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神々は無職を選んだ  作者: 夜凪 灯
第二章 神なき力の目覚め
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49/71

神託ログ01『無職、二周目。』

朝。


目を覚ました。


天井がある。


身体もある。


神様の声も聞こえる。


死んでない。


「……よし」


昨日までなら、ここで終わっていた。


でも今日は、もう一つ確認する。


「俺の職業は?」


――ピコン。


【名称:レン】


【職業:なし】


【性質:ブレイカー】


「よし」


――ピコン。


【魔法神セレナ】


『何が“よし”なのよ』


「いや、変わってないなって」


『無職なのを確認して安心する人、初めて見たわ』


「俺だって好きで確認してるわけじゃない」


【商神メルク】


『では、そろそろ働いてください』


「朝一番に現実ぶつけるのやめて?」


【戦神ガルド】


『働く前に走るぞ!』


「もっと嫌なの来た!」


【知識神ノア】


『提案。西方への長期移動を想定する場合、持久力向上には一定の合理性があります』


「ノアまで!?」


【鍛冶神ヴォルグ】


『走れ』


「短い!」


フィリアの笑い声が聞こえた。


エリオスは黙っている。


たぶん。


助けてくれない。


「エリオス」


『……なんだ』


「創世神として、この状況をどう思う?」


『非常に』


一拍。


『健全だと思う』


「裏切り者!」


朝から七対一。


第二段階。


始まったらしい。


◇ ◇ ◇


大神殿の外へ出ると、空気が冷たかった。


まだ日が昇りきっていない。


石畳には朝露が残り、吐いた息がわずかに白い。


そして。


俺の横。


リナ。


「何で私まで?」


「俺も聞きたい」


「レンの訓練でしょ?」


「そう」


「じゃあ寝ててよかったじゃん」


「俺に言うなよ」


――ピコン。


【戦神ガルド】


『実戦では仲間も走る!』


リナが空を見る。


「聞こえないけど、ガルド?」


「正解」


「嫌な予感した」


「俺も」


今日。


西へは行かない。


昨日、境界の向こうにいた名前のない男と話した。


俺がこの世界へ来た理由を知っている者が、西にいる。


知りたい。


今すぐ行きたい。


でも。


行かなかった。


準備が足りない。


何より。


境界を越えたら七柱との接続が切れる可能性がある。


だから。


調べる。


鍛える。


備える。


それから。


自分で決める。


その結果が。


「走れええええええ!」


「何で声に出した!?」


走る。


◇ ◇ ◇


一周目。


余裕。


二周目。


まだいける。


三周目。


ガルドを殴りたい。


四周目。


神様って殴れるのかな。


五周目。


ブレイカーで接続切ったら静かになるかな。


『おいレン! 今、危険なこと考えただろ!』


「何で分かった!」


『顔だ!』


見えてんのかよ。


隣。


リナ。


普通に走ってる。


「……速くない?」


「レンが遅い」


「俺、敏捷九なんだけど」


「知らない」


そうだった。


こいつ。


元。


いや。


今も本人としては狩剣士。


職業表示だけなら。


【職業:リナ】


意味。


分からん。


「リナ」


「何?」


「職業の補助なくなってから、身体どう?」


走りながら聞く。


リナは少し考えた。


「前より疲れる」


「やっぱり?」


「うん。でも」


一歩。


前へ。


「分かりやすい」


「何が?」


「どこまでが私か」


その言葉。


少し。


残る。


職業。


補助。


神。


性質。


便利なもの。


全部。


なくせばいい。


わけじゃない。


でも。


どこまでが自分なのか。


知らないまま。


使うのも。


怖い。


「レン」


「何?」


「遅い」


「今いいこと考えてたの!」


「走りながら考えて」


「鬼!」


――ピコン。


【戦神ガルド】


『いいぞリナ!』


「敵が増えた!」


◇ ◇ ◇


訓練は走るだけでは終わらなかった。


木剣。


素振り。


足運び。


回避。


受け身。


そして。


「待って」


俺は地面に転がったまま、空を見た。


青い。


綺麗。


もう。


動きたくない。


「休憩」


【戦神ガルド】


『まだだ!』


「俺の身体は俺が決める!」


『その台詞をここで使うな!』


リナ。


笑ってる。


腹立つ。


「次」


ガルド。


言う。


嫌な予感。


『リナと打ち合え』


「無理」


即答。


リナ。


木剣。


持ってる。


俺。


木剣。


持ってる。


同じ。


ではない。


「手加減して」


「嫌」


「何で!?」


「実戦ではしてくれない」


「ガルドみたいなこと言い始めた!」


『いいぞ!』


「育成されてんの俺だけじゃなくない!?」


◇ ◇ ◇


構える。


リナ。


正面。


今まで。


何度か。


剣。


見た。


グランボア。


村。


戦い。


でも。


向けられると。


違う。


怖い。


「始めるよ」


「待っ――」


来た。


速い。


右。


木剣。


受ける。


重い。


「うわっ!」


弾かれる。


次。


下。


避ける。


つもり。


足。


もつれる。


転ぶ。


木剣。


首。


寸前。


止まる。


「死んだ」


リナ。


言う。


「縁起悪い」


「実戦なら」


「分かってる」


起きる。


もう一回。


二回目。


受ける。


弾かれる。


腹。


軽く。


打たれる。


「痛っ!」


「死んだ」


「毎回言うの!?」


三回目。


四回目。


五回目。


全部。


死んだ。


「俺、弱くない?」


【戦神ガルド】


『弱い!』


「もうちょっと言い方あるだろ!」


【知識神ノア】


『現時点では、リナとの近接戦闘における勝率は極めて低いと推測されます』


「ノアも!」


【魔法神セレナ】


『魔法使えば?』


「魔力三です」


『知ってるわよ!』


お前が言ったんだろ。


でも。


待て。


「魔法」


小さい。


火。


使える。


戦闘。


役に立つ?


