島で見かけたらしい」


テレマコス:「生きてるんですね!」

メネラオス:「確証は出来んが・・・オデュッセウスのことだきっと上手くやっておる」


ホッとしたテレマコス一行は、メネラオス邸でしばらく滞在することになった。

メントル:「どうするのですテレマコス殿」

テレマコス:「・・・女神カリュプソの島は何処にあるのかわからない」

ペイシストラトス:「デルポイのアポロン神殿で神託を受けましょうか?」


3人で話をしていると、突然メントルが白目をむいて口をパクパクさせ始めた。

テレマコス:「メ、メントルさん」

メントルは突然、叫んだ。

メントル:「すぐにイタケに帰るのです!」


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