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神々は無職を選んだ  作者: 夜凪 灯
第一章 七柱と無職
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36/71

神託ログ36「不合格者、検査官になる」

『次に来る俺へ。』



その一文を。



俺は。



何度も。



見た。



次に。



来る。



俺。



意味は。



分かる。



でも。



意味が。



分からない。



「レン」



リナ。



声。



「大丈夫?」



「…………」



「レン」



「あ」



顔。



上げる。



アリア。



リナ。



二人とも。



俺。



見てる。



「ごめん」



「何が書いてあるんです?」



アリア。



聞く。



俺。



紙。



見る。



「次に来る俺へ」



「…………」



「それだけ?」



「この下は」


「ない」



紙。



端。



切れてる。



破れた。



というより。



意図的に。



切られた。



みたいに。



真っ直ぐ。



「続き」


「切られてる?」



リナ。



「たぶん」



アリア。



紙。



持ち上げる。



端。



見る。



「切断されています」



「いつ?」



「分かりません」



「また」



「はい」



アリア。



少し。



悔しそう。



「分からないことが」


「多すぎる」



「最近」


「ずっとそれです」



「あなたは」


「慣れているかもしれませんが」



「慣れたくない」



本当に。



◇ ◇ ◇



「一回」


「整理していい?」



俺。



椅子。



座る。



「はい」



アリア。



紙。



机。



戻す。



「二百年前」



指。



一本。



「職業制度が」


「今の形に」


「整備された」



「はい」



「その頃」


「試験対象〇〇一」



二本。



「職業分類」


「失敗」



「表示名称」


「なし」



「はい」



「その記録の」


「近くに」



三本。



「日本語」



「ニホンゴ?」



アリア。



「俺がいた世界の」


「文字です」



「…………」



アリア。



顔。



変わる。



「あなたの世界?」



「俺」


「ここの人間じゃないんです」



「レン」



リナ。



「言っていいの?」



「ここまで来たら」


「隠す方が面倒」



アリア。



俺。



じっと。



見る。



「異世界から」


「来たと?」



「はい」



「証明は?」



「ない」



「では」



「でも」



紙。



指す。



「これ」


「読める」



アリア。



黙る。



「この世界で」


「誰も読めない文字を」



「七柱も」


「読めない文字を」



「俺は読める」



「それが」


「証明になるかは」


「分からない」



「でも」



一拍。



「関係ないとは」


「思えない」



アリア。



眼鏡。



押し上げる。



「同意します」



「信じる?」



「まだ」



即答。



「ですよね」



「ですが」


「仮説としては」


「扱います」



「それでいい」



むしろ。



その方が。



信用。



できる。



◇ ◇ ◇



「続けます」



アリア。



別の。



記録。



出す。



「試験対象〇〇一の」


「記録は」


「これだけではありません」



「あるの?」



「断片だけ」



紙。



三枚。



石板。



一つ。



「完全な記録は」


「意図的に」


「分割された可能性があります」



「何で?」



「分かりません」



「はい」



慣れて。



きた。



「これは?」



一枚。



見る。



古語。



俺。



読めない。



アリア。



読む。



「第一回」


「職業分類試験」



次。



「対象個体」


「適合せず」



「第二回」



「再試験」



「複数分類」


「同時反応」



「…………」



俺。



職業石。



思い出す。



剣士。



魔術師。



商人。



鍛冶師。



治療師。



学士。



出て。



消えた。



「第三回」



アリア。



続ける。



「判定装置」


「破損」



リナ。



俺。



見る。



「レン」



「言わないで」