「セレナ」


『何?』


「魔力三でも」


「戦い方ある?」


沈黙。


珍しい。


『あるわ』


声。


少し。


真面目。


『でも』


『今まで教えなかった』


「何で?」


『あんた』


少し。


間。


『魔力が少ないことを』


『欠点だと思いすぎてたから』


「欠点じゃないの?」


『欠点よ』


「欠点なんじゃん!」


『でも』


セレナ。


続ける。


『欠点があることと』


『戦えないことは』


『同じじゃない』


なるほど。


「教えて」


『いいわ』


「今?」


『今』


「俺もう死にかけなんだけど」


『死んでないでしょ』


「比喩!」


リナ。


木剣。


構える。


「やる?」


「ちょっと待って!」


◇ ◇ ◇


セレナの授業。


始まる。


『まず』


『大きい魔法を諦めなさい』


「夢ないな!」


『魔力三が何言ってんの』


「魔力三への当たり強すぎない?」


『事実よ』


火球。


無理。


炎の壁。


無理。


派手な攻撃。


ほぼ無理。


「じゃあ何すんの?」


『一瞬だけ使う』


「一瞬?」


『そう』


火。


出す。


ためじゃない。


相手。


驚かせる。


視線。


ずらす。


足。


止める。


暗闇。


照らす。


物。


燃やす。


『魔法で勝とうとしない』


セレナ。


言う。


『魔法を』


『勝つための一個にする』


俺。


少し。


驚く。


「セレナ」


『何』


「先生っぽい」


『私は魔法神よ!』


怒った。


◇ ◇ ◇


六回目。


リナ。


来る。


速い。


同じ。


右。


でも。


今度。


木剣。


受けない。


「――灯れ」


指先。


火。


小さい。


本当に。


小さい。


でも。


リナの目。


一瞬。


そっち。


向く。


今。


横。


ずれる。


剣。


空振る。


俺。


リナの横。


抜ける。


「おお!」


初めて。


攻撃。


避けた。


「できた!」


振り返る。


リナ。


もう。


いる。


「え」


木剣。


腹。


止まる。


「死んだ」


「早くない!?」


『一瞬作っただけなんだから、喜んで止まってどうすんのよ!』


「成功したら喜ぶだろ!」


『戦闘中よ!』


正しい。


悔しい。


でも。


笑う。


なんか。


楽しい。


一回目。


何も。


できなかった。


六回目。


一瞬。


避けた。


それだけ。


でも。


昨日より。


できる。


◇ ◇ ◇


昼。


地面。


寝転ぶ。


リナ。


隣。


パン。


食ってる。


「それ俺の?」


「私の」


「よかった」


「そんなに昨日のこと根に持ってる?」


「パンの恨みは深い」


俺も。


食う。


身体。


痛い。


でも。


悪くない。


「なあ」


「何?」


「俺」


「ブレイカーあるじゃん」


「うん」


「使えば」


「もっと簡単に戦えるのかな」


リナ。


パン。


噛む。


「知らない」


「ですよね」


「でも」


俺。


見る。


「今日」


「使わなかったね」


「うん」


木剣。


見る。


ブレイカー。


強い。


たぶん。


でも。


何を切るか。


分からないまま。


戦闘で。


振り回す。


怖い。


