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ネストル王の話

天界についた光の玉は女神アテナに変わり、ゼウスの前にやってくる。


アテナ:「このままではイタケはめちゃくちゃになります」

ゼウス:「わかっておる」

アテナ:「では、オデュッセウスをカリュプソのもとから解放させてください」

ゼウス:「わかっておる。わかっておる。ただポセイドンが・・・」

アテナ:「ポリュペモスの目の件ですか・・・」

ゼウス:「それじゃそれ・・・」

アテナ:「・・・」


ピュロスについたテレマコスとメントルは、老将ネストル王に歓迎される。

ネストル王:「よくこられたテレマコス殿、そなたを歓迎するぞ!」

テレマコス:「ネストル王、わが父オデュッセウスの行き先はご存じないでしょうか?」

ネストル王:「オデュッセウスは長年続いたトロイア戦争に終止符を打った知将よく知っておる」

これから、ネストル王の長い話がはじまった。


ネストル王:「トロイアでは多くの仲間がなくなったアキレウス、パトロクロス、私の息子も・・・」

少し涙ぐむネストル王。

ネストル王:「だが帰路についた者もおった。総大将アガメムノン、副将メネラオス・・・そうじゃ、この兄弟が帰るとき喧嘩をしおってな、ワシは一足早く帰ったのじゃ・・・はて?オデュッセウスはどうだったか?」

ネストル王は思い出そうとしばらく考え込む

ネストル王:「確か出向の準備をしていたと思うが・・・そうだった!」

期待を膨らますテレマコス


ネストル王:「総大将アガメムノンが帰国するなり暗殺されてな、その首謀者が王妃クリュタイムネストラと愛人アイギストスだという」

話がアガメムノン暗殺の話になって少しがっかりするテレマコス


公にはなっていないが、クリュタイムネストラの元夫はアガメムノンに殺され、アガメムノンとの間にできた娘はアガメムノンによって生け贄とされている。また愛人アイギストスはアガメムノンの家系に恨みを持つ者であった。

(詳しくは、【転生したらトロイア戦争】第5部~第7部を参照)


ネストル王:「ところがアガメムノンの息子オレステスは雌伏7年見事に父の仇をとったのじゃ」

テレマコス:「オレステス殿は立派です。私は父の留守中に狼藉を働く者を懲らしめることも出来ない」

メントル:「テレマコス殿、これからですよ」

ネストル王:「すまんな役にたてなくて・・・・今日はゆっくり休まれるがよい」


その夜、ネストル王の息子ペイシストラトスがテレマコスの部屋にやってくる。

ペイシストラトス:「父からの言伝てだ。スパルタのメネラオス王なら何か知っているかもしれないと」

テレマコス:「本当ですか?」

ペイシストラトス:「メネラオス王はトロイアの帰り海難にあって諸国を巡ったらしい。それで何か知っているかもと・・・」

テレマコス:「有り難うございます」

ペイシストラトス:「それと、スパルタまで私が案内することになった。よろしく」

テレマコスとペイシストラトスは握手をかわした。


翌朝、テレマコス、ペイシストラトス、メントルの3人はスパルタへと馬車を走らせた。


天界では、ポセイドンがエチオピアの宴席に出席して不在の中、アテナがゼウスに嘆願する。

アテナ:「どうか、オデュッセウスを」

ゼウス:「・・・好きにするがよい」

アテナ:「ありがとうございます。ゼウス様」

ゼウス:「またポセイドンと喧嘩になっても知らんぞ!」


アテナはかつて、アッティカの土地をめぐってポセイドンと争った。

ポセイドンはその地に塩水を噴き上げさせ力を見せつけたが、

アテナ、塩水では民の役にはたたないと言ってオリーブの木を生やした。

民はアテナを選び、その地はアテナイとなった。


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