「同じ」



「言わないで!」



アリア。



「何がです?」



リナ。



「レンも」


「職業石」


「壊した」



「俺が壊したんじゃない!」



「触ったら割れた」



「言い方!」



アリア。



俺。



見る。



「……報告にあります」



「あるんだ……」



恥ずかしい。



◇ ◇ ◇



「対象〇〇一」


「その後は?」



「ここから」


「記録が変わります」



「変わる?」



「はい」



アリア。



次。



紙。



置く。



「第四回」



「分類試験」



一拍。



「中止」



「中止?」



「理由」



「対象個体から」


「申し入れ」



「…………」



「本人が」


「断った?」



「そのようです」



リナ。



「レンみたい」



「俺まだ」


「検査断ってないからね?」



「追加検査は断った」



「…………」



確かに。



「その後」



アリア。



指。



滑らせる。



「対象〇〇一を」


「分類対象から除外」



「除外」



「はい」



「職業」


「つかなかった?」



「記録上は」



「そのまま?」



「おそらく」



「…………」



二百年前。



俺と。



同じ。



なし。



人。



いた。



職業。



つかない。



判定装置。



壊す。



そして。



検査。



断る。



その人が。



日本語。



書いた。



「次に来る俺へ」



偶然。



そう。



思う方が。



難しい。



◇ ◇ ◇



「アリアさん」



「はい」



「〇〇一の」


「名前」



「ないんですよね?」



「はい」



「性別」



「不明」



「年齢」



「不明」



「出身」



「不明」



「能力」



「記録なし」



「何もない」



「だから」


「不完全記録として」


「扱われています」



「でも」



俺。



紙。



見る。



「本当に」


「最初から」


「なかった?」



アリア。



止まる。



「どういう意味です?」



「消された」


「可能性」



「…………」



アリア。



少し。



黙る。



「あります」



「やっぱり」



「ただし」


「証拠はありません」



「うん」



「古記録には」


「不自然な欠落が」


「多すぎます」



「誰が消した?」



「分かりません」



「神殿?」



「可能性はあります」



「七柱?」



アリア。



俺。



見る。



「それを」


「あなたが聞きますか」



「聞く」



七柱。



頭。



中。



いる。



「みんな」



呼ぶ。



「この記録」


「消した?」



ガルド。



『知らん』



セレナ。



『知らないわ』



メルク。



『俺ではない』



ヴォルグ。



『違う』



フィリア。



『していません』



ノア。



『私の管理記録には』


『該当する操作がありません』



最後。



エリオス。



少し。



遅い。



『私ではない』



「…………」



「全員」


「違うって」



アリア。



「信じますか?」



「今は」



「今は?」



「嘘ついてる証拠」


「ないから」



「では」


「神々が嘘をつく可能性は?」



七柱。



静か。



なる。



「ある」



俺。



答える。



「…………」



「あると思う」



「何で?」



「嘘じゃなくても」


「言わないことはある」



エリオス。



何も。



言わない。



「知らないことも」


「ある」



「間違うことも」



「だから」


「神様が言った」


「だけでは」


「事実にはしない」



アリア。



しばらく。



俺。



見る。



「なるほど」



「何?」



「あなたが」


「この記録を読む理由が」


「少し分かった気がします」



「どういう?」



「まだ」


「仮説です」



「じゃあ」


「仮説として聞きます」



アリア。



ほんの。



少し。



笑う。



「あなた」


「面倒ですね」



「よく言われます」



リナ。



「最近もっと」



「味方して?」



◇ ◇ ◇



アリア。



奥。



棚。



向かう。



「待っていて」



梯子。



上る。



箱。



一つ。



取る。



机。



置く。



鍵。



三つ。



開ける。