「使わなくても」


「できること」


「増やしたい」


リナ。


頷く。


「いいと思う」


それだけ。


◇ ◇ ◇


午後。


町。


出る。


目的。


買い物。


西へ。


向かう。


準備。


追加。


そして。


仕事。


「何で?」


俺。


掲示板。


前。


立つ。


【短期依頼】


【荷運び】


【清掃】


【薬草採取】


【護衛補助】


メルク。


嬉しそう。


『働きなさい』


「俺、世界の謎追ってるんだけど」


『お金になりますか?』


「ならない」


『では働きなさい』


強い。


「育成?」


『当然です』


「商神の?」


『はい』


七柱。


育成。


まだ。


続いてる。


朝。


戦神。


魔法神。


午後。


商神。


「過密スケジュールじゃない?」


『無職でしょう?』


「無職にも予定あるんだよ!」


リナ。


掲示板。


見る。


「これ」


指。


【薬草採取】


「西の手前」


「ちょうどいいじゃん」


確かに。


場所。


昨日。


アリアの地図。


あった。


西側。


境界。


より。


手前。


「報酬」


銅貨。


十二枚。


「安い?」


メルク。


聞く。


『内容次第です』


「まともな回答」


『私を何だと思っているのですか』


「銅貨一枚で説教する神」


『正しい認識です』


◇ ◇ ◇


受付。


依頼。


受ける。


紙。


渡す。


「お名前を」


「レン」


受付。


書く。


「職業は?」


「なし」


止まる。


顔。


上げる。


「……なし?」


「はい」


慣れた。


「本当に?」


「本当に」


リナ。


横。


笑い。


堪えてる。


「そちらの方は?」


「リナ」


「職業は?」


リナ。


止まる。


俺。


見る。


どう。


答える?


少し。


考えて。


「リナ」


受付。


止まる。


「お名前ではなく」


「職業」


「リナ」


「…………」


「…………」


俺。


耐えられない。


笑う。


「ちょっと待って!」


受付。


困ってる。


リナ。


真顔。


「表示したらそうなる」


「表示?」


確認石。


持ってくる。


リナ。


触る。


光。


【名称:リナ】


【職業:リナ】


受付。


固まる。


「…………」


俺。


肩。


震える。


「笑わないで」


「ごめん」


「レンもやる?」


「嫌」


「やって」


触る。


【名称:レン】


【職業:なし】


受付。


俺。


見る。


リナ。


見る。


また。


俺。


見る。


「……お二人は」


「何者ですか?」


俺とリナ。


顔。


見合わせる。


「無職と」


「リナ」


「説明になってない!」


受付。


初めて。


大きい声。


出した。


◇ ◇ ◇


結局。


依頼。


受けられた。


受付。


かなり。


疲れてた。


申し訳ない。


町。


西門。


向かう。


「第二段階」


俺。


言う。


「何?」


「いや」


昨日。


表示。


思い出す。


【第二段階】


【条件成立】


【育成者】


七柱。


そして。


増える。


枠。


『次は』


『神だけではない』


神以外。


誰。


なんだろう。


敵?


