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5.ボス戦!

初回のボスがダークエルフって、ちょっと強くない?

あと、ゴブの直属上司がダークエルフ?って今なら思うけど。当時はそんなの考えなかったな。


 二つの人影が扉の向こうに居た。

 否、身構えていた。

 黒い痩身、それは。

「ダークエルフ!」

 キルシュが叫んだ。

 闇妖精(ダークエルフ)は黒檀の肌持つエルフだ。しかしその黒は闇の色。暗黒神ファラリスと契約を交わした証といわれている。

 種族的な嗜好からいまひとつ他種族と仲の良くないことが多いエルフ族だが、ダークエルフとの確執はそれ以上だ。否、互いに憎悪し合っていると言っても過言ではない。

 二人のダークエルフは何か呪を唱えるような所作を見せた。

「させないわ! 『万能なる魔力(マナ)よ……』」

 キルシュが素早く呪文を完成させた。輝く光の矢(エネルギーボルト)が漆黒の肌を貫く。

 僅かに遅れて、エルグがマントの下から鞘走らせたレイピアで抜き打ちざまに切りつける。半分とはいえエルフの血を引く彼にとっても闇妖精は敵だ。まして可愛い(かどうか知らないが)女の子のためとくれば、この男が本気にならないはずが無い。鋭い切っ先が浅からず敵を傷つける。

 しかし暗黒神の加護篤いダークエルフは意志が強く魔法が効きにくい。またエルフと同じ血を引く彼等は非常に俊敏だ。多少の傷にひるむことなく呪文を唱えきる。

「創傷(ウーンズ)か!」

 だが暗黒神官(ダークプリースト)魔法の多くは、意志の強さで勝れば害をなせる技ではない。前線の戦士ふたりに傷を負わせることもできぬままそれは消滅した。

 魔法を唱えるために一歩引いていたのが運のつきだ。戸口を擦り抜け、エア、ローマス、少し遅れてキートンがダークエルフたちに打ちかかった。

 その俊敏さに手間取ったが、なんとか一方を倒した。直後自爆気味なキルシュの眠りの雲(スリープクラウド)が残る一人を巻き込んで、炸裂。闇妖精はその場に頽(くずお)れた。


 初めてなものだから、今考えると結構妙な行動や判定も見つかるけど。これも当時の状態ということであえてどうのこうの言わないことにした。

 それが祟って後日のプレイで乱戦状態に電撃(ライトニング)をぶっ放し、初っ端から三人瀕死、なんぞというお茶目も、今なら笑えるひとコマだよね?


 傷を負いながらも強敵を倒し、安堵の溜息を吐いたのも束の間。

 奥の物陰からふたつの人影が現れた。

「ははははは」

 影は、男の声で高らかに笑った。

「――誰だ!」

 影はゆっくりと灯明の範囲に足を踏み入れた。

 ひとりはまだ若い娘だった。彼女が村長の娘に違いあるまい。エルグの期待を裏切らないくらいの、鄙には稀な美女だった。

 しかしもう一人、娘を抱えるのは、ローブを深く被った人間の男だ。この男が指揮して娘を攫わせたのだろう。ダークエルフを従えていたことといい、まだ若い風だったが、高位の闇司祭(ダークプリースト)なのかもしれない。

「貴様が親玉か。何のつもりか知らんが、その娘は返してもらうぞ」

 武器を構えた五人に囲まれているのに、ローブの男はあざ笑うように冒険者たちを見回した。

「ふっ この私がこんな小娘を必要とするものか。

 私が欲しかったのは」

 ブアッ

 ローブが巻き上がる! 男は娘を突き飛ばし身を引いた。

「『生命のペンダント』は頂いた!」

 次の瞬間には最早ローブの男の姿は無かった。


ダークエルフって魔法防御力高いのに、ダイスが走った(良い目が出た)とはいえ凄いなキルシュ嬢ちゃん。

後年出たリプレイの一つでは、遺失魔法(笑)とさえ言われるほど成功しなかったスリープクラウド。

レベル1で覚えられたが、効けば非常に凶悪ということで、たぶん2.0でレベル3に引き上げられた・・・んだったか?

ソーサラーはプレイしなかったから、実は覚えてない。

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