「厳重」



リナ。



「閲覧禁止資料です」



「見せていいの?」



「よくありません」



「アリアさん」


「意外と攻めるね」



「あなたにだけは」


「言われたくありません」



箱。



中。



小さい。



石板。



黒い。



「これは?」



「検査官用の」


「旧式判定板」



「職業石?」



「原型に近いものです」



「動く?」



「一部だけ」



嫌な。



予感。



「触らないよ?」



「まだ」


「何も言っていません」



「先に言っとく」



アリア。



石板。



机。



置く。



「これは」


「職業を判定するための」


「道具ではありません」



「え?」



「では何を?」



リナ。



聞く。



「判定装置が」


「正しく動作しているかを」


「検査するためのもの」



「検査機を」


「検査する?」



「はい」



「職業石を」


「判定する道具?」



「簡単に言えば」



「へえ」



俺。



近づく。



「どう使う?」



「検査官が」


「自身の情報を」


「基準として登録します」



「それから?」



「対象となる判定装置へ」


「接続する」



「異常があれば」


「検出する」



「今も使う?」



「いいえ」



「何で?」



「危険だからです」



「…………」



「先に言って」



「今言いました」



正しい。



◇ ◇ ◇



「どんな危険?」



「検査官と」


「判定装置の情報が」


「一時的に接続されます」



「接続」



また。



嫌な。



言葉。



「昔」


「事故が?」



「あります」



「何が起きた?」



「検査官の」


「職業情報が」


「上書きされた」



リナ。



「上書き?」



「一時的ですが」



「剣士が」


「商人として表示されたり」



「神官が」


「無職になったり」



「戻った?」



「多くは」



「戻らなかった人?」



「記録があります」



「じゃあ」


「使わない」



即答。



アリア。



「まだ」


「頼んでいません」



「予防です」



「ですが」



「ですが?」



アリア。



石板。



見る。



「対象〇〇一の」


「記録に」


「この道具が」


「出てきます」



「使った?」



「はい」



「誰が?」



「〇〇一本人」



「…………」



「検査される側が」


「検査官になった?」



「記録上は」



「何で?」



「判定装置が」


「〇〇一を」


「分類できなかったからです」



アリア。



古い。



記録。



読む。



「対象を」


「判定できない場合」



「対象ではなく」


「判定機構側に」


「異常がある可能性を」


「検証する」



「…………」



「なるほど」



リナ。



「分かる?」



「ちょっと」



俺。



石板。



見る。



ずっと。



俺。



判定。



されてた。



無職。



なし。



分類不能。



お前は。



何だ。



お前は。



どこに。



入る。



でも。



もし。



俺が。



おかしい。



んじゃなくて。



測る。



仕組み。



そっちが。



俺を。



測れない。



だけ。



なら。



「不合格者が」



俺。



呟く。



「検査官になった」



アリア。



「そのようです」



「結果は?」



「ありません」



「また?」



「記録が」


「切り取られています」



「…………」



徹底。



してる。



誰か。



何か。



残したく。



なかった。



◇ ◇ ◇



「これ」



俺。



黒い。



石板。



見る。



「今の職業石にも」


「使える?」



アリア。



止まる。



「理論上は」



「…………」



「使う気?」



リナ。



「まだ」



「顔が使う顔」



「どんな顔だよ」



「昨日」


「扉触った時と同じ」



「やめようかな」



「やめて」



即答。



でも。



気になる。



俺の。



職業石。



壊れた。



理由。



俺が。



異常。



だったから。



そう。



思ってた。



でも。



判定側。



おかしい。



可能性。



ある。



二百年前。



同じ。



人。



それ。



調べた。



「アリアさん」



「はい」



「今の職業石」


