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冒険者教育論  作者: ゆきつき
2章熱血体育祭、文化祭
23/30

22.順位発表兼競技発表

『6位はリヒトフーコペア。徒競走77位だった、まあ足手纏いを持ってしても、6位でのゴール!』

『まあフーコも能力だけは良い成績だからね。そこまで足手纏いって訳でもなかったかもしれないよ』


 あ、リヒトがゴールした。滅茶苦茶ぜぇはぁしてるけど。


「まあ、なんだ。お疲れ」

「もう二度と、このコースを走りたくない」

「まあでも、6位じゃん。うん、よかったじゃねえか」

「そのために頑張ったんだ。悪い順位なんて取れるはずがないだろうが」

「あ、うん。とりあえず、水飲みな」

「助かる」


 なんか疲れすぎてて、怒ってる感じになっちゃってるよ。怖いよ。折角のイケメンが勿体ないよ。


『これで、先頭集団は全部ゴールしましたね』

『ですね。なんだかんだでリヒトフーコペアが先頭に来た事で、乱闘が発生したから、脱落組が結構いましたねー。あとは相手のポイントを奪おうとする戦闘集団たちのポイント数が鍵を握る事になりそうですねぇ』




___________






『そんなこんなで、タイムアーーーーーップ』

『ポイント集計するので、しばらくお待ちを』


 そーいや俺たちのポイントっていくらだったんだっけ?

 俺達が20025点。

 なんかフーコが喧嘩吹っかけてきた時にハチマキを奪って1本。10121点。

 あと色々あって、200点台のが2本。100点台が3本。


 まあ大雑把に計算したら、3万と800点ぐらいか。結構高いほうなのでは?


「どうよ。そっちは」

「まあなんとか、な。でも次の競技は、今の競技で脱落者が出たって事は、ある程度次の競技に出れる人は限られるって事だろ?」

「そなの?」

「まあヴァンの方も大丈夫そうだな。なんたって相方がフォーセさんだし」

「おかげで助かりましたよ。序盤の集中ぶっぱもフォーセさんがいなかったら防げなかったし。危うく怪我するところだったぜいえい」

「怪我すりゃよかったのに」

「辛口~」

「まあ、実際フォーセさんに一本取られた訳だしな。二つの意味で」

「うまいなぁ」


 ハチマキを一本取るって意味と、言葉の意味での一本取る。うまいなぁ。


『はい出ました!』


 うわ、急にびっくりした。突然爆音放送席からの放送は心臓に悪いというか、耳がツーンとなる。いやキーンとなった。


『はい順位ドーン』


 なんか適当だなぁ。落差が凄い。さっきめっちゃテンションあげてたからこそ、今の普通ぐらいのテンションだろうとも、なんかテンションが低く思える。


『えー。次の競技は、8位までに入ったペア、つまり上位16名までが出場できますので、ちゃんと確認してくだい。あ、ここで脱落した皆さまに朗報!彼等とは別の競技が待ってるので、そそくさと観覧席に移動するのはやめてくださいよ!』


 えーっと。電光掲示板は見にくい。大きいけど、こう、遠いから。別に視力が悪いとかじゃないんだけど、普通に見えにくい。

 あ、あった。俺達のペアは、2位。

 今回のゴールでのポイントは、1位で2000点だったらしい。確かに100点台の人達からすれば高得点になるけど、1万ちょっと持ってる第1競技の上位16名からすれば、絶妙な点数。

 で、俺達の上にいるペアは、4万ちょっとのポイントで1位。はえー。すっご。

 それで3位がリヒトフーコペア。こっちは3万とちょっとで、順位でのポイント差が勝敗を分けた感じ。フーコの奴、一気に3位て、とんだ逆転劇だな。


 そして意外な事に。8位のペアは、2034点と、まさかの万越えじゃないペアが決勝進出。案外万越え同士での勝負があったそうだ。

 まあリヒトフーコペアですら、万越えを3組ほど倒してた訳だし、そりゃ後ろの方じゃ戦いがバチバチか。そりゃそうか。


『てな訳で。決勝の競技を発表します!』


 あ、これに決勝とかいう概念があったんだ。ただ競技数をこなすだけではないんだ。


『チャンバラです!』


 ちゃ、チャンバラ。決勝が、チャンバラ。剣での斬りあい、のお遊び版。俺剣使えねえよ?武器もちょいと特殊なのをメインとしてるから、剣なんて使えないよ?まあ使う練習はさせられたけど。


