私の謝罪文は、私が書きます
謝罪文には、してはいけない謝罪がある。
たとえば。
していない罪を、空気を読むために認める謝罪。
誰が傷ついたのかを言わず、「お騒がせしました」で全部まとめる謝罪。
責任者の名前を消し、窓口担当者だけを前に出す謝罪。
そして。
自分を守ることを、わがままだと思い込んだ人間が書く謝罪。
最後のものが、一番厄介だ。
なぜなら、書いている本人が「これは誠実だ」と思ってしまうから。
前世の私が、そうだった。
だから今、私は自分の草案を見つめながら、赤鉛筆を握りしめていた。
自分で書いた文章に、自分で赤を入れる。
精神的には、胃の内側に赤字校正をしている気分である。
とても痛い。
「リディアさん、顔色が完全に訂正欄です」
セラさんが言った。
「訂正欄に顔色ってありますか」
「あります。青白くて、誠実で、読者に気づかれにくい色です」
「嫌な比喩の精度が高いですね」
私は机に突っ伏したくなった。
しかし机に突っ伏すと、灯火新聞の編集長から借りている予備机が、また、かたん、と鳴る。
あの不安定な音は、今の精神状態に非常に似ていて腹立たしい。
私の前には、昨夜書いた声明草案があった。
題名はこうだ。
『確認済みの事実と、未確認の見出しについて』
我ながら地味である。
地味すぎて、畑に埋めたら芽が出そうだ。
でも、地味な文章ほど、実は危険な時がある。
丁寧すぎる言葉は、時々、怒りを消してしまう。
正確すぎる文章は、時々、人の傷を遠ざける。
私はその怖さを知っている。
知っているはずなのに、今の草案は、かなり危ない。
まず冒頭。
『一連の報道により不安を覚えた皆様へ、確認済みの事実を以下に説明いたします』
悪くない。
悪くないが、眠い。
そして、どこか他人事だ。
次。
『辺境伯カイル・ヴァレンシュタイン卿が王宮内の会議机を破損したことは事実です。負傷者はなく、剣は抜かれていません』
これは必要。
事実。
消してはいけない。
その次。
『同件に関し、関係者へ不安を与えた可能性については、確認のうえ適切に対応いたします』
私は赤鉛筆を止めた。
便利な言葉だ。
可能性。
確認のうえ。
適切に。
どれも燃えにくい。
そして、どれも逃げ道がある。
私は赤で囲んだ。
「ここ、嫌ですね」
セラさんが覗き込む。
「確かに。丁寧に逃げています」
「やっぱり逃げていますよね」
「逃げています。しかも、王宮文書の走り方です」
「走り方が優雅で腹立ちますね」
私は赤鉛筆で線を引いた。
『不安を与えた可能性』
可能性ではない。
昨日、あの場にいた人たちは怖かった。
私も怖かった。
カイル様は誰も傷つけなかった。
剣を抜かなかった。
でも、怖かった。
その事実を「可能性」にしてはいけない。
私は書き直す。
『同件により、その場にいた方々へ恐怖を与えたことについては、事実として受け止めます』
ペン先が止まる。
次の一文。
『ただし』
便利な接続詞。
危険な接続詞。
謝罪の後に「ただし」を置くと、謝罪はすぐ逃げる。
でも、今回は必要だ。
何でも謝ればいいわけではない。
私はゆっくり書いた。
『ただし、この事実をもって「辺境伯が王宮を武力で威圧し、リディア・ノートンが王宮判断を操作した」とする見出しは、確認済みの事実を超えています』
長い。
長いが、必要だ。
「読者が三行で寝ますわね」
背後から優雅な声がした。
エレオノーラ様である。
今日も背筋が美しい。
悪役令嬢初心者向け講座で言われた「まず姿勢よく立つこと」の教本が歩いている。
「三行も読んでくれるなら上出来です」
「弱気ですわね」
「自分の炎上中なので、通常より可燃性が高いんです」
「自覚があるならよろしいですわ」
エレオノーラ様は草案を手に取った。
白い指先が、文字の上を滑る。
その動きは優雅だが、目は厳しい。
「正確ですわ」
「ありがとうございます」
「でも、冷たいですわ」
「ありがとうございます……ではないですね」
「特にここ」
エレオノーラ様が指した。
『私的関係に基づき王宮判断を左右した事実はありません』
私は苦い顔をした。
「そこは、事実として必要かと」
「必要ですわ。でも、これではまるで、カイル様との信頼関係まで否定しているように読めます」
部屋の隅が、少し動いた。
カイル様がいる。
昨日から、彼は部屋の隅に座ることが増えた。
いや、護衛としては自然なのかもしれない。
でも、距離がある。
意図的な距離。
昨日、私が「今は黙ってそこにいてください」と言ったからかもしれない。
彼は、本当に黙ってそこにいる。
その律儀さが、少し苦しい。
私は草案に視線を落とした。