仲間?


リナ?


アリア?


カイル?


先輩?


それとも。


まだ。


知らない。


誰か。


「レン」


「何?」


リナ。


前。


見る。


人。


集まってる。


道。


端。


何か。


騒ぎ。


「行く?」


「うん」


近づく。


男。


倒れてる。


若い。


二十。


くらい。


服。


旅人。


周り。


三人。


困ってる。


「急に倒れた!」


「神官呼べ!」


「触るな!」


俺。


止まる。


勝手。


助ける?


フィリア。


昔。


言った。


傷を治すことと。


人を助けること。


同じ。


ではない。


「意識ありますか?」


声。


かける。


男。


目。


開く。


「……ある」


「触っていい?」


「……頼む」


許可。


取る。


近づく。


呼吸。


速い。


汗。


多い。


外傷。


見えない。


「フィリア」


『見ています』


「分かる?」


『生命力そのものに』


『大きな異常はありません』


「じゃあ」


男。


突然。


俺の腕。


掴む。


強い。


「おい」


目。


合う。


怯えてる。


「止めてくれ」


「何を?」


「分からない」


「は?」


男。


右手。


見る。


震える。


「朝から」


「触ったものが」


その時。


近く。


荷車。


車輪。


音。


鳴る。


ギシ。


男。


触ってない。


距離。


ある。


なのに。


鉄。


留め具。


ゆっくり。


曲がる。


「え?」


周り。


ざわつく。


車輪。


外れる。


荷車。


傾く。


リナ。


走る。


支える。


「離れて!」


人。


下がる。


俺。


男。


見る。


「今の」


「お前?」


「知らない!」


男。


叫ぶ。


「俺じゃない!」


「俺は」


「何もしてない!」


怖い。


嘘。


ついてるようには。


見えない。


「名前」


俺。


聞く。


「名前は?」


「トーマ」


「職業」


「木工師」


「今日」


「何か変わった?」


トーマ。


震える。


首。


振る。


「朝」


「仕事」


してた。


「椅子」


「作って」


「釘」


「抜こうとした」


「そしたら」


「抜いてないのに」


「外れた」


俺。


息。


止まる。


外れた。


「次」


「棚」


「直そうとして」


「接合部が」


「全部」


「外れて」


偶然?


いや。


男。


俺の腕。


掴む。


「神殿に行った」


「職業」


「調べた」


「木工師のまま」


「神様にも」


「祈った」


「何も」


「分からないって」


周り。


ざわつく。


俺。


トーマの右手。


見る。


ブレイカー?


違う。


俺。


切る。


選ぶ。


でも。


こいつ。


外してる?


「ノア」


『現象を観測しています』


「知ってる?」


『いいえ』


「セレナ」


『魔力反応、ほぼないわ』


「フィリア」


『生命異常もありません』


「エリオス」


返事。


遅い。


『……神性反応が』


『ない』


七柱。


知らない。


神。


由来。


じゃない。


職業。


木工師。


変化。


ない。


俺。


昨日。


数字。


思い出す。


百九。


性質保有個体。


百八。


「まさか」


トーマ。


見る。


「トーマ」


「何だ」


「変なこと」


「聞くけど」


「最近」


「自分で」


「何かに」


「名前」


「つけた?」


「……何の話だ?」


違う。


俺。


だけ?