「チャンバラってさ。剣で斬りあう感じのお遊びだろ?それを競技にするの?」

「二人三脚の例がある。どうせなにか違うんだよ。最後までルールを聞くべき」

「あ、そうだな。うん、そうするか」


『ではでは、具体的なルール説明!まず、体の三か所に、紙風船を付けてもらいます』


「いきなりチャンバラのルールとズレてない?」

「今更だろ」

「今更か」


 今更で大丈夫なのかは、ひとまず置いておいて。


『これはどこに付けてもらっても構いません。ただ絶対に三か所つける事。一つだけしか付けないとかは無しです』

『で、勝敗はこれらをすべて割られたら負け、最後まで守り切った人が、この体育祭の優勝者です。出場者の皆、頑張って守ってくださいね』


 ふーん。なるほどなるほど。チャンバラ要素、出てなくない?


『で、バトルロイヤル形式で競技は行われますよー。同盟を組んで誰かを潰すもよし、同盟を裏切るもよし。色々と戦略性もあったりしますよ』

『で、こちらから支給する木刀を使って紙風船を割ってください。あ、別に木刀で割らないといけないというルールではないので、好きなように戦ってくださいね』


「チャンバラ要素をさ」

「うん」

「否定してない、あのルール」

「まあ、一応木刀で戦って欲しいんだろう。使わなくても良い、と言い切ったが」

「チャンバラのルール完全否定じゃん、あれ」

「とは言っても、二人三脚の時も、元の二人三脚のルールは無視されてたし、今更じゃないか?」

「それって駄目だろ」

「駄目だろうな」


 まあ競技名なんてどうでも良いんだよ。やる内容さえわかればそれで良いんだよ。そういう事。


『じゃ、10分間の休憩に入ります。それまで、チャンバラの出場者はこちらの控室をご使用ください』


 控室とかあるの?まああるか。この学園、メチャ広だし。


「じゃ、おとなしく控室に向かいましょうか」

「おっす」












 まさかのチャンバラ出場者、全員同じ控室。

 まあ確かにさ。こちらの控室、としか言って無かったし、同じ控室でもおかしくないんだろうけどさ。こう、今から戦わせるってのに、なんだって同じ控室に入れさせるの?なに?修羅場を作りたいの?

 それにさ。同盟を組むにしても、個室があってくれた方が助かるだろ。誰が誰と同盟を組んだのか、他の人にはわからないようにするためにもさ。


「ちょいとトイレに」

「ボクも行く」


 もうね。この控室、息が詰まるのよ。マジで地獄かよって感じ。


「ヴァンは誰かと同盟を組むのか?」

「あ?俺みたいな怪我人と同盟を組もうとするやつなんざ、どーせ背中からぶすりとするような奴しかいねえよ」

「いやここまで来てる奴を今更怪我人だと侮りはしないだろ」

「いーや、背中を刺すような奴しかいないね。絶対だ。それにどーせ1位って1人しかできないんだから、同盟なんて組む必要ないだろ」

「お前のそのばっさりとした性格は羨ましい限りだよ」


 そーかな?


「にしても、なにあの控室、地獄なの?5分ちょっと耐えた俺って偉くない?」

「他のメンツは逃げ出してないけどな」

「うーん。このままトイレに入ってよ。こっちの方が居心地良い」

「トイレが居心地良いって、お前ヤバいぞ」

「いやここが居心地がいいって訳じゃないぞ?トイレの方があの控室よか良いってだけで」


 正直トイレに居たい訳ではない。

 でもあの殺伐とした空気が漂う控室より、このしょんべん臭い空間の方が居心地がまだいいってだけであって。









『時間ですので、出場者は入場してきてください!』


「結局リヒトもトイレに居座ってたじゃん」

「あの控室よりはいい」

「だから俺もそう言ったんだよ」


 結局、入場までトイレに籠ってた。

 いや、トイレに籠ってるってより、廊下に座り込んでた。トイレ前に拠点をもつヤンキーかな?


「勝負が始まったら敵同士だな」

「容赦はしないぞ」

「ボクもだ」

「まーどうせ開始しばらくは動きなんてないだろうけど」

「だな」


 ってな訳で、入場します。

 試合のルール考えるの、意外と大変なんですよ?あんなガバガバでも。まあ自分ではガバを見つけれてないけど。

 今日も11時ぐらいにもう1話投稿予定。是非。ブックマークや評価、感想もぜひ。

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