「でも、関係を認めるように読まれると、それはそれで燃えます」
「では、関係を消すのではなく、性質を定義なさい」
「性質」
「そうですわ。密約ではなく、協力。私情ではなく、記録に基づく共同作業。隠したのではなく、公開できる範囲で記録済み」
さすがである。
人間関係の表現を刃物のように扱う。
しかも、刃先が綺麗。
私は書き直した。
『カイル・ヴァレンシュタイン卿および北方関係者との協力は、北方補助金遅延問題、王都新聞報道の訂正、公開記録の検証に基づくものです。非公開の密約により、王宮判断を私的に左右した事実はありません』
少し長い。
でも逃げていない。
エレオノーラ様が頷いた。
「よくなりましたわ」
「三行で寝ませんか」
「二行半までは起きていますわ」
「ほぼ寝ていますね」
セラさんが、淡々と記録を取る。
「読者覚醒維持率、二・五行」
「記録しないでください」
「記録は後で役に立ちます」
「その記録が役に立つ未来、嫌です」
少しだけ、部屋の空気が戻る。
でも、その隅にある沈黙は変わらない。
カイル様は、まだ何も言わない。
私は彼の方を見ないようにした。
見れば、何か聞いてしまいそうだった。
あなたは、どう思っていますか。
私の書き方は、あなたを切り捨てていますか。
昨日、私を守ろうとして机を割ったことを、後悔していますか。
私を、責めていますか。
聞けない。
聞くと、この紙が書けなくなる。
だから私は、声明文に戻った。
次の項目。
『謝罪すべきこと』
私は箇条書きにした。
一、王宮内で起きた備品破損と恐怖について。
二、関係者への説明が遅れたこと。
三、臨時広報調査室の活動範囲について、十分な公開説明が不足していたこと。
ここで手が止まる。
四つ目を書きそうになった。
『世間をお騒がせしたこと』
前世から追ってきた呪物である。
私は赤鉛筆で、自分の書きかけを潰した。
「世間をお騒がせ、禁止」
セラさんが頷く。
「禁止語句一覧に入れます」
「お願いします」
「他には?」
「誤解を招いた、真意ではない、不快にさせたなら、関係各所、適切に、善処、遺憾、重く受け止め」
「多いですね」
「呪物の群れです」
編集長が横から言う。
「うちの記者にも配るか、その一覧」
「配ってください。王都の空気が少し清浄になります」
「王都全体に撒くには紙代が足りないな」
「また広告費が必要になりますね」
部屋の隅で、カイル様がぴくりと動いた。
私は反射的に言った。
「弾薬ではありません」
「言っていない」
「顔が言っていました」
「……広告費だ」
「さらに駄目です」
言ってから、しまったと思った。
また少し強かった。
カイル様は、口を閉じた。
黙る。
その沈黙がまた刺さる。
違う。
責めたいわけではない。
でも、昨日から私は、彼の沈黙をうまく受け取れない。
今までは、カイル様の沈黙を「不器用な優しさ」と思えた。
だけど今は、その沈黙の中に、後悔も、怒りも、責任も、遠慮も、全部混ざっている気がする。
どれが本当かわからない。
わからない沈黙は、少し怖い。
私は草案の端を握った。
カイル様もまた、自分が話せば燃やすと思っているのかもしれない。
だから黙っているのかもしれない。
でも。
黙られると、私は勝手に続きを書いてしまう。
責められているのかも。
失望されているのかも。
迷惑をかけたと思われているのかも。
――勝手に続きを書くな。
北方へ向かう馬車で、彼に言われた言葉が蘇る。
そうだ。
私はまた、勝手に続きを書いている。
人の沈黙に、自分の恐怖を足している。
私は深く息を吸った。
「カイル様」
彼が顔を上げる。
「確認します」
「何を」
「あなたの沈黙を、私は今、いろいろ悪く解釈しそうになっています」
セラさんの筆が止まった。
エレオノーラ様が扇を閉じた。
編集長が「おっ」と小さく言った。見世物ではありません。
私は続けた。
「だから、聞きます。今、黙っている理由は何ですか」
カイル様はすぐには答えなかった。
でも、目を逸らさなかった。
「俺が話すと、また燃やす」
短い。
でも、十分だった。
私は胸の奥で、何かがほどけるのを感じた。
「私を責めているわけではない?」
「違う」
「私が迷惑だと思っているわけでもない?」
「違う」
「昨日の件を、全部なかったことにしたいわけでもない?」
「違う」
「では、責任を感じている?」
「感じている」
「謝りたい?」
「謝りたい」
「でも、どう謝ればいいかわからない?」
カイル様の眉間に皺が寄る。
「……なぜわかる」
「職業柄です」
「怖いな」
「便利と言ってください」
「便利だ」