名前。


つけた。


「じゃあ」


「何か」


「強く」


「思ったこと」


「願ったこと」


トーマ。


黙る。


顔。


変わる。


ある。


「何?」


「…………」


「言いたくなければ」


「言わなくていい」


俺。


そう。


言う。


昨日。


決めた。


勝手に。


覗かない。


トーマ。


俺。


見る。


そして。


「……親父が」


言う。


「親父?」


「工房」


「継げって」


「俺」


「木工師だから」


拳。


握る。


「ずっと」


「言われて」


「嫌いじゃない」


「木工」


「好きだ」


「でも」


声。


震える。


「一生」


「それしか」


「できないって」


「決められるのが」


胸。


ざわつく。


「昨日」


「喧嘩した」


「親父に」


「何て?」


トーマ。


息。


吸う。


「全部」


「外れちまえばいいって」


その瞬間。


――ピシ。


俺の。


腰。


木剣。


紐。


外れる。


落ちる。


「…………」


リナ。


見る。


俺。


見る。


トーマ。


青ざめる。


「俺じゃない!」


「いや」


木剣。


拾う。


結び。


見る。


切れてない。


ほどけた。


違う。


正確には。


結びつき。


外れた。


「たぶん」


俺。


トーマ。


見る。


「お前だ」


絶望。


顔。


「俺」


「何なんだ」


答え。


まだ。


ない。


でも。


一つ。


分かる。


俺だけ。


じゃない。


昨日。


百九。


世界。


どこか。


いる。


神様。


与えてない。


職業。


与えてない。


力。


持つ。


人。


その一人。


目の前。


いる。


「大丈夫」


言いかける。


止める。


大丈夫。


なんて。


分からない。


だから。


言い直す。


「俺も」


「似たようなの持ってる」


トーマ。


顔。


上げる。


「……は?」


「説明」


「めちゃくちゃ長くなるけど」


「たぶん」


苦笑。


「神様七人分くらい」


――ピコン。


【魔法神セレナ】


『何で私たち基準なのよ!』


少し。


笑う。


トーマ。


笑わない。


でも。


俺の腕。


掴んでた手。


少し。


緩む。


その時。


人混み。


向こう。


一人。


立ってる。


黒い。


外套。


顔。


見えない。


俺。


そっち。


見る。


目。


合った。


気。


した。


次。


瞬間。


いない。


「レン?」


リナ。


「……いや」


気のせい?


分からない。


でも。


地面。


何か。


落ちてる。


小さい。


黒い。


紙。


拾う。


文字。


一行。


【一〇八】


裏。


返す。


【見つけた】


背中。


冷たくなる。


誰が。


誰を。


トーマ?


俺?


性質持ち?


百八人?


分からない。


ただ。


一つ。


確か。


だった。


第二段階。


始まった。


神様から。


教わる。


だけ。


じゃない。


俺と。


同じように。


自分でも。


分からない力を。


抱えた人。


いる。


それを。


探している奴も。


いる。


敵か。


味方か。


知らない。


「レン」


トーマ。


震えた声。


「俺」


「どうしたらいい」


少し前。


なら。


神様。


聞いた。


答え。


求めた。


今。


違う。


もちろん。


聞く。


でも。


その前。


「一緒に」


俺。


言う。


「調べよう」


「俺も」


「まだ」


「自分の力」


「全部」


「分かってないから」


トーマ。


俺。


見る。


「お前」


「何者なんだ?」


また。


それ。


最近。


よく。


聞かれる。


名前。


レン。


職業。


なし。


性質。


ブレイカー。


七柱。


育成対象。


でも。


答え。


たぶん。


もっと。


簡単。


「無職」


「……は?」


「だから」


笑う。


「無職」


トーマ。


完全に。


困ってる。


リナ。


横。


笑ってる。


七柱。


うるさい。


そして。


俺。


思う。


第二段階。


初日。


朝。


走って。


昼。


魔法。


練習して。


午後。


仕事。


探して。


知らない男。


拾った。


やっぱり。


無職。


なのに。


忙しすぎる。


――第二章。


最初の一日が。


始まった。

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