「正常かどうか」


「調べたことある?」



「定期検査は」


「あります」



「俺が触ったやつ」



「破損後」


「確認されています」



「結果」



「装置としては」


「異常なし」



「割れたのに?」



「破損箇所以外の」


「判定機構には」


「異常が確認されませんでした」



「じゃあ」


「俺?」



「そう」


「判断されています」



「されています」



その。



言い方。



「アリアさんは?」



「…………」



「どう思う?」



アリア。



眼鏡。



外す。



布。



拭く。



時間。



稼いでる。



「分かりません」



「うん」



「ですが」



眼鏡。



戻す。



「一つ」


「疑問があります」



「何?」



「正常な装置が」


「対象を」


「分類できなかった」



「はい」



「それなら」


「通常は」


「判定不能と」


「表示すればいい」



「…………」



職業石。



思い出す。



未判定。



不明。



無職。



全部。



出た。



そして。



消えた。



最後。



なし。



「なのに」


「装置は」


「何度も」


「あなたを」


「分類しようとした」



「剣士」



「魔術師」



「商人」



「鍛冶師」



「治療師」



「学士」



「全部」


「違うって」



「消した」



「誰が?」



「装置が」



アリア。



首。



振る。



「本当に?」



「…………」



ぞく。



背中。



寒い。



「何が言いたい?」



「判定装置は」


「分類を」


「提示するものです」



「はい」



「通常」


「自分で提示した分類を」


「自分で否定するような」


「動作はしません」



「じゃあ」



リナ。



「何かが」


「消した?」



「その可能性」



「ある?」



「あります」



俺。



黒い。



石板。



見る。



「それ」


「調べられる?」



「可能性は」



「危険?」



「はい」



「どれくらい?」



「分かりません」



「…………」



やる。



とは。



まだ。



言わない。



◇ ◇ ◇



「一回」


「休憩しよ」



リナ。



突然。



言う。



「今?」



「今」



「いいところ」



「レン」


「昨日から」


「ちゃんと食べてない」



「食べた」



「パン半分」



「食べてる」



「半分」



「…………」



アリア。



「休憩にします」



「アリアさんまで」



「判断力が落ちた状態で」


「旧式神具を扱わせるほど」


「私は無責任ではありません」



「扱うって」


「決まってない」



「扱いたい顔です」



「みんな」


「俺の顔読めすぎじゃない?」



リナ。



「分かりやすい」



不本意。



◇ ◇ ◇



神殿。



食堂。



パン。



スープ。



肉。



ちゃんと。



食べる。



「おいしい」



リナ。



「生き返る」



「昨日」


「生き返らせる側だったけどね」



「言い方」



アリア。



向かい。



座ってる。



「一つ」


「聞いていいですか」



「どうぞ」



「あなたは」


「なぜ」


「北方大神殿まで?」



「最初は」


「俺の職業」



「今は?」



「増えました」



「具体的には」



俺。



指。



折る。



「俺が」


「何なのか」



一つ。



「誰が」


「俺を選んだのか」



二つ。



「二百年前の」


「〇〇一は誰なのか」



三つ。



「古い施設は」


「何なのか」



四つ。



「根を切れって」


「誰が教えたのか」



五つ。



「日本語を」


「誰が書いたのか」



六つ。



「次に来る俺」


「って何なのか」



七つ。



「多い」



リナ。



「七個」



「神様と同じ数」



「縁起いい」



「そういう問題?」



アリア。



少し。



考える。



「一つ」


「抜けています」



「何?」



「あなたは」


「何をしたいのか」



「…………」



「答えを知った後」



「どうするのです?」



止まる。



考えて。



なかった。



俺。



何。



したい。



元の。



世界。



戻りたい?



最初は。



そう。



思った。



今。



どう。



だろう。



職業。



欲しい?