「少し傷つきました」
「難しい」
私は少しだけ笑った。
本当に少しだけ。
でも笑えた。
カイル様も、ほんのわずかに肩の力を抜いた。
ただ、それで全て解決したわけではない。
昨日の恐怖は消えない。
机は戻らない。
記事はもう走っている。
そして私の声明は、まだ冷たい。
私は紙へ向き直った。
「この声明に、あなたの謝罪を入れるべきかどうか、迷っています」
カイル様が静かに言う。
「入れろ」
「入れると、あなたが前に出すぎます。相手は『辺境伯が暴力を認めた』と書く」
「事実だ」
「でも、こちらの主題が私からあなたに移る」
「俺のせいだ」
「そこです」
私は赤鉛筆を置いた。
「全部あなたのせいにすると、敵の構図になります。全部私のせいにしても同じです。全部王宮のせいにしても、まだ雑です。分けます」
私は新しい見出しを書いた。
『関係者ごとの責任範囲』
硬い。
硬すぎる。
エレオノーラ様が即座に言った。
「読者が冬眠しますわ」
「はい、わかっています。でも今は骨組みです」
私は続けた。
一、カイル・ヴァレンシュタイン卿の責任。
王宮内で机を破損し、その場にいた者へ恐怖を与えたこと。
二、リディア・ノートンの責任。
臨時広報調査室の活動範囲および協力関係の公開説明が不十分だったこと。
三、報道各社へ求める訂正。
確認済みの事実を超えた「密約」「武力操作」「王宮乗っ取り」等の見出しについて、根拠提示または訂正を求めること。
四、王宮広報局へ求める確認。
職務停止中の個人に説明責任を集中させるのではなく、王宮内の判断経路と情報流出経路を確認すること。
私は書き終えて、ペンを止めた。
これは、声明というより報告書だ。
王都の民が喜んで読む文章ではない。
でも、今はこれが必要だった。
自分を守るための文章は、華やかでなくていい。
まず、足場が必要だ。
エレオノーラ様が草案を読み、眉を上げた。
「正しいですわ」
「嫌な予感がします」
「ええ。正しすぎて、読者が三行で寝ます」
「やっぱり」
「でも、今回は寝かせてもよろしいのではなくて?」
私は顔を上げた。
エレオノーラ様は、静かに扇を開いた。
「今のあなたに必要なのは、拍手喝采ではありませんわ。まず、あなたが自分の足で立つための文章です。民衆向けに整えるのは、その次」
「……でも、先に見出しが走っています」
「だからこそ、焦って見出しで戦うと、あなたはまた誰かを傷つけますわ」
痛いところを突かれた。
第48話の、証言者の顔が浮かぶ。
読ませるために感情的な見出しをつけた。
届いた。
でも傷つけた。
私は目を伏せる。
「私は、またやりそうです」
「だから今、周りがいるのでしょう」
エレオノーラ様の声は、いつもより少し柔らかかった。
「あなたは一人で全部書かなくていいのです。けれど、あなたの言葉を他人に明け渡してはいけませんわ」
私は草案を見た。
その言葉は、今の私に必要だった。
一人で全部書かなくていい。
でも、他人に明け渡してはいけない。
私はゆっくり頷いた。
その時、作業室の入口が開いた。
入ってきたのは、王宮広報局の先輩だった。
肩で息をしている。
手には紙束。
そして、いつものように胃薬の瓶。
「差し入れです」
「胃薬ですか」
「胃薬と、最悪な知らせです」
「前者だけ置いて帰っていただけますか」
「無理です」
先輩は紙束を机に置いた。
そこには、王宮内部回覧の写しがあった。
『リディア・ノートン氏に関する説明文については、王宮広報局局長室による最終確認を経ること』
『外部新聞社への直接提供を禁ずる』
『混乱を避けるため、関係者の個別発信は控えること』
私は目を細めた。
「つまり、私の声明を王宮に預けろと」
「そういうことです」
「戻ってきた時には、呪物になっていますね」
「たぶん」
先輩は否定しなかった。
私は紙を見下ろす。
王宮に確認を回せば、声明は遅れる。
遅れれば、見出しが先に行く。
でも、無視して出せば「職務停止中の独断発信」と叩かれる。
【火種:職務停止中の独断発信】
【火種:王宮広報局命令違反】
【火種:灯火新聞への便宜供与】
【火種:声明遅延による印象固定】
【火種:王宮による文面改変】
【火種:リディア発言封じ】
見える。
今度は少し、輪郭がはっきりしていた。
自分の炎上でも、足場ができると火種は見える。
私は息を吐いた。
「では、二種類に分けます」
セラさんが筆を構える。
「一つは、王宮確認用の正式声明案。これは手続きに乗せます」
「もう一つは?」
「私個人の記録公開文です。声明ではなく、記録です」
先輩が目を丸くした。
「記録?」
