浮かれてからの3回転は記憶への扉 with 錦鯉
前回区切りどころがわからなかったっす。マジなっげえ。今回は短い。
前世を思い出したのは一週間前だった
記憶を思い出す前のわたくしはテンプレな令嬢で、やはり残念な性格をしていた。口は滑るし自己主張が激しい…KY(笑)ワガママが服を着て歩いているような感じで、暴力を振るわないってところが救いだったかしら。言葉の失言暴力幼女だったのは間違いないけど。
テンプレなのでスペックはどれも高いのだか、何せ性格が邪魔をして輝けない。もはや宝の持ち腐れと言ったところだろう。
この子がこうなってしまったのもそれなりの理由があるのだが、口にも出さないそんな内面の想いは他人には届く訳もなく…それでもこの頃は使えている使用人のお陰で幾分かましにはなっていたのだが、気付いてもらえる程ではなかった。残念。
その日は浮かれていた。
幼なじみであり超片思い中の攻略対象者の家に遊びに行き、ものすごーく浮かれていた。母親同士が仲が良いのでたまにお互いの家を行き来しているのだ。
頭の中はその子の顔でいっぱい(結局お前も顔なのか、幼女のわたくしよ)
持ち前のKYと無神経なトークで相手を激怒させたことにも気が付かず、ほんとーに浮かれていた(詳細は後日)
あ、勿論相手には嫌われています。テンプレなんで。
またいつおうちに行けるのかしら?と考えながら裏庭にある池の鯉に餌をあげようとスキップなんぞしてお花畑全開だった。
幼女でもやはり夢見る乙女、幼馴染を想い出してはウフフとなる。今思うとイタイ。しつこく言うけど嫌われているのにね。
あまりにも浮かれ過ぎていたのだろう。自作のメロディーを口ずさみながらクルリクルリと片足で回転をし、三回転目に小石を踏みつけてスッ転んでしまった(あ、わたくしバレエの才能有るんですのよ!輝けない才能のうちの1つね)
幼児はバランス的に頭の比重が大きい。だから回転も加わって勢いよく頭から飛んでいく。
いや、飛んだ。ブッ飛んだ。だって3回転だもん
ひゅうううぅぅん(飛んでる)
ばっしゃあぁんっ!!(池の縁に顔から落ちた。錦鯉さんこんにちは)
ゴンっ!!(鼻を強打。キラリと光らない無駄な高さ)
ガポッボボォ……!(水を飲み込んでる+藻)
上記4つの効果音はコンマの世界での出来事。四重奏か!
コケ飛んだ先は地面ではなく、向かっていた池。池を囲む花崗岩に顔を強打し、そしてそのまま顔半分を水面へINして錦鯉と戯れる(違うから!)
縁だったから水深は10センチ程だが、子供が溺れるには十分の高さ。もがけばもがくほど強打した鼻と口に水が入ってきて、そこには鼻血も混じっていた。
わたくしは痛みと恐怖にパニック状態となり、更に水を飲み込んでしまう。
『ふんがっふっふっ…ふがぁっっ!!!!』
…しんじゃいますわ…!
くるしいですわぁ!
たすけてぇ!
いたい…で…
つーか誰かタスケロッ
(!!)
フェードアウトしかけたわたくしは、もがきながら突然思い出すのである。
わたくし、ううん、ワタシ死にかけた?
それとも
わたくし、は
わたくしは
一気に記憶が逆流した