最初。



無職。



嫌だった。



今。



なし。



それでも。



生きてる。



「分からない」



アリア。



「そうですか」



「でも」



スープ。



見る。



「分からないまま」


「誰かに」


「決められるのは嫌」



「…………」



「だから」


「知りたい」



「知った上で」


「自分で決めたい」



アリア。



「面倒な人」



「さっきも言われた」



「褒めています」



「絶対嘘」



◇ ◇ ◇



休憩。



終わる。



記録庫。



戻る。



黒い。



石板。



机。



ある。



「使うなら」



アリア。



言う。



「条件があります」



「まだ」


「使うって」



「使いますか?」



「…………」



リナ。



俺。



見る。



「使いたい」



「正直」



「でも」


「怖い」



「それでいい」



リナ。



言う。



「怖くないって」


「言ったら止める」



「じゃあ」


「めちゃくちゃ怖い」



「盛った?」



「少し」



アリア。



「条件」



「はい」



「異常があれば」


「即座に中止」



「はい」



「神々から」


「危険の指摘があれば」


「中止」



「内容聞いてから」



「中止です」



「厳しい」



「当然です」



「三つ目」



「まだある?」



「私の指示に」


「従う」



「…………」



「レン」



リナ。



「何」



「嫌そう」



「神様お断り」


「した翌日に」


「指示に従えって」



アリア。



「私は神ではありません」



「確かに」



「なら?」



「分かりました」



「四つ目」



「多い!」



「結果を」


「自分の価値だと」


「思わないこと」



「…………」



言葉。



止まる。



アリア。



「判定は」


「判定です」



「あなたではない」



リナ。



少し。



笑う。



「それ」


「私も覚えとく」



「うん」



「分かりました」



◇ ◇ ◇



石板。



前。



座る。



アリア。



隣。



古い。



小型。



職業石。



置く。



「これは」


「訓練用です」



「壊しても」


「怒られない?」



「怒ります」



「はい」



「まず」


「私がやります」



アリア。



石板。



触る。



光。



淡い。



【基準個体】



【名称:アリア・クロウ】



【職業:記録官】



【分類接続:正常】



「正常」



次。



訓練用。



職業石。



触る。



黒い。



石板。



文字。



【判定機構】



【正常】



「これが」


「検査」



「はい」



「次」


「リナ」



「私?」



「比較対象が」


「必要です」



リナ。



俺。



見る。



「やる?」



「嫌なら」


「やらなくていい」



「やる」



リナ。



触る。



【基準個体】



【名称:リナ】



【職業:狩剣士】



【分類接続:正常】



「正常」



「ちょっと嬉しい」



「何で?」



「レン見てたから」



「基準俺にしないで」



アリア。



「次」



俺。



番。



手。



汗。



出る。



「レン」



リナ。



「うん」



「嫌なら」


「やめていい」



「うん」



「途中でも」



「うん」



「何かあったら」



「手離す」



「よし」



俺。



黒い。



石板。



触る。



冷たい。



何も。



起きない。



「…………」



一秒。



二秒。



光。



つく。



【基準個体】



次。



【名称:レン・アルヴェイン】



「ここまでは」


「普通」



アリア。



小さく。



言う。



次。



【職業】



止まる。



文字。



揺れる。



【なし】



「…………」



予想。



通り。



次。



【分類接続】



長い。



沈黙。



【接続なし】



アリア。



息。



呑む。



「やっぱり」



俺。



言う。



でも。



終わらない。



文字。



消える。



新しい。



表示。



【基準個体として登録できません】



「…………」



「不合格?」



リナ。



「また!?」



アリア。



「待って」



次。



【代替基準を検索】



「代替?」



ノア。



『挙動が』


『通常と異なります』



「離す?」



アリア。



「まだ」



表示。



変わる。



【既存分類】



【照合不能】



【職業情報】



【参照不能】



【神性接続】



一瞬。



止まる。



【なし】



七柱。



誰も。



声。



出さない。



そして。



最後。



【検査対象を変更】



「え?」



アリア。



顔。



変わる。



「手を離して」



俺。



離そうと。



する。



でも。



表示。



先。



出る。



【基準個体:レン・アルヴェイン】



【分類判定:不適格】



次。



【判定機構を検査します】



「…………」



「アリアさん」



「離して!」



手。



離す。



今度。



離れた。



光。



消えない。



訓練用。



職業石。



勝手に。



光る。



【検査開始】



「俺」


「触ってない」



「分かっています」



石。



中。



光。



揺れる。



【職業分類機構】



【正常】



次。



【神性接続機構】



長い。



沈黙。



【異常】



「…………」



アリア。



立つ。



「そんな」



次。



【対象範囲を拡張】



「何を」


「調べてる?」



ノア。



『分かりません』



「止められる?」



アリア。



石板。



触る。



反応。



ない。



【神性接続】



【照合中】



七つ。



光。



浮かぶ。



七柱。



紋章。



一つ。



二つ。



三つ。



全部。