「はい。確認済みの事実、私が認める責任、未確認情報への訂正要求、王宮確認中の事項。それを『現時点の記録』として公開します。王宮判断の代替ではなく、私個人が関与した範囲の説明です」
編集長が口笛を吹いた。
「ぎりぎりを攻めるな」
「燃えますか」
「燃える」
「でしょうね」
「でも、全部黙るよりはましだ」
エレオノーラ様が微笑む。
「ようやく火消し係らしくなってきましたわね。燃えることを恐れながら、それでも火元を見る顔です」
「褒めていますか」
「ええ」
「怖い褒め方ですね」
私は、新しい紙を出した。
題名を書く。
『リディア・ノートン個人記録 一連の報道について』
これなら、声明ではない。
謝罪文でもない。
でも逃げていない。
私は書き始めた。
『私は、王宮広報局の職務停止中であり、王宮を代表して発信する立場にはありません』
まず、自分の立場を明確にする。
『以下は、私リディア・ノートンが関与した範囲について、現時点で確認できる事実を記録し、未確認の見出しに対して訂正を求めるものです』
次。
『私は、していないことに対して謝罪はしません』
ペン先が震えた。
でも、消さない。
『ただし、私たちの対応が恐怖や不安を与えた点、協力関係の説明が不足していた点については、確認し、必要な責任を取ります』
そこで私は、カイル様を見た。
彼は黙っていた。
でも、今度はその沈黙に勝手な意味を足さない。
「カイル様」
「何だ」
「あなたの名前を出します」
「出せ」
「机の件も書きます」
「書け」
「恐怖を与えた、と書きます」
「事実だ」
「剣を抜いていないとも書きます」
「事実だ」
「あなたの過去については、私の釈明材料にしません」
カイル様の目が、わずかに揺れた。
そして、深く頷いた。
「助かる」
短い。
でも、重かった。
私は頷き返した。
書く。
『なお、カイル・ヴァレンシュタイン卿の過去に関わる事情について、本人の同意なく本説明の材料として扱うことはしません』
エレオノーラ様が静かに目を伏せた。
セラさんが、記録を取る手を一瞬止めた。
この一文は、たぶん読者の多くには地味だ。
でも、必要だった。
誰かの傷を、自分を守る盾にしない。
それを明文化しなければ、私はまたやる。
正しい文章の顔をして、人の痛みを持ち出してしまう。
私は最後まで書いた。
長い。
硬い。
でも、今の私に書ける、最初の自分の文章だった。
書き終えた時、手はまだ震えていた。
でも、最初より呼吸ができた。
「できました」
私が言うと、部屋中が一斉に動いた。
セラさんが複写用の記録水晶を準備する。
編集長が紙面用に余白を確認する。
先輩が胃薬を机に置く。
エレオノーラ様が扇で軽く草案を示す。
「では、読者を寝かせない版を作りましょう」
「今からですか」
「当然ですわ」
「私、いま達成感に浸る予定だったのですが」
「炎上中に達成感は危険ですわ。だいたい次の見出しが来ますもの」
その通りだった。
若い記者が、また駆け込んできた。
「王太子殿下が、声明を読まれました!」
部屋が止まる。
私は顔を上げた。
「どの声明をですか」
「正式提出前の、王宮確認用草案です。局長室に回した写しが、殿下の側近経由で……」
「漏れるのが早い」
編集長が呆れた声を出す。
私は胃薬の瓶を見た。
今日二本目を開けるべきかもしれない。
若い記者は続けた。
「殿下が、その……かなり動揺されているそうです」
「殿下が?」
「はい。特にここを読んで」
彼は写しを差し出した。
赤い丸がついている。
『私は、していないことに対して謝罪はしません。ただし、私の対応で傷つけた可能性がある人には、事実を確認し、言葉を尽くします』
王太子ルーファス殿下。
婚約破棄会見で「誰もお前の言葉など聞かない」と言った人。
不快にさせたなら謝る、を謝罪文だと思っていた人。
その人が、この一文で動揺している。
私は紙を見つめた。
火種は見えない。
まだ。
でも、何かが動いた気配がした。
カイル様が短く言う。
「届いたか」
私は首を横に振りかけた。
けれど、止めた。
届いたかどうかは、まだわからない。
でも。
「少なくとも、読まれました」
私は答えた。
「読まれたなら、次は返事です」
窓の外では、まだ王都が燃えている。
私の名前も燃えている。
けれど、白紙ではなくなった。
誰かに書かされた謝罪文でもなくなった。
私は、震える手で自分の文章を折りたたむ。
そして思った。
私の謝罪文は、私が書く。
私の説明も、私が書く。
私の沈黙に、他人の都合のいい見出しを貼らせない。
たとえそれが、また別の火種になるとしても。




