↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
なぞ×まぞライフ  作者: 篩獅師(ふるいしし)
【第2話 ミノアとイシノクツ砦】

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
31/34

第2話の6 「ふんぎゃっ!?」

 道端の少し離れたところに荷物を置いたミノアは、動きやすいように胸元のボタンを幾つか外しました。

 それから溝に落ちた車輪のところまで来ると、荷台の裏側に両手をかけました。

 それを見守るかのように、黒い仔犬も少し離れたところにやってきました。

 相変わらず舌を出して、尻尾を振っています。


「私が力いっぱい持ち上げますので、ロバさんと一緒に引っ張ってください」


「わかった。お願いする」


 アリクイ獣人のおじさんは前に回ると、ロバと接続されている丈夫なロープを握りました。


「行きますよ~! せ~のっ!」


「そ~れっ!!」


 アリクイ獣人のおじさんとロバは、それに合わせて荷車を引っ張りました。


「おっりゃ~っ!!」


 ミノアは足腰に強い力をかけ、身体全体で力いっぱい荷台を持ち上げていきました。

 歯を食いしばり、赤べこのように顔も真っ赤に染まりました。

 しかし荷車は思ったよりも重たく感じられました。

 ミノアの怪力でどうにか車輪は浮いたものの、深い溝から脱出させられるほどとはいきません。

 その時、ミノアの尻尾に食いついていた小箱のミミック、ハコミミから、両手と両足が出てきました。

 プラプラと揺られてバランスがうまく取れないようでしたが、黒い仔犬に対して手招きして何か合図を送っていました。

 それを理解したのか、黒い仔犬はミノアのお尻に近寄ってきました。

 ハコミミは手足を使って、自分に噛みつくようにサインを送ると、黒い仔犬はちゃんと理解したのか、口を大きく開いてハコミミにカプリと噛みつきました。

 力をかけているミノアは気づいた様子もなく、玉のような汗を浮かべて、更に両腕と足腰に強い力を込めて持ち上げようとしました。


「ふんがぁ~!!」


 大きめの胸が更に膨らむほど力をかけると、少しずつ荷車が持ち上がっていきました。


「モウ少し…。いっけぇ~!!」


 ミノアの掛け声に反応して、ハコミミを加えた黒い仔犬は、ミノアの尻尾を引っ張るために勢いよく駆け出しました。

 びりっ!


「ふんぎゃっ!?」


 ぶぉっふんっ!!


 この土地に来てから三発目の『オナランチャー』は、重たい荷車を溝から浮かせるのに、十分すぎるほどの威力を発揮しました。


「それっ!」


 そのタイミングを逃さず、アリクイ獣人のおじさんは、ロバと一緒に荷車を引っ張ると、ようやく深い溝から脱出することに成功しました。


(つづく)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。