正常。



そして。



八つ目。



「…………」



光。



一つ。



増える。



知らない。



紋章。



丸。



その中。



縦。



一本。



割れた。



みたいな。



形。



「何これ」



リナ。



七柱。



誰も。



答えない。



【未登録接続】



【検出】



「未登録?」



俺。



立つ。



【接続元】



文字。



揺れる。



【不明】



【管理権限】



【不明】



【名称】



一瞬。



空白。



そして。



【――】



何も。



ない。



「神様?」



俺。



聞く。



誰に。



聞いたか。



分からない。



ガルド。



『知らん』



セレナ。



『私も』



メルク。



『違う』



ヴォルグ。



『知らん』



フィリア。



『分かりません』



ノア。



『記録にありません』



エリオス。



『…………』



「エリオス?」



『私も』


『知らない』



八つ目。



七柱。



誰も。



知らない。



接続。



「アリアさん」



「これは」



アリア。



顔。



青い。



「旧式判定板が」


「検査官として」


「あなたを」


「受理した」



「でも」


「不適格って」



「分類される側としては」



「…………」



アリア。



俺。



見る。



「判定される側として」


「あなたは不合格」



一拍。



「だから」


「判定する側へ」


「切り替わった」



「そんなこと」


「ある?」



「知りません」



「〇〇一は?」



アリア。



古い。



記録。



見る。



「同じだった」


「可能性があります」



黒い。



石板。



最後。



文字。



出る。



【検査官権限】



【暫定付与】



【対象:レン・アルヴェイン】



「…………」



俺。



笑えない。



「無職」



「なし」



「不適格」



「次は」


「検査官?」



リナ。



「出世?」



「方向が」


「分からない」



でも。



その下。



もう一つ。



表示。



出る。



【検査対象を選択してください】



「選択?」



アリア。



「通常なら」


「判定装置を」


「指定します」



「じゃあ」


「これ?」



訓練用。



職業石。



「はい」



俺。



見る。



でも。



黒い。



石板。



勝手に。



文字。



変わる。



【候補を検出】



一つ。



表示。



【北方大神殿】



「…………」



部屋。



静か。



なる。



「神殿そのもの?」



リナ。



「そんな」


「検査対象」



アリア。



声。



震える。



「聞いたことがありません」



次。



【検査しますか】



【YES/NO】



「レン」



リナ。



「押さないで」



「まだ何も」



「顔」



「そんなに?」



「すごく」



俺。



表示。



見る。



北方大神殿。



ここ。



そのもの。



正常。



なのか。



異常。



なのか。



旧い。



判定板。



俺に。



調べろ。



言ってる。



「…………」



手。



伸ばさない。



まだ。



情報。



足りない。



「今日は」


「やめる」



リナ。



「ほんと?」



「ほんと」



アリア。



少し。



驚く。



「意外です」



「俺」


「どんな扱い?」



「触ると思いました」



「俺も」


「ちょっと思った」



「レン」



「でも」



黒い。



石板。



見る。



「怖いから」


「一回調べる」



「何を?」



「この神殿」



「この石板」



「〇〇一」



「八つ目」



一拍。



「全部」



アリア。



頷く。



「それが」


「いいと思います」



その時。



記録庫。



外。



――カタン。



音。



「…………」



リナ。



剣。



手。



伸ばす。



アリア。



扉。



見る。



「誰かいる?」



返事。



ない。



俺たち。



顔。



見合わせる。



アリア。



ゆっくり。



扉。



開ける。



廊下。



誰も。



いない。



「何?」



リナ。



床。



指す。



紙。



一枚。



落ちてる。



さっきまで。



なかった。



アリア。



近づく。



「触らないで」



俺。



止める。



「分かっています」



紙。



見る。



文字。



ある。



日本語。



「…………」



「レン」



「うん」



「読める?」



読める。



短い。



一文。



『検査するな。』



その下。



もう一行。



『神殿は、もう神のものじゃない。』



背中。



冷える。



「何て?」



アリア。



俺。



紙。



見たまま。



答える。



「検査するな」



「それと」



喉。



乾く。



「神殿は」


「もう」


「神のものじゃない」



七柱。



沈黙。



する。



リナ。



剣。



抜く。



アリア。



廊下。



見る。



誰も。



いない。



俺。



黒い。



石板。



振り返る。



表示。



まだ。



消えてない。



【検査対象:北方大神殿】



【YES/NO】



誰かが。



俺に。



検査しろ。



と言ってる。



誰かが。



検査するな。



と言ってる。



どっちが。



神。



どっちが。



人。



どっちが。



味方。



まだ。



何も。



分からない。



ただ。



一つ。



分かった。



ここへ。



答えを。



探しに。



来た。



はずなのに。



どうやら。



北方大神殿。



そのものが。



問題。



らしい。

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